━━━━━━━━<< 視覚障害者PCサポート >>━━━━━━━━   〜 一人でも多くの視覚障害者にPCやICTの恵みを伝えるために 〜           2017年1月号 No.123                       2017年1月27日発行 このメールマガジンは、視覚障害者へのパソコンサポートをする方々の スキルアップと情報交換、また相互の連携を図るためのものです。 どうかみなさんの日々の活動に役立てていただければ幸いです。 ===== も く じ ===================== [1] 教えて!サポートの知恵袋 ● ベーシックコース  色の反転とVoiceOver ● プロフェッショナルコース  IF関数の使い方 ● 【コラム】 パソコンよもやま話  iOSアプリ Yelp [2] サポートお役立ちサイト  国際交流研究所 [3] ここが知りたい!団体運営のヒント  公益社団法人 NEXT VISION(ネクストビジョン) [4] ソフトウエア・ハードウエア情報  視覚障害者も自作ホームページを、「さくさくビルダー5/プロジェクター」 [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など   ほか [6] SPANからのご案内 [7] 編集後記 ================================= [1] 教えて!サポートの知恵袋 −−−−−−−−−−−−−−−− ● ベーシックコース  サポートの基本やスクリーンリーダーなどの基礎知識がテーマです。 ◎色の反転とVoiceOver 最近iPhoneを使い始めました。 一番の基本である電話の操作に随分手間取りましたが、それ以外の操作は iPadを使っていたのでまあまあスムーズにできています。 でも、良く使うようになったのが、色を反転させる機能と、 VoiceOverの機能です。 弱視の私には、最初からよくよくわかってはいたのですが、iPhoneでは 画面の小ささに対応するのが大切になります。 文字サイズを大きくして、太くしても微妙に見えないわけで、 そのようなときは、反転させると、かなり見やすくなります。 私には、黒バックに白文字が見やすいのだなと改めて確認できました。 画面は一番明るくしていますので、反転した時のコントラストは 大変強いものになります。 でも、それが、見えにくいものを見やすくさせているのです。 ですから、ホームボタンのトリプルクリックには、色の反転と、 iOS10からの拡大鏡を割り当てています。 こうしてすぐにこの二つの機能が使えるようにしています。 なお、VoiceOverの軌道はSiriで呼び出すようにしています。 操作説明のデザインが小さくて見えなくて、何を意味しているのかが わからないときは、VoiceOverで読ませるのが一番です。 VoiceOverをもっとうまく活用していくのが、一つの課題だと思います。 そうすればかなり楽に、効率的に使うことができるようになると思います。 私自身が、具体的な操作の中で、弱視は拡大、VoiceOverは 全盲者という振り分けをこの際崩すようなことができれば良いと考えます。 ───────────────────────────────── ● プロフェッショナルコース  PCの設定やサポートのスキルアップ、またトラブル対応などが テーマです。 ◎IF関数の使い方 今回のPDF版は HTTP://SMURAMURA.WEB.FC2.COM/201701A/IF01.PDF をご覧ください。 1.初めに 今回はエクセルのIF関数についてです。 IF関数を完全にマスターすると大きな進歩が期待できます。 これから本来の仕様について説明します。 エクセルの新規入力にしてから、半角に切り替えます。 A1に8を入力します。 B1に移動して「=IF」を入力すると、先頭2文字がIFで始まる3個の関数 「IF」「IFERROR」「IFNA」のリストが表示されます。 現在「IF」が候補になっています。 その後ろには、「論理式の結果(TRUEかFALSE)に応じて、指定された値を 返します。」と表示されています。 「論理式」とは、計算の結果が論理値である式です。 論理値とは「正しい」(TRUE)か「正しくない」(FALSE)の どちらかのみです。 図1 HTTP://SMURAMURA.WEB.FC2.COM/201701A/001.PNG 2.IF関数 [Tab]キーを押すと、「=IF(」まで入力されます。IFは大文字になります。 括弧の始まりまで入力されます。 図2 HTTP://SMURAMURA.WEB.FC2.COM/201701A/002.PNG するとその下にIF関数の説明が表示されます。 IF(論理式,[真の場合],[偽の場合]) と表示されました。 括弧の中の項目がカンマで区切られています。論理式が正しい場合、 2個目の項目の実施結果が表示されます。 正しくない場合は3個目の実施結果が表示されます。 []は省略可能ですがカンマは省略できません。 例えば、B1の内容を =IF(A1>5,”5より大”,”5以下”)にします。 A1に4を入力すると A1>5は正しくないので、3個目の項目の「5以下」が 表示されます。 