━━━━━━━━<< 視覚障害者PCサポート >>━━━━━━━━   〜 一人でも多くの視覚障害者にPCの恵みを伝えるために 〜           2013年5月号 No.79                       2013年5月24日発行 このメールマガジンは、視覚障害者へのパソコンサポートをする方々の スキルアップと情報交換、また相互の連携を図るためのものです。 どうかみなさんの日々の活動に役立てていただければ幸いです。 ===== も く じ ===================== [1] 教えて!サポートの知恵袋 ● ベーシックコース  弱視者のスクリーンリーダー活用をかんがえる ● プロフェッショナルコース  Windows8 ピン止めの使い方 ● 【コラム】 パソコンよもやま話  iPad 触れてみましたか?その5 [2] サポートお役立ちサイト  障害者の雇用を支える連携体制の構築・強化について [3] ここが知りたい!団体運営のヒント  公益財団法人JKA [4] ソフトウエア・ハードウエア情報  発売元が変わりました!、「ZoomText 10 Magnifier」 [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など  第150回 仙台ロービジョン勉強会のご案内 ほか [6] 編集後記 ================================= [1] 教えて!サポートの知恵袋 −−−−−−−−−−−−−−−− ● ベーシックコース  サポートの基本やスクリーンリーダーなどの基礎知識がテーマです。 ◎弱視者のスクリーンリーダー活用をかんがえる 先日弱視の後輩とIPadをどのように使っているかを 交流する機会がありました。 彼女は料理のレシピを、VoiceOverで読ませて使っているとのことでした。 晴眼者だと、レシピの本をコピーして、調理台の柱にでも 貼っておくのでしょう。 彼女はパソコンの画面拡大ソフトを使っていますが、視力の低下が 最近著しいとのことでした。ただ、音声ソフトはなかなか使おうとしません。 音声を聞いて理解することに抵抗があるのではないかとも考えていましたが、 便利であれば、自分から読み上げの機能は利用するものなのですね。 次も、弱視の友人との久しぶりの出会いからの話です。 その友人が、最近、盲導犬を導入していたのには驚かされましたが、 話をする中で、音声パソコンをどのように練習するのか、分からないというのです。 ソフトを持ってはいるが、使い方がわからないので、 今まで、何とか拡大機能を利用して、見ているそうです。 視力の低下や、仕事で目が疲れるので、音声ソフトを 考えたいという弱視が、今後増えるのではと考えます。 これからの課題になっていくのかもしれません。 ───────────────────────────────── ● プロフェッショナルコース  PCの設定やサポートのスキルアップ、またトラブル対応などが テーマです。 ◎Windows8 ピン止めの使い方 Windows7までは、表計算や、ワープロ、メールなど、よく使用するアプリは メニューの上部やタスクバーにアイコンを登録しました。 Word2010を例として、Windows7とWindows8を比較すると、「ピン止め」の 意味がわかると思います。 メモ用紙を、壁に画鋲で貼り付けて止める作業にたとえていると 理解しています。 要するに、良く使うアプリや、文書ファイルをすぐに 使用できる状態にすることです。 ○Windows7の場合 1.[Windowsロゴ]キーを押します。 2.半角で[word 2010]と入力します。検索が機能し、スタートメニューの上部に  「Microsoft Word 2010」が表示されます。 3.[アプリケーション]キーを押します。表示された  コンテキストメニューの中に、「スタートメニューに表示する」や  「タスクバーに表示する」があります。  これらを実行すれば、その通りになります。  たとえば、タスクバーのアイコンの4番目が「Microsoft Word 2010」の場合  [Windowsロゴ]キー+[4]キーで「Microsoft Word 2010」が起動します。 ○Windows8の場合 1.[Windowsロゴ]キー+[d]キーを押して、デスクトップを表示します。 2.[Windowsロゴ]キーを押して、スタート画面を開きます。 3.[word]と入力します。 4.[上または下方向]キーを押して、「Microsoft Word 2010」まで移動します。 5.[アプリケーション]キーを押して「コンテキストメニュー」を開きます。  そのメニューの中に、「スタート画面にピン留めする」  「タスクバーにピン留めする」があります。 6.「タスクバーにピン留めする」を実行すると、タスクバーに  「Microsoft Word 2010」のアイコンが登録されます。 7.「スタート画面にピン留めする」を実行すると、スタート画面に  登録されます。 8.利用しやすいのは、タスクバーの利用です。タスクバーで、左から4番目に  「Microsoft Word 2010」があるとすると、Windows7と同様に  [Windowsロゴ]キー+[4]キーで「Word 2010」が起動します。                         