TEPIA Word・Excel指導者養成講座開催の報告
更新:2011年12月2日 5:00
- 講座開催の記録
- 講座の内容
- 受講者のみなさんの感想
11月12日(土)・13日(日)の2日間にわたり、東京・北青山のTEPIA ITセミナリオにおいてWord・Excel指導者養成講座が開催されました。
この講座は、財団法人 機械産業記念事業財団(TEPIA)が主催する視覚障害者向け情報リテラシー事業の一環として実施され、SPANは同財団からの受託事業として講座運営を行いました。
この講座では、東京の講座の模様をSkypeと画面転送ソフトを使用して札幌と鹿児島に中継するという初めての試みをしました。
初日は9:15にスタッフが集合し直前準備を開始、札幌と鹿児島との通信状態も良好で、9:45には受講者を迎える体制が整いました。
定刻の10:00には参加者10名がそろい講座開始。
参加者は、これまでの指導者養成講座を受講した人が多かったですが、3か所合わせて20名を超える講座は初めてで、最初はどうなるかちょっと心配でしたが、通話も最初のうちは順調で、徐々に雰囲気も和らいでいきました。
ただ、2時間を過ぎる頃からSkypeの音声状態が悪くなり、東京の音声にノイズが多くなって中継先にうまく届かないなどの問題が起きました。
結局、最初使用していたカメラに付属のマイクを使うのをやめ、講師がヘッドホンマイクを使用すること、そして、必要な場合以外は、ビデオ通話を休止するという対応策を講じた結果、2日目には通信状態はかなりよくなりましたが、中継方法をどうするかは今後の課題といえるでしょう。
いずれにしても、今回もハードチームの活躍はめざましく、改めて存在感の大きさを実感しました。
そんな環境の中、2日間のかなりハードな講座をみなさんとても熱心に学んでくださいました。
講座の最後では、東京、札幌、鹿児島の参加者全員がSkypeを通して挨拶を交わし、なごりを惜しみながらお別れしました。
講座名 | TEPIA Word・Excel指導者養成講座 |
開催日 | 2011年11月12日(土)・13日(日) |
時間 | 10:00〜17:00 |
会場 | TEPIA ITセミナリオ |
中継先 | 札幌:NPO法人札幌チャレンジド 鹿児島:ハートピアかごしま |
受講者 | 21名(東京 10名、中継先 11名) |
スタッフ | SPAN 8名 |
講座は下記の内容で進められました。
第1日目 午前:Word・Excel共通 午後:Word
10:00〜10:30 | 挨拶・自己紹介・オリエンテーション |
10:30〜12:00 | リボンの伝え方と操作 ファイルの保存と呼び出しでの留意点 |
12:00〜13:00 | 昼食・休憩 |
13:00〜14:00 | フォント設定・段落などのダイアログボックスの操作 |
14:10〜15:10 | 表操作における留意点 |
15:20〜16:20 | コンテキストメニュー・ショートカットキーの活用と指導法 |
16:30〜17:00 | アイマスクをつけての操作と指導実習(Word) |
第2日目 Excel
10:00〜11:00 | 数式・関数入力指導上の留意点 |
11:10〜12:10 | セルの書式設定の操作 |
12:10〜13:10 | 昼食・休憩 |
13:10〜14:10 | 並べ替え・オートフィルターのウィンドウ操作 |
14:20〜15:20 | コンテキストメニュー・ショートカットキーの活用と指導法 |
15:30〜16:20 | アイマスクをつけての操作と指導実習(Excel) |
16:20〜17:00 | 意見交換・アンケート記入 |
講座を受講したみなさんからは以下のような感想が寄せられました。
いただいた貴重なご意見を今後の講座に活かしていきたいと思います。
- F2キーで編集状態にして数式を入力する、関数の挿入ダイアログボックスを出して数式を入力するなど、今まで学んだExcelの操作方法と 違い、現実的で晴眼者の操作とほぼ同じかたちでExcelが使えることを知り、 とても勉強になりました。ありがとうございました。
- 受講している途中で操作が分からなくなった時に、受講生の気持ちがよくわかった。ワード、エクセルは分からないことが多かったので、今回の講座は大変参考になりました。
- Skypeの接続が大変な点があった様ですので、今後、改良願います。12時過ぎると近くの店が混むので少なくとも12時ジャストには終わった方が良い。
- 普段の自分がどれほど視覚に頼って操作しているかを改めて実感しました。ソフトが進化してもまだまだ不便ですね。SPANの皆様の熱意には頭が下がります。私も指導者養成講座で学んだことを少しずつ役立てていきたいと思います。
- 貴重な講座を受講させていただき感謝です。あせらずに基本操作をしっかり教えることの重要性を痛感しました。いただいたテキストもよく勉強したいと思います。ありがとうございました。
- アイマスクを付けての実習で、つくづく自分の説明の下手さを実感してしまいましたが、とても貴重な体験でした。北神さんがおっしゃった言葉「視覚障害者でも可能なことはする」に感動しました。(書式設定の授業で) ありがとうございました。
- 遠隔地の声が聞こえない(札幌と鹿児島では質問がなかったのでしょうか。(共有しましょう)のは残念。問5に関して 保存場所とかフォルダの概念の説明がなくて良いのか?問12に関して 晴眼者に対しては画面表示と音声ガイドの内容が違う場合注意をうながす必要があるのでは?
