セルに罫線を引くには2つの方法があります。1つは「ホーム」タブのコマンド ボタンを利用するやり方、もう1つは「セルの書式設定」の中の「罫線」タブを使うやり方です。
2つの違いは以下の通りです。
- 1. コマンド ボタンを利用する方法は、リストから選択するだけで簡単に罫線が引けますが、線の種類などの選択肢が限られています。また、複数の種類の罫線を引く場合はその都度コマンド ボタンを選択する必要があります。さらに、ここから「書式設定」の「罫線」タブを開くこともできます。
- 2. 「セルの書式設定」の「罫線」タブを利用する方法は、さまざまな場面に対応した柔軟な操作ができる上、ショートカットキーで開くこともできます。ただ、ダイアログ ボックス内で操作することから多少手間がかかります。
以下に両方の手順を説明しますので、場面によって効率的なほうを選択してください。
サンプルデータdraw-line_es.xlsx「罫線を引く(演習)」を開きます。
コマンド ボタンで罫線を引く
「ホーム」タブのコマンド ボタンを利用して罫線を引く手順は以下の通りです。
ここでは以下の内容で罫線を引きます。
いずれもシート「コマンドボタンで罫線を引く」に設定します。
- ・ セルA5からF13までの外側に太線を引く。
- ・ セルA5からF5までの下側に太線を引く。
- ・ セルA13からF13までの上側に二重線を引く。
- ・ その他は格子状に実線を引く。
シート「コマンドボタンで罫線を引く」を選択します。
(1) 表全体に格子状の実線と外枠に太線を引く
コマンド ボタンで複数の種類の罫線を引く場合、まずもっとも多く使われている種類の罫線で表全体に格子状に引いてから必要な部分の罫線の種類を変更していく手順が効率的です。
ここでは実線で表全体に格子状に罫線を引いてから太線で外枠を引きます。
- 1. セルA5からF13までを範囲選択します。
- 2. Alt キーを押してリボンに移動します。
- 3. 左右方向 キーを押して「ホーム」タブに移動します。
- 4. Tab キーを押して「罫線」ボタンに移動してEnter キーを押します。罫線のリストが開きます。
(注) 「罫線」ボタンは標準の状態でスクリーンリーダーによっては「下罫線」と読み上げる場合があります。
* アクセスキー: Alt H B
- 5. 上下方向 キーを押して「格子」に移動してEnter キーを押します。表全体に格子状の実線が引かれます。
- 6. Alt キーを押してリボンに移動します。
- 7. 左右方向 キーを押して「ホーム」タブに移動します。
- 8. Tab キーを押して「罫線」ボタンに移動してEnter キーを押します。罫線のリストが開きます。
* アクセスキー: Alt H B
- 9. 上下方向 キーを押して「外枠太罫線」に移動してEnter キーを押します。表全体の外側に太線が引かれます。
【ワンポイント】 手順5.と6.の間では方向 キーなどを操作しないようにします。方向 キーを押すと範囲選択が解除されます。
(2) 太線で下罫線を引く
次に、5行目の見出しの下に太線の罫線を引きます。
- 1. セルA5からF5までを範囲選択します。
- 2. Alt キーを押してリボンに移動します。
- 3. 左右方向 キーを押して「ホーム」タブに移動します。
- 4. Tab キーを押して「罫線」ボタンに移動してEnter キーを押します。罫線のリストが開きます
* アクセスキー: Alt H B
- 5. 上下方向 キーを押して「下太罫線」に移動してEnter キーを押します。選択範囲の下側に太線が引かれます。
(3) 二重線で下罫線を引く
さらに、13行目の合計行の上に二重線で罫線を引きます。ただ「罫線」のリストには二重線で上罫線を引く選択肢がないので、12行目の下に二重線を引きます。
- 1. セルA12からF12までを範囲選択します。
- 2. Alt キーを押してリボンに移動します。
- 3. 左右方向 キーを押して「ホーム」タブに移動します。
- 4. Tab キーを押して「罫線」ボタンに移動してEnter キーを押します。罫線のリストが開きます。
* アクセスキー: Alt H B
- 5. 上下方向 キーを押して「下二重罫線」に移動してEnter キーを押します。選択範囲の下側に二重線が引かれます。
「罫線」タブで罫線を引く
「セルの書式設定」のダイアログ ボックスの「罫線」タブを利用して罫線を引く手順は以下の通りです。
ここでは以下の内容で罫線を引きます。
いずれもシート「罫線タブで罫線を引く」に設定します。
- ・ セルA3からF11までの外側に太線を引く。
- ・ セルA3からF3までの下側に太線を引く。
- ・ セルA11からF11までの上側に二重線を引く。
- ・ セルA4からF9までの下側に点線を引く。
- ・ セルA3からA11までの右側に太線を引く。
- ・ セルB3からC11までの右側に実線を引く。
- ・ セルE3からE11までの左側に太線を引く。
- ・ セルE3からE11までの右側に実線を引く。
シート「罫線タブで罫線を引く」を選択します。
