━━━━━━━━<< 視覚障害者PCサポート >>━━━━━━━━   〜 一人でも多くの視覚障害者にPCやICTの恵みを伝えるために 〜           2014年1月号 No.87                       2014年1月24日発行 このメールマガジンは、視覚障害者へのパソコンサポートをする方々の スキルアップと情報交換、また相互の連携を図るためのものです。 どうかみなさんの日々の活動に役立てていただければ幸いです。 ===== も く じ ===================== [1] 教えて!サポートの知恵袋 ● ベーシックコース  スクリーンリーダーの便利さと不安 ● プロフェッショナルコース  スカイドライブについて ● 【コラム】 パソコンよもやま話  パソコンの構成部品 その3 [2] サポートお役立ちサイト  「都内26ヶ所の2014初詣多機能トイレマップ・バリアフリー情報」 [3] ここが知りたい!団体運営のヒント  鹿児島県視聴覚障害者情報センター [4] ソフトウエア・ハードウエア情報  お得な機種変割は来月まで、「ブレイルセンスオンハンド日本語版U2ミニ」 [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など  伊丹ミニロービジョンフェア開催のご案内 ほか [6] 編集後記 ================================= [1] 教えて!サポートの知恵袋 −−−−−−−−−−−−−−−− ● ベーシックコース  サポートの基本やスクリーンリーダーなどの基礎知識がテーマです。 ◎スクリーンリーダーの便利さと不安 先日、中途で視力障害になられた人たちが20人くらい集まり、仕事の継続や 再就職を考えるにあたり、今困っている問題について交流をしました。 全盲の方は少なく、弱視状態の視力の方が大半でした。 ここでも、パソコンをどのように使うかということが問題でした。 パソコンの活用についても、スクリーンリーダーを使い始めて間もない方、 本格的な訓練が必要だと痛感されている方、画面が見ずらくなり スクリーンリーダーなどの導入を考えている人など、色々な人がいました。 このとき出された逆説的な問題として、 スクリーンリーダーを使っているうちに、今まで見えていた文字が 見ずらくなったというものがありました。 この感想は、良くわかるような気がします。 スクリーンリーダーが何かの拍子に停止した時、 普段は見ることなどしない画面を見ざるを得ないことがあります。そのときに 「こんなに見えにくいのか」とびっくりするのです。すると、パソコンの 操作不能に陥ります。 このようなことがあると、「前はもっと見えたのでは?」と感じるわけです。  果たしてこれはどのようなことなのか、なかなか難しいことです。 音になれるということは、このようなことなのか。  交流会では、この問題の回答は出ませんでした。  弱視の方のスクリーンリーダへのアレルギーのようなものも、 このようなことからも起こるのではと思うのは私だけでしょうか。 だんだんと視力が落ちていく方は、スクリーンリーダーの活用が 便利さと不安の両面を持っているということを知っていただきたいと 思います。 ───────────────────────────────── ● プロフェッショナルコース  PCの設定やサポートのスキルアップ、またトラブル対応などが テーマです。 ◎スカイドライブについて 今回は予定を変更して、スカイドライブについてです。 そもそも、Windows8や新しいoffice2013のインストールでは、 マイクロソフトアカウントが要求されます。 マイクロソフトアカウントを登録すると、スカイドライブを利用できます。 スカイドライブを利用すると、会社と自宅など、離れたところで保存場所を 共有できます。 スカイドライブは、一般公開するフォルダもあります。 たとえば、画像をスカイドライブのフォルダに登録し、公開します。 公開すると、画像にアクセスするためのURLを受け取ることができます。 たとえば、メーリングリストでは、基本的に画像添付は 良いこととはされていません。 画像を見せたいときは、スカイドライブで公開したURLを添付すれば よいわけです。 新しいOfficeでは、マイクロソフトアカウントが標準的に割り当てられます。 パソコンを自分のアカウントで使用後に修了し、次回に別の人が そのパソコンを起動した場合、そのパソコンで使用しているアカウントに 割り当てられたマイクロソフトアカウントが利用できてしまうことも あります。 パソコンで使用するアカウントにパスワードを設定することは とても大切ですね。 ****************************************************************** ● 【コラム】 パソコンよもやま話 ◎パソコンの構成部品 その3 ・作業領域としてのメインメモリー 日本語では「主記憶装置」と呼ばれています。 コンピュータ内でデータやプログラムを一時的に保存、記憶する装置です。 