- 先生の説明が分かり易くて助かりました。ワード、エクセルどちらも リボンからの操作が基本だと良く分かりました。書式設定の結果は設定 する度に確認が大切である事を学びました。
- 9月、10月と参加しての今回の講座の参加でしたので、これまでの参加した時よりも理解が深められたと思います。今後は視覚障害者へ実際にサポートの実践もしていきたいと思いますので、今後ともひき続きお世話になりますがどうぞよろしくご指導ください。2日間ありがとうございました。
- 今後の、指導に当たるについてますますの訓練が必要だと感じました。
- 教え方に必要なこと、教えられることの方法など、勉強になりました、日々の練習をして敏速な指導が出来るように頑張ります。次の講座もよろしくご指導ください。
- ・パソコンサポートをするに当たり、パソコンの知識、技術はもちろん最低限必要なことですが、対象者に合わせて進めていく考え方、姿勢が最も重要だと再確認いたしました。対象者一人一人に落ち着いて(わからないことが出てくると焦りますので)対応できる力をつけていかなければ!と思います。・中継先でのサポート体制も要検討ですね。全体の講義の時間と個々の会場内での実践の時間を分けるやり方もあると思います。参加者の習熟度に応じていろいろなパターンが考えられますね。
- 遠隔地の講習は初めてで、うまくいくかどうか心配でしたが、うまくいってよかったです。講師の北神さんを始め、スタッフの皆様、どうもお疲れ様でした。そして、どうもありがとうございました。講習の内容は、とても参考になりました。特に「視覚障碍者(音声ユーザー)に指導する際のポイント」をいろいろお教えいただき、「なるほど」と思うことが多かったです。日頃、マウスで操作することが多いので、キーボードだけの操作に戸惑ってしまいました。自分自身が操作できないと、指導もできないことを今回の講習で痛感しましたので、今後はキーボードで操作するようにします。繰り返し、勉強していきたいと思いますので、今後もこのような講習を実施していただければありがたいです。 今後ともよろしくお願いします。
- 初めてだったので時間がたつのが早かったです もっとがんばります。
- スカイプの中断がなく良かったですが音声が時間経過とともに悪くなる原因を今後のためにも検討したほうがいいと思います。講座については、PCトーカーでワードやエクセルが不便なく使えることがわかり大変有意義な講座でした。これからのサポートに生かしていきたいと思います。今後ともご指導よろしくお願い致します。テキストにショートカットキー一覧表があればいいと思います。
- 指導者養成講座など遠隔地の中継にはUstreamやjustin.tvなどのライブ配信サイトの活用などはいかかでしょうか? 中継元の映像、音声を配信し中継先の音声はSkypeの会議通話を使うと映像などが安定配信でき可能性があります? その他にも簡単に中継先を増やせると思います。
- officeの操作講習はなかなかどこでも受けられないことから、遠隔で行えることにはとても意義があると思います。今回は、少ない時間でたくさんの内容をされていたため、講師の方にはとても厳しい講習だったと思います。特に大きな問題もなく、受講者全員が何か得るものがあったという部分で大成功だったのではないかと思います。また、今後に向けては今回の課題を出して工夫をすることで、ますます有用な講習になると思います。ありがとうございました。
- 本日は大変有意義な講座を開いていただきありがとうございました。地域でもオフィスの使い方を必要としている人がいますので、各々練習は必要ですが活用していきたいと思います。指導いただきました講師の方にお礼を申し上げます。
- 今回の講座では2日間という短い時間で行うため、最低限の話しか出来ないことや、中継上どこをサポートして解説をしているのかが、非常に分かりづらかった。また、解説をしている人が一人なため、時々突っ走ってしまい、周りが追い付いていないことがあったため、今後はワード/エクセルは別々の人が行った方が、負担は少なくなると思われます。更に中継方法も、考え直した方がいいかも知れません。Skypeのビデオ通話では、かなり不安定な状態が起こりやすいし、チームびゅあも不安定なため。その他として、こういう講習は、ある程度時間がかかるものですから、もう少し回数を増やしてほしいものです。と何かよい方策をねる必要性があると感じます。
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