━━━━━━━━<< 視覚障害者PCサポート >>━━━━━━━━   〜 一人でも多くの視覚障害者にPCの恵みを伝えるために 〜           2011年12月号 No.62                       2011年12月23日発行 このメールマガジンは、視覚障害者へのパソコンサポートをする方々の スキルアップと情報交換、また相互の連携を図るためのものです。 どうかみなさんの日々の活動に役立てていただければ幸いです。 ===== も く じ ===================== [1] 教えて!サポートの知恵袋 ● ベーシックコース  Excel基礎(6) ● プロフェッショナルコース  バッチコマンドの使い方(2) ● 【コラム】 パソコンよもやま話  windows 7のショートカットキーなど [2] サポートお役立ちサイト   NPO法人 六星 ウイズ半田・ウイズ蜆塚   〜視覚障害者のための支援施設〜 [3] ここが知りたい!団体運営のヒント  公益財団法人 中山資格障害者福祉財団 [4] ソフトウエア・ハードウエア情報  おしゃべり時計第3弾、「クロックマンiD」 [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など  京都ライトハウスが「あい・らぶ・ふぇあ」を開催 ほか [6] 編集後記 ================================= [1] 教えて!サポートの知恵袋 −−−−−−−−−−−−−−−− ● ベーシックコース  サポートの基本やスクリーンリーダーなどの基礎知識がテーマです。 ◎Excel基礎(6) ※前回の訂正 10月号の以下の記述で誤りがありましたので訂正させていただきます。 申し訳ありませんでした。 ・10月号の内容 1.合計を求めたいセルA6にカーソルを移動します。 2.[F2]キーを押して、セルA6を編集モードにします。 3.『=sum(a1:a5)』と関数に続けて引数を入力します。 4.[Enter]キーを押します。 ・訂正内容 1.合計を求めたいセルA6にカーソルを移動します。 2.『=sum(a1:a5)』と関数に続けて引数を入力して[Enter]キーを押します。 (注)ただし、音声ユーザーの場合は、[F2]キーを押して編集状態にして関数を  入力したほうが確認や訂正がしやすい場合もありますので、このあたりは  場面によって使い分けていただければと思います。 ・10月号の内容 ⇒セルA1からセルA5までの数値の合計である「14」が表示されます。 ・訂正内容 ⇒セルA1からセルA5までの数値の合計である「15」が表示されます。 今回はリボンの関数の一覧から選択する方法について説明します。 仮にセルA1からA5までの範囲に、1から5までの数値を順に入力するとします。 その数値の合計をリボンの「合計」を利用してセルA6に求める場合は、以下の ように操作します。 1. セルA1に移動します。 2. [Shift] + [右方向]キーでセルA6まで範囲選択します。 3. [Alt]キーを押してリボンの中のホームタブに移動します。 4. [Shift] + [Tab]キーで「合計」を選択し、[Enter]キーを押します。 5. 主な関数一覧が表示されるので、[上方向]キーを押して「合計」まで  移動して[Enter]キーを押します。 ⇒「セルA6」にセルA1からセルA5までの数値の合計の「15」が表示されます。 【AVERAGE関数】 この関数は指定した範囲の平均を求めたい場合に利用します。 同様に、セルA1からA5までの範囲に1から5までの数値を順に入力します。 その数値の平均をAVERAGE関数を利用してセルA6に求める場合は、以下のように 操作します。 1. 平均を求めたいセルA6にカーソルを移動します。 2. 『=average(a1:a5)』と関数に続けて引数を入力します。 3. [Enter]キーを押します。 ⇒セルA1からA5までの数値の平均である『5』が表示されます。 続いてリボンの関数の一覧から「平均」を選択して求める方法を説明します。 1. [Alt]キーを押してリボンの中のホームタブに移動します。 2. [Shift] + [Tab]キーで「合計」を選択し、[Enter]キーを押します。 3. 主な関数一覧が表示されるので、[下矢印]キーを押して、「平均」まで  移動して、[Enter]キーを押します。 4. 引数を入力するウィンドウが表示されるので、平均を求めるセル範囲を  入力します。  『A1:A6』と入力して[Enter]キーを押します。 ⇒セルA6」にセルA1からA5までの数値の平均が表示されます。 ───────────────────────────────── ● プロフェッショナルコース  PCの設定やサポートのスキルアップ、またトラブル対応などが テーマです。 ◎バッチコマンドの使い方(2) 今回はバッチコマンドの使用方法その2です。 COPYコマンドは、指定した場所に指定したファイルのコピーを作成する機能 です。 