「一次記憶装置」とも呼ばれています。 半導体素子で製造され、電気的に記録を行うため、動作が高速です。 CPU(中央演算処理装置)から直接読み書きすることができますが、電源を切ると 内容が失われてしまうという欠点があります。 このため、コンピュータにはメインメモリのほかに、ハードディスク(HDD)や 最近ではソリッド・ステート・ドライブ(SSD)などの外部記憶装置 (補助記憶装置)が装備されています。 利用者がプログラムを起動してデータの加工を行う際には必要なものだけ メインメモリに呼び出して使い、長期的な保存には外部記憶装置が 利用されています。 最近のwindowsパソコンはオペレーティング・システム(OS)が32ビット版と 64ビット版があります。 この違いの一つとしてCPUが管理できるメインメモリー容量に差が出てきます。 そのために、32ビット版では4GB以上のメインメモリーを装備しても、 全てを有効に活用できるわけではありません。 メインメモリーとしてではなく、他の目的としてであれば、活用は出来ます。 メインメモリーは、例えば作業机の作業台の広さと考えれば、目的が 分かりやすいのではと思います。 つづく                           分析:園 順一 ───────────────────────────────── [2] サポートお役立ちサイト −−−−−−−−−−−−−−−−−  見て役立つお勧めサイトをご紹介。 ◎「都内26ヶ所の2014初詣多機能トイレマップ・バリアフリー情報」 皆さんは、今年初詣に出かけましたか。 少し遅くなってしまいましたが、このような取組があります。 NPO法人Checkの学生団体『Check Students』は、高齢者・障がい者・ 子育て中のパパママが安心して参拝できるように、 都内26ヶ所初詣多機能トイレマップ・バリアフリー実地調査を行い、 WEBに公開しました。 地道ですが、大切な活動だと思います。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.checkatoilet.com/event/sanpai2014.html ───────────────────────────────── [3] ここが知りたい!団体運営のヒント −−−−−−−−−−−−  課題はありませんか?資金、活動場所や教材、そして会の活性化。 ◎鹿児島県視聴覚障害者情報センター おもな事業 ○点字図書・録音図書の製作、貸出 ○字幕・手話入ビデオの制作、貸出 ○情報の提供機関紙「情報センターだより」の発行  インターネットホームページ開設 ○生活訓練視覚障害者生活訓練  中途失明者緊急生活訓練  聴覚障害者生活訓練 ○各種講習会等難聴者・中途失聴者手話講習  聴覚障害者情報・交流講座  夏休み1日体験教室(点字・手話) ○奉仕員等養成視覚関係点訳奉仕員養成講習・研修  音訳奉仕員養成講習・研修  デイジー編集奉仕員養成 *聴覚障害者関係各種講座 ○手話通訳者養成講習 ○手話通訳者養成指導者研修 ○手話通訳者研修 ○手話通訳者全国統一試験 ○要約筆記奉仕員養成講習・研修 ○字幕制作ボランティア養成・研修 *盲ろう関係盲ろう者通訳・介助員養成講習会 ○盲ろう者通訳・介助員派遣 ○手話通訳・要約筆記派遣コーディネート 地域の視覚障害者や聴覚障害者を総合的にサポートする施設です。 こうしたところの存在を、ぜひ知っていただければと思います。 ▼詳しくは下記をご覧ください http://www.shichocenter.kagoshima.kagoshima.jp/ ───────────────────────────────── [4] ソフトウエア・ハードウエア情報 −−−−−−−−−−−−−  チェックしておきたい最新のソフト、ハード。 ◎お得な機種変割は来月まで、「ブレイルセンスオンハンド日本語版U2ミニ」  今回は、昨年12月24日に有限会社エクストラから発売された 新しいブレイルセンス「ブレイルセンスオンハンド日本語版U2ミニ」を ご紹介します。  ブレイルセンスオンハンドU2ミニは、18セルの点字ディスプレイを持つ 世界最小、最軽量の音声点字PDAです。気軽に持ち運べて、快適な モバイル環境を実現します。 ウェブアクセス、電子メールの送受信、DAISY図書や音楽の録再生など、 さまざまな機能に加え、GPSレシーバーと電子コンパスを内蔵。より行動的な 日常生活を支援します。  OSはWindows CE 6.0、1GHzのモバイルCPUを搭載、フラッシュディスクの 容量も32GBになり、より高速で大容量の処理が可能になりました。 ファイルマネージャー、ワープロ、歩行ナビゲーションシステム「GPSナビ」 (別売の地図データ等が必要)、Dropbox、EXCELビューア、予定帳、 アドレス帳、電卓、コンパス、Googleマップなど多彩なアプリを搭載。 ツイッター、Googleトーク、センスチャット、RSSリーダー、FMラジオ、 YouTubeも利用可能です。 