(1) 太線で外枠を引く
「罫線」タブではさまざまな種類の罫線を引くことができます。
まず、表全体の外枠を太線にします。
尚、「セルの書式設定」のダイアログ ボックスはショートカットキーで表示させた場合で説明します。
- 1. セルA3からF11までを範囲選択します。
- 2. Ctrl + 1 キーを押して「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させます。
- 3. Ctrl + Tab キーを押して「罫線」タブに切り替えます。
- 4. Tab キーを押して「線の種類」に移動し、上下方向 キーを押して「太線」に移動します。
- 5. Tab キーを押して「外枠」のボタンに移動してEnter キーを押します。「線の種類」に戻ります
- 6. Tab キーを押して「OK」ボタンに移動してEnter キーを押します。表全体の外側に太線が引かれます。
(2) 見出し行の下に太線を引く
次に、見出し行の下に太線を引きます。
尚、「セルの書式設定」のダイアログ ボックスはショートカットキーで表示させた場合で説明します。
- 1. セルA3からF3までを範囲選択します。
- 2. Ctrl + 1 キーを押して「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させます。
- 3. Ctrl + Tab キーを押して「罫線」タブに切り替えます。
(注) 直前に「罫線」タブを使用している場合は「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させると「罫線」タブが選択されています。
- 4. Tab キーを押して「線の種類」に移動し、上下方向 キーを押して「太線」に移動します。
- 5. Tab キーを押して「下」のチェック ボックスに移動し、Space キーを押してチェックをつけます。
- 6. Tab キーを押して「OK」ボタンに移動してEnter キーを押します。選択範囲の下に太線が引かれます。
(3) 合計行の上に二重線を引く
次に、合計行の上に二重線を引きます。
尚、「セルの書式設定」のダイアログ ボックスはショートカットキーで表示させた場合で説明します。
- 1. セルA11からF11までを範囲選択します。
- 2. Ctrl + 1 キーを押して「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させます。
- 3. Ctrl + Tab キーを押して「罫線」タブに切り替えます。
(注) 直前に「罫線」タブを使用している場合は「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させると「罫線」タブが選択されています。
- 4. Tab キーを押して「線の種類」に移動し、上下方向 キーを押して「二重線」に移動します。
- 5. Tab キーを押して「上」のチェック ボックスに移動し、Space キーを押してチェックをつけます。
- 6. Tab キーを押して「OK」ボタンに移動してEnter キーを押します。選択範囲の上に二重線が引かれます。
(4) 明細に点線の横線を引く
次に、4行目から10行目までの明細に点線の横線を引きます。
尚、「セルの書式設定」のダイアログ ボックスはショートカットキーで表示させた場合で説明します。
- 1. セルA4からF10までを範囲選択します。
- 2. Ctrl + 1 キーを押して「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させます。
- 3. Ctrl + Tab キーを押して「罫線」タブに切り替えます。
(注1) 直前に「罫線」タブを使用している場合は「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させると「罫線」タブが選択されています。
- 4. Tab キーを押して「線の種類」に移動し、上下方向 キーを押して「点線」に移動します。
- 5. Tab キーを押して「水平」のチェック ボックスに移動し、Space キーを押してチェックをつけます。
- 6. Tab キーを押して「OK」ボタンに移動してEnter キーを押します。選択範囲に点線の横線が引かれます。
(注2) 「水平」のチェック ボックスにチェックをつけた場合、選択範囲の内側に横線が引かれます。この場合は、セルA4の下からセルF10の上までに点線の横線が引かれます。
(5) 部門名の列の右側に太線を引く
次に、部門名の列の右側に太線を引きます。
尚、「セルの書式設定」のダイアログ ボックスはショートカットキーで表示させた場合で説明します。
- 1. セルA3からA11までを範囲選択します。
- 2. Ctrl + 1 キーを押して「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させます。