COPY A.TXT B.TXT は、「.TXT」の複製「B.TXT」を同じフォルダに作成します。 フォルダに「B.TXT」がすでに存在する場合、確認なしに上書きされるので 注意が必要です。 COPY A.TXT c:\ABC\B.TXT 「A.TXT」の複製「B.TXT」をCドライブのフォルダ「ABC」に作成します。 ただし、Cドライブにフォルダ「ABC」がない場合はエラーになります。 COPY A.TXT C:\ABC\ は、Cドライブのフォルダ「ABC」に、複製を同名のファイル「A.TXT」を作成 します。 ファイル名に「*」を使用することができます。 COPY *.TXT C:\ABC\ は、現在のフォルダにある拡張子が「TXT」のファイルすべてのコピーを、 Cドライブのフォルダ「ABC」に作成します。                          文責 村山慎二郎 ****************************************************************** ● 【コラム】 パソコンよもやま話 ◎windows 7のショートカットキーなど 長く説明してきた便利グッズの紹介については先月号で終わりました。 これからは、また何か役に立ちそうなことについて書いていこうかと思って います。 そこで、今回はwindows 7のショートカットキーについてです。 windows XPで利用可能なものもあります。 GUIを採用されたwindowsは、マウスを使って直感的な操作を繰り返すことが できるようになり、見えていればマニュアルなしでもある程度の操作はできる ようになりました。 しかし、目的とする操作が明らかであり、日々繰り返すような操作については ショートカットキーを覚えておくと便利です。 また、パソコン画面が見えない/見えづらい人にとってはパソコン操作のため にショートカットキーは覚えておかなければなりません。 windows はさまざまなショートカットキーを提供しています。 ※一部マウスとの併用も含まれています。 ●タスクマネージャを起動する [Ctrl] + [Shift] + [ESC] ●タスクバーに登録したアプリの起動方法 [Windowsロゴ] + 数字キー(1から0まで。1が一番左のアプリに対応し、 以降1つ右にいくごとに1、2、3…となる) ●システムプロパティを起動する [Windowsロゴ] + [Pause] ●アプリケーションを管理者権限で起動する 対象を[Ctrl] + [Shift] + クリック または[Ctrl] + [Shift] + ダブルクリック ●エクスプローラを起動する [windows ロゴ] + [E] ●エクスプローラでフォルダを新規作成する [Ctrl] + [Shift] + [N] ●エクスプローラでフォルダを選択してコマンドプロンプトを起動する フォルダ上で[Shift] + [右クリック] → 「コマンドウィンドウをここで開く」 ●デスクトップを表示する [Windowsロゴ] + [D] ●システムトレーへフォーカスする [Windowsロゴ] + [B] 特にWindowsキーと数字の組み合わせでタスクバーに登録したアプリ ケーションを起動させる方法は、Windows 7を使う上で覚えておくと便利です。 よく起動するアプリケーションをタスクバーに登録しておけば、スタート メニューを開くことなくショートカットキーで起動できます。                           文責 園 順一 ───────────────────────────────── [2] サポートお役立ちサイト −−−−−−−−−−−−−−−−−  見て役立つお勧めサイトをご紹介。 ◎ NPO法人 六星 ウイズ半田・ウイズ蜆塚  〜視覚障害者のための支援施設〜 ユニークな活動を積極的にしています。どんどん活動の幅が広がっているよう です。 「白杖の制作で御存じの方もいらっしゃると思います。 その活動は地域を変えていくことにも結びついているようです。 以下、HPより。 障害者授産所ウイズについて 「私達の住むこの社会は、様々な人達で構成されています。 たとえば、若い人達やお年寄り、障害を持つ人や持たない人、そしていろいろ な国の人達。 この様な人達が互いに理解し合い、共に手をとり合って、 みんなでいっしょに社会参加を果たして行こうというのが、「ウイズ」の 基本的な考え方です。 障害者授産所って? 「家から外へ飛び出そう!住みよい街づくりへ 固く言えば「障害ゆえに雇用されることが困難な障害者に働く場を提供し、 社会適応と自立を助長する」のが授産所の目的です。 でも、私達はもっと簡単に、障害をもっていて家の中に閉じこもっている人達が 授産所の存在を知って、一歩でも外へ、社会へ出るきっかけにしたいのです。 ウイズが社会参加の窓口になればと思っています。 障害を持つ人達が社会へ出れば、だれもが住み易い街に変るのです。