━━━━━━━━<< 視覚障害者PCサポート >>━━━━━━━━   〜 一人でも多くの視覚障害者にPCの恵みを伝えるために 〜           2009年6月号 No.32                       2009年6月26日発行 このメールマガジンは、視覚障害者へのパソコンサポートをする方々の スキルアップと情報交換、また相互の連携を図るためのものです。 どうかみなさんの日々の活動に役立てていただければ幸いです。 ===== も く じ ===================== [1] 教えて!サポートの知恵袋 ● ベーシックコース  ここが山場だ!文字入力(5) ● プロフェッショナルコース  Office2002エキスパートユーザのOffice2007奮闘記(3) ● 【コラム】 パソコンよもやま話  見えない、見えにくいってどんなこと?その3 [2] サポートお役立ちサイト  しゃべるパソコン講座、バックナンバー、FM岡崎 [3] ここが知りたい!団体運営のヒント  1%(ワンパーセント)クラブのご紹介 [4] ソフトウエア・ハードウエア情報  骨伝導2.2ch振動体感イヤホン、「オーディオボーンバリウス」 [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など  2009 全国ロービジョン(低視覚)セミナー開催のお知らせ ほか [6] 編集後記 ================================= [1] 教えて!サポートの知恵袋 −−−−−−−−−−−−−−−− ● ベーシックコース  サポートの基本やスクリーンリーダーなどの基礎知識がテーマです。 ◎ここが山場だ!文字入力(5)  4月号に引き続き文字キーの配列とアルファベット入力の指使いについて 解説します。 前回は、ホームポジションの一段上の段、キーボードの下から数えて4段目に 並んでいる文字キーの配列と指使いについて右手の担当のみ説明しました。  今回は同じ段の左手担当のキーの配列と指使いについて解説します。 ホームポジションの1段上の段の文字キーは日本語を入力する時によく使う 母音のキーが並んでいます。ホームポジションの段とこの段の配列と指使いを 習得することで、スムーズな入力に繋がります。  前回、右手の担当でひとつ説明が残ってしまったキーがあります。右手 人差し指[J]を左上に伸ばして、[Y]です。 [Y]を押した指を元の[J]の位置に戻します。[J]、[Y]、[J]と続けてタイプ してみましょう。 [Y]は[U]の左隣のキーです。  左手人差し指[F]の指を上の段に伸ばして[R]です。そして、[R]を押した指 を元の[F]の位置に戻します。[F]、[R]、[F]とタイプします。 同様に左手人差し指[F]の指を右上の段に伸ばして[T]です。[T]を押した指を 元の[F]の位置に戻します。[F]、[T]、[F]。また、[T]を押した指をそのまま 右に伸ばして、[Y]です。  中指[D]の指を上に伸ばして[E]。その指を戻して[D]。[D]、[E]、[D]と タイプします。次に薬指[S]の指を上に伸ばして[W]。その指を戻して[S]。 [S]、[W]、[S]とタイプします。  最後に小指[A]の指を上に伸ばして[Q]。その指を戻して[A]。続けて[A]、 [Q]、[A]とタイプします。  ホームポジションの段から指を上に伸ばしてタイプするとき、指を真上に 伸ばしても正確なキーをタイプすることができません。これはそれぞれの段の キーの配列が互い違いになっているためです。そのため、キーボードに対する 角度が右手は内側向き、左手は外側向きに指を伸ばしてタイプします。ほんの 少しですが、違和感を感じる方もいるでしょう。繰り返しタイプし、慣れて いくと良いでしょう。 ───────────────────────────────── ● プロフェッショナルコース  PCの設定やサポートのスキルアップ、またトラブル対応などが テーマです。 ◎Office2002エキスパートユーザーのOffice2007奮闘記(3) 1. はじめに 今回は、Office2007が目指しているユーザの一例がわかるドキュメントの配布 2. 訂正 前回印刷プレビューで「入力できる」と書きましたがこれは誤りです。入力は できません。お詫びして訂正します。 3. 配布準備(E) Office2007の大切な改良点です。一部の機能は従来のOfficeにもありまし たが、あちらこちらにあった機能をここにまとめています。配布準備を選ぶと 7つの項目をもったメニューが表示されます。「プロパティ」「ドキュメント 検査」「ドキュメントの暗号化」「アクセスの制限」「デジタル署名の追加」 「最終版にする」「互換性のチェック」です。