視覚障害者に対するパソコン指導者養成講座(帯広)開催の報告
更新:2009年 7月31日 6:00
- 講座開催の記録
- 講座の内容
- 受講者のみなさんの感想
帯広市の社会福祉法人 ほくてん 北海点字図書館に於いて、「視覚障害者に対するパソコン指導者養成講座」が開催され、SPANは受託事業として活動しました。
会場は帯広駅から徒歩10分ほどのところにあり、昭和24年に開館した国内で3番目に古い点字図書館という歴史と伝統を感じさせる建物の玄関には、創立者後藤寅一氏の胸像と熊の剥製が置かれていました。
講座初日、定刻の10:00には参加者全員がそろい講座開始。参加者は地元のボランティアから一般企業の社員のほか、苫小牧市から来られた方もあり、この講座への関心の高さを感じました。また、年齢も若い方から熟年までさまざまでした。
そして、みなさん2日間のかなりハードなカリキュラムにもかかわらず、大変熱心に学んでくださいました。
講座名 | 視覚障害者に対するパソコン指導者養成講座(帯広) |
開催日 | 2009年7月25日(土)・26日(日) |
時間 | 25日=午前10時から午後5時まで 26日=午前10時から午後4時まで |
会場 | 社会福祉法人 ほくてん 北海点字図書館 2F研修室 |
受講者・見学者 | 12名 |
スタッフ | 主催者:1名 札幌チャレンジド:3名 ほくてん:2名 SPAN:5名 |
講座は下記の内容で進められました。
第1日目
10:00〜10:20 | 挨拶・オリエンテーション |
10:20〜11:20 | 視覚障害者の基礎知識 |
11:30〜12:30 | 視覚障害者用ソフトウエアについて |
12:30〜13:30 | 昼食・休憩 |
13:30〜14:30 | キーボードの指導法 |
14:40〜15:40 | 視覚障害者が使いやすいパソコンの設定 |
15:50〜16:50 | Skypeを利用した遠隔パソコン指導 |
16:50〜17:00 | 質疑・意見交換 |
第2日目
10:00〜11:10 | キーと音声によるWindows操作と文字入力 |
11:20〜12:30 | 音声によるメールの送受信 |
12:30〜13:30 | 昼食・休憩 |
13:30〜14:40 | 音声によるWebの閲覧 |
14:50〜15:30 | アイマスクをつけての操作と指導体験 |
15:30〜16:00 | 意見交換・アンケート記入 |
講座を受講したみなさんからは以下のような感想が寄せられました。
いただいた貴重なご意見を今後の講座に活かしていきたいと思います。
- 視覚障害者に関する知識の他、サポート方法等大変勉強になりました。また、それ以前にもキーボードのキーだけを使った基本的な操作方法も併せて勉強になりました。視覚障害者に対する指導は想像以上に厳しいものだと実感しました。画面が見えない事は、これ程不安な事とは想像していませんでしたが、きちんと指導サポートする事によって操作やPCが楽しくなるのだと思いました。2日間大変勉強になり、貴重な経験になりました。ありがとうございました。
- マウス操作が殆どであったので、キー操作(Ctrl、Alt等)の一覧表が手元にあれば良かった。この講座の準備から講習会当日まで大変な苦労をされていることが分かりました。2日間ではとても覚え切れる内容ではありませんが、継続的に学習出来るようにしたい。
- キーボードによるWindowsの操作については勉強になりました。PCに触れた事のない視覚障害者がSkypeを使って講習を受けれるようになるまでには、結構バリアが多い(大きい)と言うことも感じました。
- 今回参加させて頂き非常によかったです。私は前年まで一般のパソコン教室のインストラクターをしており、現在家電店で働きながらパソコンサポートをしております。パソコン教室のインストラクター時代には主に高齢者の方々のサポートをしてきました。高齢者の方々もやはり同じことではないのかと思います。「教える」ではなく「お手伝いする」と言うこと。まだまだ学びたいことが沢山ありますが今回の講座参加をきっかけに私も少しはお役に立ちたいと思っております。前述しましたように仕事をしておりますので時間の問題等色々ありますが、私の出来る範囲でやれることもあると思います。今回帯広でこのような講座を開催して頂きました事、心より感謝致します。以前より少しは視覚障害者の方に近づけた気がします。
- 大変役に立ちました。毎年、全盲聾協会への寄付を継続していましたが、今後は障害のある方への直接サポートが出来ると良いと強く思いました。障害のある方の立場を理解して指導することの大変さは感じますが、大変遣り甲斐のあることと感じました。10月から楽しみです。
- サポートの先生がついてくれて、落ちこぼれ気味の私でも分かりました。ありがとうございました。障害者の方の生の声が聞けて良かったです。
- PCの操作もはっきりと理解していない者が参加していいものかと思っていましたが、一つ一つ丁寧に教えて頂き音声で操作することの難しさを知りました。ボランティアとして視覚障害者との関わりを持っていますが、もっと役立てるように勉強し、少しでも役立つようになれば良いと思います。2日間ありがとうございました。
- 視覚に障害のある者にパソコンの使い方を教える大変さを実感しました。まず自分がもっとキーボード操作、アプリケーション操作、ショートカットキー等慣れてお手伝い出来るようになれればと思います。このような機会を頂きありがとうございます。
- 大変参考になりました。少しでも今後のボランティア活動に役立てたいと思います。
- デジタル工房の帯広では実際に障害者の方がパソコンを習われていると新聞で報道されましたが、その方達が講座に出席されておらず残念でした。
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