A1に8を入力すると、2個目の項目の「5より大」が表示されます。 数値に関する論理式の例をいくつか示します。 結果は「TRUE」か「FALSE」で表示されます。 =A1>B1 A1はB1より大きい =A2=B3 =A3はB3と等しいか大きい =A4<=B4 =A4はB4と等しいが小さい =A5=B5 =A5はB5と等しい =A5<>B5 =A5はB5と等しくない 次回もIF関数について説明します。 参考になるEXCEL HTTP://SMURAMURA.WEB.FC2.COM/201701A/IF2.XLSX                         文責 村山 慎二郎 ****************************************************************** ● 【コラム】 パソコンよもやま話 ◎iOSアプリ Yelp 以前に、iPhone、iPad用のアプリの紹介をしてきましたが、 その後もいろいろとアプリが発表されてきていますので、 再度紹介いたします。 なお、アプリの紹介であって、操作方法の説明などではないことを 予めお伝えしておきます。 また、基本的な操作はVoiceOverに対応しています。 Yelpの説明 https://itunes.apple.com/jp/app/yelp/id284910350?mt=8 より引用。 iPhone、 iPadやApple Watch専用Yelpには世界中のビジネスに関する レビューが1億件以上掲載されています。 今営業中のイタリアンレストランをお探しですか? または周辺にあるカフェをお探しですか? Yelpは何を食べて、飲んで、どこでリラックスして遊ぶかを選ぶのに 大活躍するあなたのローカルガイドです。 Yelpを利用して: ・素敵なローカルビジネスを見つける。 ・近くにあるバー、レストランやサービスを見つける。 ・検索結果を地域、距離、価格や現在営業中などによって絞り込む。 ・アクティブでエキスパートなローカルのコミュニティによって書かれた 何百万件ものレビューを読む。 ・写真でビジネスについて詳しく確認する。 ・お気に入りのビジネスのお得な特典を見つける。 ・アプリから住所や電話番号を見て携帯からビジネスに電話をしたり アプリから直接予約する。 ・レビューを書いたり、ビジネスにチェックインしたり、 写真をアップロードしたり一口メモを投稿する。 備考: GPSをバックグラウンドで継続して利用するとバッテリーの寿命が 著しく縮まる可能性があります。 この App は iPhone、iPad の両方に対応しています。 iPhone 対応 Apple Watch App が有ります 無料 カテゴリ: 旅行 更新: 2017年1月10日 バージョン: 11.6.0 サイズ : 154 MB Apple Watch: 対応 言語: 日本語、Filipino、イタリア語、など                           文責:園 順一 ───────────────────────────────── [2] サポートお役立ちサイト −−−−−−−−−−−−−−−−−  見て役立つお勧めサイトをご紹介。 ◎国際交流研究所 3年後の2020年を前に、日本語を学ぶ海外の人達が、日本をどのように 理解しているのかということを考えてみました。 よくテレビで、日本に来る外国人が「日本人が忘れた日本の文化に 接している」と言うような報道がされます。 私は、これを見て、何か表面的な理解の薄さを感じます。 でも本当に日本を理解してもらうための地道な努力がされています。 〜日本語で『日本と日本人』を理解する教材〜 いつでも、誰でも、無料で、「日本語」と「日本事情」が勉強できる教材が HPに公開されています。 『日本』という国という冊子です。 《この【デジタル教材】は、世界の「日本語学習者」が、 「日本語」を勉強しながら、日本の政治、経済、歴史、自然や風習、文化、 文学、日本語、日本人の行動様式、和食などを理解できるように、編集しました》・・・「章」、「節」単位で読むことが出来ます。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.nihonwosiru.jp/ ───────────────────────────────── [3] ここが知りたい!団体運営のヒント −−−−−−−−−−−−  課題はありませんか?資金、活動場所や教材、そして会の活性化。 ◎公益社団法人 NEXT VISION(ネクストビジョン) 〜支えられる側の人たちを、支える側の人たちに〜 NEXT VISIONは、研究・治療・ロービジョンケア・リハビリ・ 社会復帰を一気通貫で解決することによって、視覚障害者の社会復帰を 進めてまいります。 *事業内容 ・ロービジョンのつどい 眼が見えにくい方・見えない方とそのご家族が病気のことだけでなく、 日々の生活の中で困っていることや悩みごとを相談し、 話し合える場として「ロービジョンのつどい」を開催します。 眼が見えにくい方・見えない方だけでなく、そのご家族が眼に関する悩みや 疑問・困っていることをひとつひとつ解決できる場にしたいと考えます。 *isee!