そのほか、DAISY変換、GPSレーダー、クイックブラウザ、サピエ検索、 ラジコ、テレビ番組表検索、乗換検索、電子辞書などの 機能拡張プログラムも搭載。 今後追加されるプログラムもSenseAPPのページからダウンロードできます。 ●主な仕様・動作環境 サイズ・重さ:横172mm、奥行90mm、高さ27mm  427g キーボード:パーキンススタイル ネットワーク:無線LAN・Bluetooth インターフェイス:USB OTG、SDスロット(SDHC、SDXC対応) オーディオ出力:内蔵スピーカー、イヤホン端子 オーディオ入力:内蔵マイク、マイク端子 バッテリー:着脱式リチウムイオン充電電池(スペア電池、充電器付き、 3時間の充電で9時間の連続使用が可能 *専用アダプター使用時) 標準価格:383,500円(非課税)、日常生活用具候補品  ブレイルセンスユーザ様機種変更割引(いずれも非課税) ブレイルセンスプラスからの機種変更割引価格:283,500円(10万円引き) ボイスセンスからの機種変更割引価格:333,500円(5万円引き) ※申込み期限は2014年2月24日です。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.extra.co.jp/sense/bso_u2mini.html ───────────────────────────────── [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など −−−−−−−−−  みんなで作ろう!サポートの輪 ◎伊丹ミニロービジョンフェア開催のご案内 神戸アイライト協会では、ロービジョンの方々にとって必要な情報や 用具のご紹介をするイベントを開催します。 *日時:2014年2月22日(土) 12:00〜16:00 *会場:いたみホール5階 *内容:白杖、拡大読書器、ルーペ、便利グッズの展示・紹介、  視覚障害に関する相談、音声パソコン体験等 *参加費:無料 *お問合わせ・予約申込み:神戸アイライト協会 TEL:078-221-6019 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://eyelight.eek.jp/im2.html#main ◎平成25年度第3回神戸ライトサロン開催のご案内 神戸アイライト協会では、見えない、見えにくい方やそのご家族、 福祉関係者の方々のために交流会、講演会を開催します。 *日時:2014年2月15日(土) *会場:中山記念会館内 神戸ライトセンター *内容:前半、交流会、後半、眼科医による講演「再生医療と眼」 *定員:30名(事前予約制) *参加費:無料 *主催:中山視覚障害者福祉財団 *お問合わせ・予約申込み:神戸アイライト協会 TEL:078-221-6019 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://eyelight.eek.jp/lsalon2503.html#main ★このコーナーは読者のみなさんからの投稿を中心に作っていきたいと  考えていますので、サポートや団体運営で疑問を感じていること、また  技術的な質問や「自分のところはこうしている」というようなご意見など  何でも構いませんので、メルマガ末尾に記載のアドレスまでお気軽にお寄せ  ください。 ───────────────────────────────── [6] 編集後記 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 2014年最初のメールマガジンをお届けします。 今年も、視覚障害者に関するICTをめぐっては、さまざまな動きが あると思いますが、そうした新しい風邪を捉えつつ、一人でも多くの 視覚障害者にパソコンを含むICTを使ってもらうという基本理念は 大切にしながら情報提供をしていきます。  今回の「視覚障害者PCサポート」、いかがでしたか? みなさんと情報を共有することで一人でも多くの視覚障害者がパソコンの 楽しさと有用さを知り、サポートの輪が広がればと願っています。 次号は2月28日配信の予定です。 ───────────────────────────────── ▼配信停止や配信先の変更、また、ご意見や感想はこちらまでお願いします。 office@span.jp ★尚、迷惑メール対策の一環として、「@」を全角で表示しています。  メールアドレスとしてお使いになるときは、半角に訂正してくださるよう  お願い致します。   編集・発行:NPO法人 視覚障害者パソコンアシストネットワーク           SPAN(スパン)メールマガジン編集部     発行責任者:北神 あきら http://www.span.jp ★本メルマガの内容を許可なく複写、転送、改変することを禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━