- 3. Ctrl + Tab キーを押して「罫線」タブに切り替えます。
(注) 直前に「罫線」タブを使用している場合は「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させると「罫線」タブが選択されています。
- 4. Tab キーを押して「線の種類」に移動し、上下方向 キーを押して「太線」に移動します。
- 5. Tab キーを押して「右」のチェック ボックスに移動し、Space キーを押してチェックをつけます。
- 6. Tab キーを押して「OK」ボタンに移動してEnter キーを押します。選択範囲の右側に太線が引かれます。
(6) 売上高に実線の縦線を引く
次に、B列からD列までの売上高に実線の縦線を引きます。
尚、「セルの書式設定」のダイアログ ボックスはショートカットキーで表示させた場合で説明します。
- 1. セルB3からD11までを範囲選択します。
- 2. Ctrl + 1 キーを押して「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させます。
- 3. Ctrl + Tab キーを押して「罫線」タブに切り替えます。
(注1) 直前に「罫線」タブを使用している場合は「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させると「罫線」タブが選択されています。
- 4. Tab キーを押して「線の種類」に移動し、上下方向 キーを押して「実線」に移動します。
- 5. Tab キーを押して「垂直」のチェック ボックスに移動し、Space キーを押してチェックをつけます。
- 6. Tab キーを押して「OK」ボタンに移動してEnter キーを押します。選択範囲に実線の縦線が引かれます。
(注2) 「垂直」のチェック ボックスにチェックをつけた場合、選択範囲の内側に縦線が引かれます。この場合は、セルB3の右側からセルD11の左側までに実線の縦線が引かれます。
(7) 比率の列の左側に太線、右側に実線で縦線を引く
次に、E列「対前年同期伸び率」の列の左側に太線で、右側に実線で縦線を引きます。
尚、「セルの書式設定」のダイアログ ボックスはショートカットキーで表示させた場合で説明します。
- 1. セルE3からE11までを範囲選択します。
- 2. Ctrl + 1 キーを押して「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させます。
- 3. Ctrl + Tab キーを押して「罫線」タブに切り替えます。
(注) 直前に「罫線」タブを使用している場合は「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させると「罫線」タブが選択されています。
- 4. Tab キーを押して「線の種類」に移動し、上下方向 キーを押して「太線」に移動します。
- 5. Tab キーを押して「左」のチェック ボックスに移動し、Space キーを押してチェックをつけます。
- 6. Tab キーを押して「線の種類」に移動し、上下方向 キーを押して「実線」に移動します。
- 7. Tab キーを押して「右」のチェック ボックスに移動し、Space キーを押してチェックをつけます。
- 8. Tab キーを押して「OK」ボタンに移動してEnter キーを押します。選択範囲の左側に太線が、右側に実線が引かれます。
線に色をつける
罫線に色をつける場合も、コマンド ボタンを利用する方法と「セルの書式設定」の「罫線」タブを利用する方法がありますが、ここでは「罫線」タブを使う手順を説明します。
ここでは「対前年同期伸び率」と「今季目標達成率」が最も高い値のセルに赤色の外枠を引きます。
シート「罫線に色をつける」を選択します。
尚、「セルの書式設定」のダイアログ ボックスはショートカットキーで表示させた場合で説明します。
まずは「対前年同期伸び率」が最も高いセルからです。
- 1. セルE10に移動します。これが「対前年同期伸び率」が最も高い値のセルです。
- 2. Ctrl + 1 キーを押して「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させます。
- 3. Ctrl + Tab キーを押して「罫線」タブに切り替えます。
(注) 直前に「罫線」タブを使用している場合は「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させると「罫線」タブが選択されています。
- 4. Tab キーを押して「線の種類」に移動し、上下方向 キーを押して「実線」に移動します。
- 5. Tab キーを押して「色」のボタンに移動します。ここにはすでに「自動」が表示されています。
- 6. 下方向 キーを押してリストを開きます。
- 7. 上方向 キーを押して「緑 RGB(0、176、80)」に移動します。
- 8. 左右方向 キーを押して「赤 RGB(255、0、0)」に移動してEnter キーを押します。
