視覚障害者に対するパソコン指導者養成講座(函館)開催の報告
更新:2010年 9月14日 15:00
- 講座開催の記録
- 講座の内容
- 受講者のみなさんの感想
函館市総合福祉センターにおいて、「視覚障害者に対するパソコン指導者養成講座」が開催され、SPANは受託事業として活動しました。
会場の函館市総合福祉センターは、各分野の総合福祉施設です。
福祉センターや福祉関係の各種相談、機能訓練プール等多くの文化・スポーツ関連の活動ができるようになっています。
講習会場の1階集会室は約30名収容の部屋で、今回の講座にはちょうどよい広さです。
昼食や休憩は室内後方のスペースを使うことができたので、ゆったりとした気持ちで講座を開催できました。
初日は9時15分にスタッフが集合し、直前準備を開始。
一部のマシンで無線LANのトラブルが発生し、有線接続への切り替えやシステムの復元を実施して、何とか10時の開始に間に合いました
。
定刻の10時には参加者全員がそろい講座開始。
参加者は地元のパソコン点訳グループ、障害者図書館等で現在ボランティア活動をされている方が半数以上でした。函館地域の方がほとんどでしたが、中には札幌から
泊まりがけで参加した視覚障害者の方もいました。
1日目には函館新聞の取材もありました。(掲載版 入手次第、別途ご紹介します。)
2日間の講座カリキュラムはかなりハードでしたが、みなさん本当に熱心に学んでいただき、特に受講されたみなさんの情熱が伝わってきたのが印象的でした。
講座名 | 視覚障害者に対するパソコン指導者養成講座(函館) |
開催日 | 2010年8月28日(土)・29日(日) |
時間 | 28日=10:00〜17:00 29日=10:00〜16:00 |
会場 | 函館市総合福祉センター(あいよる21) 1階 集会室 |
受講者・見学者 Skype聴講者 | 14名 5名 |
スタッフ | 主催者:1名 函館視覚障害者図書館 4名 札幌チャレンジド 1名 SPAN:4名 |
講座は下記の内容で進められました。
第1日目
10:00〜10:20 | 挨拶・オリエンテーション |
10:20〜11:20 | 視覚障害者の基礎知識 |
11:30〜12:30 | 視覚障害者用ソフトウエアについて |
12:30〜13:30 | 昼食・休憩 |
13:30〜14:30 | キーボードの指導法 |
14:40〜15:40 | 視覚障害者が使いやすいパソコンの設定 |
15:50〜16:50 | Skypeを利用した遠隔パソコン指導 |
16:50〜17:00 | 質疑・意見交換 |
*講座終了後、交流と情報交換のための懇親会(自由参加)を行いました。
第2日目
10:00〜11:10 | キーと音声によるWindows操作と文字入力 |
11:20〜12:30 | 音声によるメールの送受信 |
12:30〜13:30 | 昼食・休憩 |
13:30〜14:40 | 音声によるWebの閲覧 |
14:50〜15:30 | アイマスクをつけての操作と指導体験 |
15:30〜16:00 | 意見交換・アンケート記入 |
講座を受講したみなさんからは以下のような感想が寄せられました。
いただいた貴重なご意見を今後の講座に活かしていきたいと思います。
- 自分も学べる機会になり、大変意義がありました。ありがとうございました。視覚障害者にももう少し自信を持ってサポートできそうです。
- 6点入力中心でしたが、最近購入のノートパソコンが6点入力に対応していないので、つい古いパソコンで作業していましたが、フルキー入力に少し自信ができ助かりました。大変役に立ちました。ありがとうございました。
- 講師の方が、視覚障がいのことについてよくわかっていて、細かい部分の サポートも出来ていたと思う。わかりやすい言葉での説明で、理解しやすかった。とても良い経験ができました。
- PCトーカーしか使ったことがなかったので、他の音声エンジンを使うことが出来てよかったです。(特にその作られた目的についてのお話)駅や道路でのガイドについてのお話、参考になりました。ありがとうございました。
- 講師の方々の話す内容がとてもわかりやすかったです。今回の経験をこれからの活動に活かします。
- 講座はとても役に立つことがあった。一年に1回は開催して欲しい。
- アイマスク使用時の不安、キーボードの位置を確認できませんでした。当然わかっていた筈なのに、障害者の方がどんなに苦労かと説明する時のことばの内容、声の調子等の不足を痛感しました。
- 初めて参加してとても勉強になりました。普段、経験したことのないことをこの2日間で一度に体験したのは少しハードだと感じましたが、今回経験したことが将来の役にたてるよう、自ら積極的に学びたいと思います。2日間ありがとうございました。・途中からにも関わらず参加させていただきました。ありがとうございました。また様々な講座があれば是非参加させていただければと思います。 ありがとうございました。
- メールの送受信、ホームページの閲覧が出来る程度で受講OKということでしたが、実際に参加してみるともっと視覚障害者のパソコン使用について詳しい知識が必要だったと思いました。
- Webの閲覧が矢印キーだけで、あんなに簡単に出来るとは知りませんでした。先生方の体験もうかがって、より視覚障がい者の方に伝わる 話し方を学ばせて頂きました。もっと国語力をみがき、よりお役に立てるよう努力を続けます。ありがとうございました。
- 指導の方法が具体的にどういう順で教えていったらよいか分かり、今回は特にパソコン初心者の視覚障害者がどこでつまずくかなど大変勉強になりました。今後、現在行っているパソコンサポートに役立てていける講習会であった。ありがとうございました。
- 実習の時間が足りない。漢字変換のしかたについて詳しくしりたい。(視覚障害者の方です)
- 文字入力に関してホームポジションの位置の指導法が分からない。初めての方の時にトラブルがよく起きるが、その対応法。スカイプを利用しての指導は、今後やってみたい。スパンのフォーラムを再開して欲しい。(視覚障害者の方です)
登別からSkype活用した遠隔聴講に参加された、「PCボランティア・
プラザ登別」の方の感想。
- 2日間ご苦労様でした。視覚障害者にPC教えているが、大分間違った教え方をしていたことが分かった。これから変えていく。北海道
- ボランティア団体間の横の繋がりを強化したい。
- 講習では、耳の痛いところがあり勉強していきたい。現在、弱視の方の対応に迷っている。
- PCトーカー以外使ったことがなかった、今回フォーカストークをはじめてそれぞれの良いところが分かった。視覚障害者の方に耳で聞くように言いながら、自分は聞かないで、画面を見ていたなど耳の痛いことがあり、勉強になった。・遠く離れた会場でも聞かせていただき、勉強になった。初めてフォーカストークを使ったが、視覚障害者だけでなく一般の人でも楽だから使っていけると思う。
- PC初心者で、一緒に学んでいる段階。2日間大変良い経験になった。
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