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://6seiwith.sakura.ne.jp/index.shtml ───────────────────────────────── [3] ここが知りたい!団体運営のヒント −−−−−−−−−−−−  課題はありませんか?資金、活動場所や教材、そして会の活性化。 ◎公益財団法人 中山資格障害者福祉財団  〜視覚障害者の積極的な社会参加を図るため、さまざまな支援活動を行って います〜 公益事業1 中山記念会館施設貸与事業 施設内では、不特定多数の視覚障害者、家族、関係者、地域、行政、眼科、 学校等あらゆるところからの相談を受け、視覚障害者のトータルサポートを 実施する目的に沿って施設貸与がなされ、下記の非営利団体がお互いに連携 して事業を実施しています。 ・特定非営利活動法人 神戸アイライト協会 ・点訳ボランティアグループ連絡会 (点V連) ・兵庫県朗読ボランティア連絡会 (朗V連) ・兵庫県伴走者協会 ・アクセスサポートボランティア(ASVこうべ) ・全国視覚障害者外出支援連絡会(JBOS) 公益事業2 視覚障害者支援団体及び視覚障害者個人に対する助成等の事業 兵庫県内の視覚障害者支援を目的として活動する団体に対する助成金供与及び 大学等に進学する視覚障害者に奨学金を無償で給付する事業を実施しています。 公益事業3 視覚障害者の社会参加活動に対する支援事業 障害のある人が障害のない人と同じように毎日を過ごし、共にいきいきと活動 できる社会を目指す「ノーマライゼーション」の理念の定着を目指し、視覚 障害者の社会参加活動に対する支援を行っています。 1.兵庫県視覚障害者音楽祭事業  視覚に障害を持つプロ、セミプロ、無名の演奏・声楽家等に、大勢の観客の  前で演奏する機会を与え飛躍のきっかけになればと思い「兵庫県視覚障害者  音楽祭」として、平成14年から6回開催しています。 2.盲導犬貸与事業  視覚障害による不自由さを感じる大きなものとして「移動」があります。  盲導犬の貸与は、飛躍的に行動範囲が拡大し社会への参加を促進することが  できます。  この事業では、兵庫盲導犬協会・日本ライトハウスに年間各1頭を育成委託し  盲導犬「中山号」として兵庫県のユーザーに貸与しています。  平成11年度より毎年貸与して、現在21頭が活躍しています。 3.パソコン講座事業  パソコンは、視覚の不自由さを補い生活や就労に対して有効な手段です。  画面を音声で読み上げるソフトを入れパソコンを使うことも可能です。  特に、中途失明者にとって難解な「点字」に変わり、パソコンを使うことで  孤立せず社会との交流を保ち生活の幅が広がります。 4.音楽公演事業  「中山ワンダフルフェスタ」と銘打って、一流の音楽家を招き、視覚障害者、 手引き者、ボランティアの皆様をご招待しています。22年10月「坂本冬美」で  13回目を迎えました。  日頃縁の下の力持ちになっている多数のボランティアと一緒に、安全で、  気軽に楽しめる行事です。 兵庫県での活動が中心ですが、みなさんにはぜひ知っていただきたい団体です。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.nakayama-zaidan.jp/ ───────────────────────────────── [4] ソフトウエア・ハードウエア情報 −−−−−−−−−−−−−  チェックしておきたい最新のソフト、ハード。 ◎おしゃべり時計第3弾、「クロックマンiD」  今回は、株式会社タカラトミーアーツから12月7日に発売された アイデンティティを持ったおしゃべり時計の新製品「クロックマンID」を ご紹介します。  本製品は2009年に発売された「クロックマン」、2010年の「バンクマン」に 続くクロックマンシリーズの3作目に当たります。  クロックマンiDには、時間を示す針もデジタル表示もありません。 音声だけで設定や確認ができます。 よく動く口と目を使って、あなたに時間を伝えます。 時間や季節によっていろいろなおしゃべりをします。 もしかすると少しおしゃべりすぎるかもしれません。 時々、風邪を引いたり、有給がほしいなんて言ったりもします。 音声パターンは800通り。実際に7歳の子どもの声を録音しています。  本体は立方体で、前面に可動式の目と口があります。 本体に25個の穴があり、目や鼻、耳、ひげなどのパーツを自由に配置できます。 あなた好みのデザインにすれば愛着も一入。 そしてクロックマンiDは、あなたと一緒に暮らしていると性格も変化します。 熱血だったり、クールだったり、人情家だったり…。性格によって話す言葉も 少しずつ違ってきます。 初期設定時に好みのセリフを選ぶと、その時の季節や時間なども加えて性格が 決定されます。スタイルと性格の組み合せは28,972通りのバリエーション。 ●仕様 電源:単3型アルカリ乾電池3本 カラー:ブラック、ホワイト、ピンク、ブラウン サイズ:幅80×高さ80×奥行80mm 価格:5229円(税込) ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.takaratomy-arts.co.jp/specials/clockman/cid_info.html ───────────────────────────────── [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など −−−−−−−−−  みんなで作ろう!サポートの輪 ◎京都ライトハウスが「あい・らぶ・ふぇあ」を開催 社会福祉法人 京都ライトハウスは、2011年度視覚障害者福祉啓発事業 「あい・らぶ・ふぇあ 見えない・見えにくいを知ろう 〜いろんな工夫で 楽しい暮らし〜」を開催します。 *開催日:1月12日(木)〜15日(日) *会場:大丸京都店 6階イベントホール *内容:展示コーナー、体験コーナー、視覚障害者ボランティア連絡会活動  紹介コーナー、小学生絵画コンクール、催し(講演、発表など) ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.kyoto-lighthouse.or.jp/news/2011/111121_01.html ◎第6回視覚障害者雇用・就労支援連続講座を開催 視覚障害者就労生涯学習支援センターは、「視覚障害者支援ジョブコーチ」をテーマに、第6回視覚障害者雇用・就労支援連続講座を開催します。 今回の講座では、視覚障害者の採用・業務・定着・継続就労に必要なジョブ コーチ支援について、現状でのニーズ・事例の紹介と意見交換を行います。 *日時:1月25日(水)・26日(木)13:00〜17:00 *会場:東京体育館 サブアリーナ第1会議室 *内容:視覚障害者による音声パソコン技能発表、事例紹介、雇用・就労の  現状(講演と意見交換)、視覚障害者のジョブコーチ支援 *申込み締切:1月17日(火) ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www6.ocn.ne.jp/~shurou/ ◎JAWS for Windows Professional Ver.12.0 日本語版を発売 有限会社エクストラは、12月19日、JAWSの最新版「Ver.12.0」を発売しました。 今回のバージョンアップでInternet Explorer9に対応したほか、Officeへの 対応強化、またJAWSの各設定項目を「設定センター」に一元化されるなど、 いつつかの改良がくわえられました。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.extra.co.jp/jaws/index.html ★このコーナーは読者のみなさんからの投稿を中心に作っていきたいと  考えていますので、サポートや団体運営で疑問を感じていること、また  技術的な質問や「自分のところはこうしている」というようなご意見など  何でも構いませんので、メルマガ末尾に記載のアドレスまでお気軽にお寄せ  ください。 ───────────────────────────────── [6] 編集後記 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 激動の2011年が間もなく終わろうとしています。多くの人にとって、今年は 忘れ難いものになったのではないでしょうか。 ICTの分野でも、スマートフォンやタブレットPCの普及が新しい時代を感じ させており、この傾向は来年さらに加速されることでしょう。 メルマガ制作にあたるメンバー一同も、こうした新しい流れを捉えながら、 視覚障害者へのサポートに役立つ情報を提供していきたいと思っています。 来年もどうぞよろしくお願い致します。 それでは、よいお年をお迎えください。  今回の「視覚障害者PCサポート」、いかがでしたか? みなさんと情報を共有することで一人でも多くの視覚障害者がパソコンの 楽しさと有用さを知り、サポートの輪が広がればと願っています。 次号は1月27日配信の予定です。 ───────────────────────────────── ▼配信停止や配信先の変更、またご意見や感想はこちらまでお願いします。 office@span.jp ★尚、迷惑メール対策の一環として、「@」を全角で表示しています。  メールアドレスとしてお使いになるときは、半角に訂正してくださるよう  お願い致します。   編集・発行:NPO法人 視覚障害者パソコンアシストネットワーク                        SPAN(スパン)                       メールマガジン編集部   発行責任者:北神アキラ http://www.span.jp ★本メルマガの内容を許可なく複写、転送、改変することを禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━