(アイシー)運動 「isee!運動」の「i」は「iPS」の「i」でもあります。 iPS細胞の世界初めての臨床応用は網膜で、視覚障害者の方々にとっての 福音となりました。 が、眼の問題については再生医療の力だけで解決されるものではありません。 根気よいリハビリ、進化したデバイス、そして何より必要なのが、 社会が受け容れる姿勢作りです。 この運動の主目的は、「社会から支えられる」側だった視覚障害者に 「社会を支える」側になってもらうこと。 それが彼らに生きがいやりがいを提供することにもなり、 日本のメリットにもなります。 視覚障害者が真に自立できる社会をめざして。ありのままの姿と声を 伝えていきます。 視覚障害者の支援をする方には、こうした視覚障害者の自立を支える団体の 存在をぜひ知っていただきたいと思います。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://nextvision.or.jp/ ───────────────────────────────── [4] ソフトウエア・ハードウエア情報 −−−−−−−−−−−−−  チェックしておきたい最新のソフト、ハード。 ◎視覚障害者も自作ホームページを、「さくさくビルダー5/プロジェクター」  今回は、昨年11月10日に日本障害者ソフトから発売された日本初の ユニバーサルデザイン・視覚障害者支援ホームページ作成ソフト 「さくさくビルダー5/プロジェクター」をご紹介します。 さくさくビルダー5/プロジェクターは、音声ガイドとキー操作でより簡単に ホームページを作成し、サーバーへのアップや更新まで簡単に行うことが できます。 従来の定評のあったさくさくビルダーシリーズの操作性をそのまま継承しつつ 内部的には全く異なったプロジェクトシステムの登載により 複数のホームページやファイルを管理しやすく、ハードディスクへの負担を 軽減させています。  便利な編集モード設定を登載。弱視者のために編集モードにて本文とタグを 色分けし、識別できる設定が設けられています。 選択できる文字やリンクの色数が139色と多彩。また、ユーザーが好みの色を 作れる支援機能を搭載。目的の色を選ぶ際にも、日本語表記や英語表記の どちらからでも選べます。 タグ削除機能はタグ操作にまとめられ、指定削除・全て削除・基本タグ削除・ 現在位置削除から選べるようになっています。  登載されているFTPは一般的なプロバイダでの使用が可能です。 さくさくビルダー5/プロジェクターだけでホームページの作成から サーバーへの転送・削除や管理が出来ます。 Apple社の標準ブラウザであるSafariに対応。ホームページをiPhoneなどでも 文字化けせず表示できるようになりました。 CONTACT素材集 VOL5 Simple Versionをバンドルしています。 ●動作環境 Windows8.1(64bit)→PC-Talker8(64bit) Windows10(64bit)→PC-Talker10(64bit) その他のスクリーンリーダーについては使えないのではなく試していません。 価格(すべて税込) さくさくビルダー5(個人向け):64800円、日常生活用具対象製品 さくさくビルダー4(バージョンアップ価格):51840円 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://jhs.la.coocan.jp/saku5pr.html ───────────────────────────────── [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など −−−−−−−−−  みんなで作ろう!サポートの輪 ◎第193回仙台ロービジョン勉強会開催のご案内 アイサポート仙台(仙台市中途視覚障害者支援センター)では、 第193回仙台ロービジョン勉強会を開催します。 *日時:2017年2月8日(水) 19:00〜20:30 *会場:仙台市福祉プラザ 11階 第1研修室 *内容:盲ろう者について学ぼう *参加費:300円 *お申し込み・お問い合わせ先:アイサポート仙台 仙台市中途視覚障害者  支援センター  Tel:022−212−1131  E-Mail:sisien@sky.plala.or.jp 詳しくは上記お電話かメールにてお問い合わせください。 ◎第3回神戸ライトサロン開催のご案内(再掲載) 特定非営利活動法人神戸アイライト協会主催で 第3回神戸ライトサロンを開催 *日時:2017年2月4日(土) 13:30〜16:30 *会場:中山記念会館 2階 *内容:ミニ講座「見えない光」、その後小グループに分かれての交流会  その他拡大読書器など弱視者向け便利機器体験 *参加費:無料 * お申し込み・お問い合わせ  特定非営利活動法人 神戸アイライト協会  電話:078−252−1912  ファックス:078−221−6029  メール:kela2009eyelight@ac.auone-net.jp ◎平成28年度 視覚障害・就労支援者講習会応用編受講者募集!のご案内 『NVDAでOfficeとブラウザを使う』をテーマに四谷で講習会を開催します。 *日時:平成29年2月9日(木)・10日(金)9:30〜16:30 *会場:日本盲人職能開発センター *内容:NVDAの概要と基本操作、NVDAを使用してOffice2010の操作、ブラウザの操作 *参加費:無料 *お申込・お問い合わせ  E-mail:moushoku@os.rim.or.jp  Tel:03-3341-0900 ▼詳しくは以下ホームページをご覧ください。 http://www.os.rim.or.jp/~moushoku/kosyukai/H28ouyou_kousyu4.html ★このコーナーは読者のみなさんからの投稿を中心に作っていきたいと  考えていますので、サポートや団体運営で疑問を感じていること、また  技術的な質問や「自分のところはこうしている」というようなご意見など  何でも構いませんので、メルマガ末尾に記載のアドレスまでお気軽に  お寄せください。 ───────────────────────────────── [6] SPANからのご案内 SPANが開催する講座などのご案内やご寄付のお願いです。 多くの方に私たちの活動を知っていただければ幸いです。 *講座の開催 SPANでは以下のような講座を開催しています。  ・ 個人対象講座   マンツーマンで学んでいただく講座で、内容や日程はご相談の上   決めていきます。初歩から職業スキル向上まで多様なニーズに   対応できます。  ・ グループ講座   グループ(2〜4名)で同じ内容を学んでいただく講座で、内容や日程は   ご相談の上決めていきます。受講料は個人対象講座より割安です。  ・ 遠隔講座   無料のネット通話Skypeなどを利用して行う講座で、教室に来なくても   学べます。内容や日程はご相談の上決めていきます。  ・ 在職者訓練   就労中の視覚障害者を対象とした職業訓練で費用負担はありません。   → 現在、平成28年度下半期の訓練の受付を行っています。  ・ 企業研修   視覚障害者が在籍する企業からの委託により実施する職業研修です。   内容や日程はご相談の上決めていきます。 上記の各講座や訓練は常にお申し込みを受け付けています。  ・ 土曜講座、夜間講座、ワンポイント講座   土曜日やウイークデーの夜間にテーマを決めて実施する講座です。   また、ワンポイント講座はテーマを絞って半日で学ぶ講座です。   内容や日程はその都度Webサイトでお知らせします。   → 現在、募集している講座はありません。  ・ インストラクター養成講座   視覚障害者に対するパソコンサポートをしていただく方のための講座で、   原則として奇数月の第2日曜日に開催します。   → 現在、現在、3月12日(日)の募集を行っています。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://span.jp/offering/index.html *ご寄付のお願い SPANは外部からの補助を受けずに自主運営している団体です。そのため、 みなさんからのご寄付が大切な活動資金になっています。 どうぞみなさんのお力でSPANを支えていただければうれしいです。  また、以下のサイトの中の「応援する」ボタンを毎日押していただくことで SPANを寄付でご支援いただけます。ぜひご協力ください。 http://gooddo.jp/gd/group/span/?from=fbn0 ───────────────────────────────── [7] 編集後記 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 2017年がスタートしました。 今年は視覚障害者のICT利用促進の関係ではどんな新しい動きがあるのか、 今からきたいしつつ注目していきたいと思います。 そして、視覚障害者を支援する方々はもちろん、視覚障害者のICT利用を 進めるために有益な情報を提供していけるよう努力していきます。 本年もどうぞよろしくお願いします。  今回の「視覚障害者PCサポート」、いかがでしたか? みなさんと情報を共有することで一人でも多くの視覚障害者がパソコンの 楽しさと有用さを知り、サポートの輪が広がればと願っています。 次号は2月24日配信の予定です。 ───────────────────────────────── ▼メールマガジンのバックナンバーはこちら http://span.jp/useful/magazine/index.html ▼配信停止や配信先の変更、また、ご意見や感想はこちらまでお願いします。 office@span.jp ★尚、迷惑メール対策の一環として、「@」を全角で表示しています。  メールアドレスとしてお使いになるときは、半角に訂正してくださるよう  お願い致します。   編集・発行:NPO法人 視覚障害者パソコンアシストネットワーク           SPAN(スパン)メールマガジン編集部     発行責任者:北神 あきら http://www.span.jp ★本メルマガの内容を許可なく複写、転送、改変することを禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━