- 9. Tab キーを押して「外枠」のボタンに移動してEnter キーを押します。「線の種類」に戻ります。
- 10. Tab キーを押して「OK」ボタンに移動してEnter キーを押します。選択したセルに赤色の外枠が引かれます。
次に「今季目標達成率」が最も高いセルです。
- 1. セルF4に移動します。これが「今季目標達成率」が最も高い値のセルです。
- 2. Ctrl + 1 キーを押して「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させます。
- 3. Ctrl + Tab キーを押して「罫線」タブに切り替えます。
(注) 直前に「罫線」タブを使用している場合は「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させると「罫線」タブが選択されています。
- 4. Tab キーを押して「線の種類」に移動し、上下方向 キーを押して「実線」に移動します。
- 5. Tab キーを押して「色」のボタンに移動します。ここにはすでに「自動」が表示されています。
- 6. 下方向 キーを押してリストを開きます。
- 7. 上方向 キーを押して「緑 RGB(0、176、80)」に移動します。
- 8. 左右方向 キーを押して「赤 RGB(255、0、0)」に移動してEnter キーを押します。
- 9. Tab キーを押して「外枠」のボタンに移動してEnter キーを押します。「線の種類」に戻ります。
- 10. Tab キーを押して「OK」ボタンに移動してEnter キーを押します。選択したセルに赤色の外枠が引かれます。
【ワンポイント1】 「フォントの色」のリストは2次元の一覧になっていて、大体の構造は、縦方向が同種の色で、横方向にさまざまな色が配置されています。
また、色の後の数字は、R(Red)・G(Green)・B(Blue)の割合を示していて「255」が最も大きく、「0」が最も小さい値です。
【ワンポイント2】 「赤 RGB(255、0、0)」などの色を選択する場合は、色のリストを開いてから上方向 キーを押して「緑 RGB(0、176、80)」に移動してから左右方向 キーで選択すると効率的です。
斜め線を引く
値を入力しないセルなどに引く斜め線の設定は「セルの書式設定」のダイアログ ボックスの「罫線」タブから行います。
ここではセルA3からB3に左上から右下への実線の斜め線を、セルD8に2本の交差する実線の斜め線を引きます。
シート「斜め線を引く」を選択します。
尚、「セルの書式設定」のダイアログ ボックスはショートカットキーで表示させた場合で説明します。
(1) 左上から右下への斜め線を引く
- 1. 結合セルA3からB3に移動します。
- 2. Ctrl + 1 キーを押して「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させます。
- 3. Ctrl + Tab キーを押して「罫線」タブに切り替えます。
(注1) 直前に「罫線」タブを使用している場合は「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させると「罫線」タブが選択されています。
- 4. Tab キーを押して「線の種類」に移動し、上下方向 キーを押して「実線」に移動します。
- 5. Tab キーを押して「Diagonal Down」のチェック ボックスに移動し、Space キーを押してチェックをつけます。
(注2) 「Diagonal Down」は「右下がり斜線」のことです。
- 6. Tab キーを押して「OK」ボタンに移動してEnter キーを押します。選択したセルに左上から右下にかけて斜め線が引かれます。
(2) 2本の交差する斜め線を引く
- 1. セルD8に移動します。
- 2. Ctrl + 1 キーを押して「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させます。
- 3. Ctrl + Tab キーを押して「罫線」タブに切り替えます。
(注1) 直前に「罫線」タブを使用している場合は「セルの書式設定」のダイアログ ボックスを表示させると「罫線」タブが選択されています。
- 4. Tab キーを押して「線の種類」に移動し、上下方向 キーを押して「実線」に移動します。
- 5. Tab キーを押して「Diagonal Down」のチェック ボックスに移動し、Space キーを押してチェックをつけます。
(注2) 「Diagonal Down」は「右下がり斜線」のことです。
- 6. Tab キーを押して「右上がり斜線」のチェック ボックスに移動し、Space キーを押してチェックをつけます。
- 7. Tab キーを押して「OK」ボタンに移動してEnter キーを押します。選択したセルに2本の交差する斜め線が引かれます。
操作の結果はサンプルデータdraw-line_kk.xlsx「罫線を引く(結果)」をご覧ください。