Excel 2013 セルへの入力を制御する入力規則

  1. 日本語入力の制御
  2. 値の範囲を制限する
  3. ドロップダウンリストの設定
  4. メッセージの設定
  5. 入力規則の解除

ワークシートのセルにデータを入力していく中で、より正確に、かつ効率的に作業をするために、例えば以下のようなニーズが出てくると思います。
特定のセルでは自動的に日本語が入力できるようにしたい。
月を入力する場合は、1から12以外のデータが入力できないようにしたい。
性別や都道府県など、決まった内容を入力する際はリストから選択できるようにしたい。
こうしたニーズに対しては「入力規則」を設定することで入力する内容を制御することができます。
また、日付や時刻、長さを指定した文字列などの入力規則を設定することもできます。

サンプルデータinputrule_es.xlsx「セルへの入力を制御する入力規則(演習).xlsx」を開きます。

日本語入力の制御

例えば、氏名などを入力するセルでは自動的に日本語が入力できるようにしたり、逆に月などを入力するセルでは日本語が入力できないようにしたりすることができます。
ここではサンプルデータのシート「入力規則の設定」のリストのうち、セルB6からB10「会員氏名」のセルだけで日本語入力ができるように入力規則を設定します。
シート「入力規則の設定」を選択します。

* アクセスキー: Alt A V V

* アクセスキー: Alt H V S

* ショートカットキー 「形式を選択して貼り付け」のダイアログ ボックスを開く: Ctrl + Alt + V キー

(注) 上記ショートカットキーはPC-Talkerでは別のショートカットキーが割り当てられているため使用できません。

【ワンポイント】 「形式を選択して貼り付け」のダイアログ ボックスは、アプリケーション キーを押してコンテキスト メニューを開き、上下方向 キーを押して「形式を選択して貼り付け」に移動してEnterキーを押しても開くことができます。

   「データの入力規則」のダイアログ ボックスの「日本語入力」タブ       「形式を選択して貼り付け」のダイアログ ボックス

値の範囲を制限する

月など、値が一定範囲内に限られるような場合はそれ以外の値は入力できないようにすることができます。
ここではサンプルデータのシート「入力規則の設定」のリストのうち、セルC6からC10「入会月」では、1から12以外の値が入力できないようにします。

* アクセスキー: Alt A V V

「データの入力規則」のダイアログ ボックスの「設定」タブ

ドロップダウンリストの設定

例えば、性別や都道府県など入力する値が決まっているセルに対してはリストから値を選択できるように設定できます。
リストからの選択の設定は、設定ダイアログ ボックスで値を指定する方法と、選択する値が入力されているセル範囲を指定する方法があります。

(1) 値を指定したリスト

性別など入力する値が限られている場合は値を指定してリストを設定するのが簡単です。
ここではサンプルデータのシート「入力規則の設定」のリストのうち、セルD6からD10「性別」では「男」と「女」をリストから選択して入力できるようにします。

* アクセスキー: Alt A V V

「性別」のセルで開かれたコンボ ボックス

(2) 元となるセル範囲に名前を付ける

都道府県名など選択する値が多い場合は、選択する値が入力されているセル範囲を指定する方法で入力規則を設定します。
その場合、まず元となるセル範囲に名前をつけてから設定を行います。
ここではサンプルデータのシート「ドロップダウンリスト」のセルA4からA50に「都道府県」という名前をつけます。
シート「ドロップダウンリスト」を選択します。

* アクセスキー: Alt M M D

   「名前の定義」のダイアログ ボックス       リストの元となる都道府県のデータ

(3) セル範囲を指定したリスト

上記で設定した名前を利用してセル範囲を指定した入力規則を設定します。
ここではサンプルデータのシート「入力規則の設定」のリストのうち、セルE6からE10「都道府県」ではリストから選択して入力できるようにします。

* アクセスキー: Alt A V V

「都道府県」のセルで開かれたコンボ ボックス

メッセージの設定

入力規則が設定されたセルを選択した際に、リストから選択ができることを知らせる入力時 メッセージや、規則に合わない値が入力された場合のエラー メッセージを表示させることができます。

(1) 入力時 メッセージ

ここではサンプルデータのシート「入力規則の設定」の「性別」と「都道府県」を入力する際にリストからの選択を促すメッセージを表示させます。

* アクセスキー: Alt A V V

* アクセスキー: Alt A V V

* アクセスキー: Alt H V S

* ショートカットキー 「形式を選択して貼り付け」のダイアログ ボックスを開く: Ctrl + Alt + V キー

(注) 上記ショートカットキーはPC-Talkerでは別のショートカットキーが割り当てられているため使用できません。

【ワンポイント】 「形式を選択して貼り付け」のダイアログ ボックスは、アプリケーション キーを押してコンテキスト メニューを開き、上下方向 キーを押して「形式を選択して貼り付け」に移動してEnterキーを押しても開くことができます。

   「データの入力規則」のダイアログ ボックスの「入力時メッセージ」タブ       「都道府県」のセルで表示された入力時メッセージ

(2) エラー メッセージ

入力規則に合わない値が入力されると、初期設定では「入力した値は正しくありません。」というエラー メッセージが表示されますが、これだとどこに問題があるのかがユーザーにうまく伝わらない場合があります。
そのため、エラー メッセージを分かりやすい表現に訂正しておくとより効率的に入力が行えます。
ここではサンプルデータのシート「入力規則の設定」の「入会月」のセルに1から12以外の値が入力された場合に、ユーザーにどこに問題があるのかが分かるようなメッセージを表示させるようにします。

* アクセスキー: Alt A V V

(注) 「スタイル」には「停止」のほか「注意」と「情報」の選択肢があります。

   「データの入力規則」のダイアログ ボックスの「エラー メッセージ」タブ       「入会月」のセルで表示されたエラー メッセージ

入力規則の解除

設定した入力規則は以下の手順で解除できます。
解除の方法には、選択した範囲の設定に対するものと、同じ入力規則が設定されている範囲に対するものがあります。
シート「入力規則の解除」を選択します。

(1) 選択した範囲の解除

ここではサンプルデータのシート「入力規則の解除」の「入会月」のセルC4からC8に設定された入力規則を解除します。

* アクセスキー: Alt A V V

(2) 同じ入力規則が設定された範囲の解除

同じ入力規則が設定されている場合は、範囲選択をしなくても解除することができます。
ここではサンプルデータのシート「入力規則の解除」の「性別」のセルD4からD8、「都道府県」のセルE4からE8に設定された入力規則を解除します。

* アクセスキー: Alt A V V

* アクセスキー: Alt A V V

   入力規則解除前のセル       入力規則解除後のセル

操作の結果はサンプルデータinputrule_kk.xlsx「セルへの入力を制御する入力規則(結果).xlsx」をご覧ください。