項目の下には、30から40文字 程度の説明があります。文書を配布する前や、共同作業で作成する場合に便利 な機能です。単に文章を作成して印刷するだけでなく、電子データとして文書 ファイルを他人に配布つまり渡すときにどの様な作業をしなければならない かがよくわかります。 (ア) プロパティ プロパティを選ぶと、通常のリボンの下に、プロパティのリボンが表示 されます。[Tab]キーで項目を移動できます。 説明には「タイトル、作成者、キーワードなど、文書のプロパティを表示 および編集します。」とあります。この項目を実行すると「ドキュメントの プロパティ」のダイアログが表示されます。設定されている内容があれば表示 されます。表示された値は編集することもできます。項目は「ドキュメントの プロパティ」「場所」「×ボタン」と「作成者」「タイトル」「サブタイ トル」「キーワード」「分類」「状態」「コメント」です。「ドキュメントの プロパティ」で下方向キーを押すと、リストが開きますが、詳細のプロパティ のみです。これを実行すると、詳細プロパティのダイアログが表示されます。 「場所」にはこの文書ファイルのフルパス名が表示されています。 「×ボタン」を実行するとプロパティのリボンの表示が解除されます。 「作成者」はインストール時に定義している名前が入っていますが、変更可能 です。「タイトル」「サブタイトル」「キーワード」「分類」「コメント」は 好きな内容テキストを設定できます。「状態」は通常空欄です。 詳細プロパティを実行すると、5個のタブをもった画面が表示されます。タブ は「フィルの情報」「ファイルの概要」「詳細情報」「ファイル構成」 「ユーザー設定」です。リボンで表示されている情報に加えてこの文書を新た に作成した日時、最後に更新した日時、大きさ、文字数、この文書ファイルを 開いていた時間などがわかります。 Office2002のファイルメニューにある「プロパティ」が対応しています。 (イ) ドキュメント検査 説明には「文書に隠しメタデータや個人情報がないかどうかをチェック します」となっています。 コメントや変更履歴、複数のバージョンなどが残されていないかを調べて くれます。個人情報やヘッダフッタ、XMLデータなどの有無を表示します。 コメントや変更履歴などは、最終版には不要な場合が多くあります。それらの チェックをしてくれる機能です。 この機能を見ると、Office2007が想定しているユーザー層を知ることができ ます。 単に文章を作るだけでなく、コメント、変更履歴、バージョン、脚注など修正 履歴やヘッダやフッタなどを活用している、中級以上のユーザーの利便性 です。 (ウ) ドキュメントの暗号化 説明は「文書を暗号化してセキュリティを強化します。」となっています。 パスワードがなければ、内容を見たり、修正したりすることができなくする 機能です。 この機能は、機密文書に加えて個人情報の保護が必要な場合に活用できます。 従来よりも分かり易い位置に移動した機能です。 (エ) アクセスの制限 説明は「ユーザーにアクセスを許可しますが、編集、コピー、印刷を制限 します」 配布する資料を改ざんされたり、一部だけ流用されたくない場合に有効な 機能です。 (オ) デジタル書名の追加 説明は「表示されないデジタル署名を追加することにより、文書の完全性を 確保します。」 (カ) 最終版にする 説明「文書を最終版として、読み取り専用に設定します。」 逆に言えば、文章が完成するまでに、どの様な機能を想定しているかがわかり ます。複数の作業者で文章を作る場合、どの部分が修正されたか、どの部分が 追加されたか、コメントの付加などの機能が用意されています。最終版を作成 するとこれらの情報が無効になります。残念ながらスクリーンリーダでは サポートされていません。 (キ) 互換性チェックの実行 Office2003で利用されていない機能があれば表示されます。古いバージョンの Office利用者にデータを渡す事があり得る場合にチェックをすることができ ます。 次回はその他の機能について説明します。 ****************************************************************** ● 【コラム】 パソコンよもやま話 ◎見えない、見えにくいってどんなこと?その3 前号までに、視覚障害について、公開されている数値的な内容についてお伝え してきました。 全盲の方の、ほとんど見えない状態については、想像もそれなりにはできる でしょうが、ロービジョンについては本人でないと分からないでしょうし、 また、本人であっても、自分がどのように見えにくいのかを説明することが できない人も多い様です。 (中途失明などにより影響を受ける、精神的問題については、ここでは触れて いません。) ロービジョンクリニックにかかって、自分の見えにくさをはじめて認識でき、 また見方を指導してもらうことにより生活改善ができた人も多くおられます。 一例として、目の中心では見えないけれど、少し中心から外れたところでは 見えるところがあることが分かり、そこでの見方を訓練することや、 視野が狭く、歩きにくかった人が、眼球のスムースな動かし方の訓練をする ことにより、擬似的に視野を広げ、少し歩きやすくなった事などです。 また、夜盲症で、夜道を歩くのが困難であった人が、小型で強力なライトの 存在を知ることによって、夜道でも歩けるようになった例などもあります。 (これは私自身もそうでした。) そこで、今号では、私も会員である、「弱視者問題研究会」(弱問研)のWeb Siteから一部を引用させてもらいます。 ■弱視とは ●弱視とは  目が全く見えないわけではありませんが、どんなメガネやコンタクトレンズ をかけても視力がうまく出ない状態をいいます。単に視力が弱いだけでなく、 視野が狭かったり、暗いところで極端に見えにくくなる夜盲や、色の区別が つきにくいなどの症状を伴う人もいるため、見え方や不便さの度合いがひとり ひとり違います。 ●弱視者の数  視覚障害者といえば全盲の人を思い浮かべますが、視覚障害者のうち7割 以上は0.02以上の残存視力がある弱視者で、その数は身体障害者手帳を 持っている人だけでも21万人、それ以外の人を合わせると100万人を上回 ると推定されます。高齢化社会を迎え、弱視者は増加すると見込まれます。 ●クルマに乗れない私達  視覚障害者は、他の障害者や高齢者と異なり、障害の程度や年齢に関係 なく、自ら車の運転ができません。他の障害者や高齢者以上に、公共交通への 依存度が高くなっています。 ●弱視者の視覚特性  視力1.0の人が10m離れて見える運賃表が、0.1の人は1mまで 近寄らなければ見えません。見たいものが20cm程度の至近距離まで近寄 れることと、十分な明るさ、文字の大きさ、太さ、コントラストが確保できる ことが、弱視者にとっての見やすさの決定的なポイントとなります。白と黒、 白と赤、黄色と黒などの組み合わせは見やすく、黒地に赤、水色に白抜き 文字、白地に黄緑など淡い色どうし、暗い色どうしはコントラストが不足 して、弱視者にとって見づらい色の組み合わせです。 ●慣れないところは特に苦手  ふだん通い慣れている通勤・通学路であれば、おぼろげにしか見えなくても どうにか一人で行動できますが、はじめてのところや、慣れないところでは、 必要な情報が見えないため、目的地にたどり着くまでに苦労し、疲れ果てて しまいます。 次号につづく                           文責 園 順一 ───────────────────────────────── [2] サポートお役立ちサイト −−−−−−−−−−−−−−−−−  見て役立つお勧めサイトをご紹介。 ◎しゃべるパソコン講座、バックナンバー、FM岡崎 FM岡崎に積水ハウスが提供した、27週にわたる視覚障害者向けパソコン講座を オンデマンドで聴くことができるページです。 パソコンに触れてみよう、 から、 メモ帳での文書入力、 フロッピーへの保存、 墨字の印刷物を読んでみよう、 インターネットでの検索、 ファイルのダウンロード、 Eメールソフトのダウンロードから送受信、 ハガキの宛名面、裏面の印刷、 まで、視覚障害者にとって必要な基礎技術の講座の放送を、音声で聴くことが できます。  再生にはリアルプレイヤが必要なことと、放送が2002年で多少古いことを 除けば、パソコンを習得したい視覚障害者には大いに役に立つサイトと言える と思います。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.763.fm/pasocon.html ───────────────────────────────── [3] ここが知りたい!団体運営のヒント −−−−−−−−−−−−  課題はありませんか?資金、活動場所や教材、そして会の活性化。 ◎1%(ワンパーセント)クラブのご紹介  〜日本経団連が1990年11月に設立したクラブです。〜 活動目的 (1)経常利益の1%以上(法人会員)、可処分所得の1%以上(個人会員)を 目安に社会貢献活動のために拠出することに努める企業および個人を支援 する。 (2)広く国民各層において、寄付やボランティア活動が活発化するよう機運 を醸成する。 (3)コーディネーターとして市民活動団体をはじめとするNPO(民間 非営利組織)と企業、個人を結びつけ、社会のニーズに合った社会貢献活動を 推進する。 活動内容 (1)会員への社会貢献活動に関する情報の提供 (2)社会貢献活動に資する団体等への寄付の奨励 (3)年末チャリティ・フェスティバルや会員相互の情報交換の場の提供 (4)社会貢献活動に関するコンサルティング (5)1%クラブ法人会員に対する社会貢献活動実績調査の実施 2008年度の活動状況 国内外における緊急救援に関する活動および協力支援 (1)ミャンマー、中国、岩手県などで発生した自然災害の被災地支援に 関して1%クラブニュース臨時増刊号を発行し、会員企業に情報提供を行った。 あわせて、企業による寄付や救援物資の提供等の支援状況を調査し公表して いる。 (2)ジャパン・プラットフォーム(JPF)に関する活動 国際緊急救援活動においてNGO、外務省、企業が協力しているJPFを1%クラブは 支援している。 情報提供 (1)寄付対象団体リスト登録団体等からの協力・支援依頼や企業の社会貢献 活動の情報を掲載する『1%クラブニュース インフォメーション』を、毎月1回 ファックス配信。 (2)1%クラブホームページ上での情報提供 ボランティア活動等の促進・支援 九段坂病院ボランティアへの協力 社会福祉活動教育研究所との共催で、就業時間後の企業人のボランティア活動 として、95年より九段坂病院におけるボランティア活動に協力している。 ここの趣旨は「寄付を受ける」というのではなく、企業との連携を深めるところにあるようです。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.keidanren.or.jp/japanese/profile/1p-club/ ───────────────────────────────── [4] ソフトウエア・ハードウエア情報 −−−−−−−−−−−−−  チェックしておきたい最新のソフト、ハード。 ◎骨伝導2.2ch振動体感イヤホン、「オーディオボーンバリウス」  今回は、ICレコーダーや携帯型デイジープレーヤーなどの長時間のご使用に 最適な骨伝導ヘッドホン「オーディオボーンバリウス」のご紹介です。  骨伝導とは、骨導音(骨を振動させて伝わる音)を聴く技術のことです。 こめかみなどに装着した装置が骨に振動を伝えることで、音を聴くことが できます。その音は自分だけに聴こえるのが特徴。また、耳で聴く音とは別の 音なので、同時に耳から入る音も聴くことができます。  現在では研究も進み、ヘッドホンや補聴器など、さまざまな装置に 骨伝導技術が利用されるようになっています。  本製品は、1つのイヤホンユニットに骨伝導スピーカーとマイクロ スピーカーを搭載した新発想のイヤホンです。左右のマイクロスピーカー (1+1)と骨伝導スピーカー(0.1+0.1)の2.2チャンネルサウンドが まったく新しい音体験を創造します。  主に中高音部を担当する高音質マイクロスピーカーと、主に低音部を 担当する骨伝導バイブレーションスピーカーのWスピーカーが従来の イヤホンでは不可能だった幅広い音域を表現。そこに、骨伝導スピーカーが 生み出す重低音と耳に伝わる振動を加えることで、音の臨場感をかつて ないほど高めています。  イヤホン用のアンプは不要。通常のオーディオ機器はもちろん、携帯用 デジタル音楽プレーヤーなどにもそのまま使えます。  ボリュームコントローラーでWスピーカーそれぞれを調整することが可能。 目的に合わせて音を変えられます。 商品名:AUDIO BONE Varius(オーディオボーンバリウス) 品番:IF-DMV-301B(ブラック), IF-DMV-301W(ホワイト) 製造:ゴールデンダンス株式会社 ※ イヤホンの振動は骨伝導の音が鳴る際にもともと発生するものです。   振動による健康への害はありません。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://goldendance.co.jp/product/p_ab11.html ───────────────────────────────── [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など −−−−−−−−−  みんなで作ろう!サポートの輪 ◎2009 全国ロービジョン(低視覚)セミナー開催のお知らせ このセミナーは、「多面的に考える糖尿病網膜症の就労への影響と対処法」を テーマに開催されます。 *日時:2009年7月25日(土)9:45〜16:00 *場所:戸山サンライズ(全国身体障害者総合福祉センター) *内容: ・眼科医、生活訓練専門職の立場から糖尿病網膜症の現状と患者の方への 取り組についての公演 ・復職及び新規採用それぞれの事例を、三名の当事者の方から発表 そのほか、視覚障害に関係する団体のコーナーやロービジョン機器の展示を 開催。 *主催:社会福祉法人 日本盲人職能開発センター *申込み期限:2009年7月15日(水) *申し込み先:日本盲人職能開発センター TEL(03)3341-0900 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.os.rim.or.jp/~moushoku/lowvision/lowvision2009.html ◎日商PC検定(文書作成)3級の実施についてのご案内 このPC検定は、視覚障害者向けの検定試験実施案内になります。 *ご案内: 試験問題のファイルは、答案ファイルを含めて試験センターから インターネットを介し、出題されます。  したがいまして、従来のように「点字」や「録音テープ」、「DAISY」 「大活字」その他での出題はありません。 なお、 試験終了後、受験者の答案ファイルはインターネットを介して採点 され、即時に合否判定が行われます。 (1)試験科目 : 日商PC(文書作成)3級 (2)試験時間 : 知識科目 23分、実技科目 60分 (3)合格基準 : 知識科目、実技科目とも70点以上 (4)試験会場:社会福祉法人 日本盲人職能開発センター (5)試験日時:応募者の希望に合わせて随時実施可能(休日) (6)受験料(税込):5,000円 (7)お問い合わせ: E-Mail:moushoku@os.rim.or.jp (件名には「PC検定申し込み」と必ず記載) ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.os.rim.or.jp/~moushoku/kentei/pckentei.html ◎フリーのスクリーンリーダー「NVDA」のご紹介 このスクリーンリーダーは、視覚障害者のユーザーが、晴眼者と同じように、 コンピュータとOS以外の出費をしなくてもWindowsが利用できるようにとの 目的で開発されました。 *特徴:他の有料のスクリーンリーダーと違ってこのNVDAは無料でオープン ソースのWindowsで利用できるスクリーンリーダーです。 オーストラリアのMichael Curran氏をはじめとした多くの人たちによって、 2006年より開発され、20ヶ国語以上の言語に翻訳されています。 それにともなって、日本の視覚障害者のユーザーのためにもNVDAの日本語化 プロジェクトが現在も進行中です。 従って、NVDAの翻訳されたバージョンがリリースされており、誰でも無料で 入手することができます。 ただし、NVDAはまだまだ開発途中なため日本語変換時の詳細読み上げ機能が ないなど問題点もありますが、ショートカットが豊富に用意されておりホーム ページを素早く読むことができたり、最近増えつつあるPDFの読み上げには 威力を発揮します。 商用スクリーン・リーダーには及びませんが、Windows上の基本的な作業で あればNVDAを用いて行うことができます。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://groups.google.com/group/nvda-japanese-users/web/nvdajp ★このコーナーは読者のみなさんからの投稿を中心に作っていきたいと  考えていますので、サポートや団体運営で疑問を感じていること、また  技術的な質問や「自分のところはこうしている」というようなご意見  など何でも構いませんので、メルマガ末尾に記載のアドレスまでお気軽に  お寄せください。 ───────────────────────────────── [6] 編集後記 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 今回もさまざまな情報をお届けしましたが、こうした内容を見ても、視覚 障害者のパソコンサポートがとても奥の深いものだということを実感します。  今回の「視覚障害者PCサポート」、いかがでしたか? みなさんと情報を共有することで一人でも多くの視覚障害者がパソコンの 楽しさと有用さを知り、サポートの輪が広がればと願っています。 次号は7月24日配信の予定です。 ───────────────────────────────── ▼配信停止や配信先の変更、またご意見や感想はこちらまでお願いします。 office@span.jp 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