文責 村山 慎二郎 ****************************************************************** ● 【コラム】 パソコンよもやま話 ◎iPad 触れてみましたか?その5 先月号までの説明で、すでに触れ始めているかたもおられる事でしょう。 そこで、今月は視覚障害者に役立ちそうなアプリをいくつか紹介しましょう。 ○i文庫HD iPad 対応 https://itunes.apple.com/jp/app/i-wen-kuhd/id369111608?mt=8 i文庫HD は青空文庫の文学作品などを快適に読むための iPad専用アプリケーションです。 まるで紙の本を読んでいるかのようなインターフェイスにより、リアルで 快適な読書を楽しめます。 *800円 ○拡大鏡 ルーペ 虫眼鏡 iPad 対応 https://itunes.apple.com/jp/app/kuo-da-jing-rupe-chong-yan-jing/ id440693630?mt=8 ※上記URLが長いため、途中で改行しています。 電子ルーペはあなたのiPad2を虫眼鏡として利用できるアプリです。 最大で8倍までズーム可能です。 *無料 ○明るく大きくiPad mini、およびiPad mini Wi-Fi + Cellular 対応 https://itunes.apple.com/jp/app/mingruku-dakiku/id452483657?mt=8 「明るく大きく」は、老視や眼の病気などで小さな文字などが 読みにくい人のための読字補助ツールです。 人は誰でも加齢と共に眼の水晶体の機能が衰え、小さな字が読みにくく、 視界も暗くなります。また、白内障や弱視など、眼の病気が原因で文字が 読みにくくなることもあります。 このアプリは、小さな文字を、色彩処理により「明るく」、「大きく」、 「くっきり」とさせて、快適に読むための補助をします。 *無料 ○日本のニュース−日本のNews Online 新聞 iPhone、iPod touch、iPad 対応 https://itunes.apple.com/jp/app/ri-bennonyusu-ri-bennonews/ id518914021?mt=8 ※上記URLが長いため、途中で改行しています。 日本ニュースオンライン ニュースリーダー 日本のニュースリーダーに、雑誌リーダーに 主要な新聞やスポーツ、IT、その他ホームページ閲覧アプリ 新聞社などが提供・発信するニュースや記事をIphone端末でコンパクトに 見やすく読めるように表示。 *無料 ○金沢文庫 iTunes App Store で見つかる iPhone、iPod touch、iPad 対応 https://itunes.apple.com/jp/app/id441208782?mt=8&ign-mpt=uo%3D4 本アプリは青空文庫からインターネットを通じて好きな書籍の ダウンロードを行い、縦書き表示はもちろん音声合成エンジンを使い何時でも 読み上げを行うことが可能です。 ■読み上げ以外にも使えます、 複数画像を入れたZIPファイルやPDFの表示やスライドショー、 また動画の再生も出来ます。 *500円 各URLを開くと、詳細な説明があります。 リストはつづきます。                           文責:園 順一 ───────────────────────────────── [2] サポートお役立ちサイト −−−−−−−−−−−−−−−−−  見て役立つお勧めサイトをご紹介。 ◎障害者の雇用を支える連携体制の構築・強化について 障害者の就労については、いろいろと模索されていますが、労働関係機関との 一層の連携の下に、障害のある生徒の就労に向けた職業教育、進路指導等の 充実が図られるようにという方向が示されています。 社会との結び付きこそ大切かと思います。 きっと、私たちの活動も、いろいろな意味で、かかわっていける可能性が あるのではと思いました。 ※ページ内に「障害者の雇用を支える連携体制の構築・強化について  (平成25年3月29日付け厚生労働省通達)」のPDFファイルがあります。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/1334469.htm ───────────────────────────────── [3] ここが知りたい!団体運営のヒント −−−−−−−−−−−−  課題はありませんか?資金、活動場所や教材、そして会の活性化。 ◎公益財団法人JKA 〜JKAは競輪とオートレースの振興法人です。〜 JKAは競輪とオートレースの運営や選手の育成などを行っていますが、 その他に、そこから得られる収益を社会に還元するための補助事業を 実施しています。 *補助事業 ・公益事業振興補助事業及び機械工業振興補助事業 *平成25年度補助事業について 地方自治体が施行する競輪・オートレースの売上の一部を 広く社会還元するため、機械工業の振興並びに社会福祉等公益増進に関して、 「チャレンジ」「チェンジ」をキーワードに、以下の補助事業に支援する。 ・機械工業分野については、「機械工業の基盤を支える地域産業」  「ものづくり産業の振興」「産業活力を高める新たな価値の創造」、  それらを促進する活動などを支援。 ・公益活動分野については、「子ども、高齢者、障害者の社会参加」  「地域社会と人との関わりの中でつながりを築く取り組み、  生きがいを高められる活動」、それらを促進する活動などを支援。  また、東日本大震災の復興については、息の長い支援が求められることから  今後とも震災復興に支援する。 両分野共に、さまざまな社会的課題を解決するため、「将来の社会的ニーズの 先駆的な取り組み」「新たな社会的課題に挑戦する取り組み」を 積極的に支援する。 補助金の申請を考えている団体は、検討してみてはいかがでしょうか。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.keirin-autorace.or.jp/ ───────────────────────────────── [4] ソフトウエア・ハードウエア情報 −−−−−−−−−−−−−  チェックしておきたい最新のソフト、ハード。 ◎発売元が変わりました!、「ZoomText 10 Magnifier」  今回は、3月29日に株式会社アメディアから発売された Windows画面拡大表示ソフト「ZoomText 10 Magnifier」をご紹介します。 本製品からこのシリーズの発売元がNECパーソナルコンピュータ(株)から (株)アメディアに引き継がれました。 ZoomTextは、世界中で弱視の方々に愛用されているWindowsの表示画面を 拡大し、見やすくするためのソフトウェアです。  Windowsの表示画面を1〜36倍まで拡大可能。拡大した画面は 全画面または任意の大きさで部分表示し、標準画面と同時に 表示することができます。 拡大してもギザギザのない滑らかな文字を表示するxFont機能や 画面色を反転したり、マウスのポインタの色や大きさを 変更することができます。 デュアルモニタ対応。1台のPCに2台のディスプレイを接続した場合の 動作をサポート(WindowsXP, Vista)。 そのほか、拡大画面内を任意のスピードで自動的にスクロール、 マウスホイールを使用したズームイン・ズームアウト、ホットキーを使用した キーボードによる操作、Windowsログオン画面の拡大などが可能。 メニューやダイアログのフォーカス部分を強調表示する フォーカス強調機能などを搭載。  新たな機能として、外部ウェブカメラ(別売)を接続すれば 拡大読書器としても利用できます。 また、強化されたズームテキストウェブファインダーで アプリケーションや文書、Webのリンク、全画面内のテキストなどを すばやく検索。直観的な抽出および検索ツールで目的の項目を 簡単に見つけることができます。 ●動作環境 対応OS:WindowsXP, Vista, 7 ●価格(税込) 標準価格:62,790円 アップグレード価格:31,290円 ※アップグレード版は「ZoomText 8.1 Magnifier」 「ZoomText 9.0 Magnifier」「ZoomText 9.1 Magnifier」をお持ちの方が 対象となります。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.amedia.co.jp/product/zoomtext/index.html ───────────────────────────────── [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など −−−−−−−−−  みんなで作ろう!サポートの輪 ◎第150回 仙台ロービジョン勉強会のご案内 *日時:6月12日(水) 19:00〜20:30 *会場:仙台市福祉プラザ 10階 第2研修室 10階会議室 *内容:ロービジョンケアについての講演など(テーマは緑内障を取り上げます) *参加費:200円 *主催:アイサポート仙台 *連絡先:仙台市中途視覚障害者支援センター  e-mail:sisien@sky.plala.or.jp  Tel:022-212-1131   お申し込み:6月7日までに以下のホームページを参照の上ご連絡ください。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.jarvi.jp/guests/info/event20130612.html ◎第7回「神戸ライトセンターまつり」開催のご案内 *日時:6月2日(日) 13:30〜16:00 *会場:中山記念会館内 神戸ライトセンター *内容: リコーダー演奏、朗読劇、各団体紹介、音声パソコン体験、  点字体験、各種視覚障害者に便利な用具・機器展示、体験など。 *参加費:無料 (事前申し込み不要) *主催:神戸ライトセンター(KLC)運営協議会 *お問い合わせ:神戸ライトセンター(KLC)運営協議会  Email:kobe_lc2009@yahoo.co.jp ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://eyelight.eek.jp/mf.html#main ★このコーナーは読者のみなさんからの投稿を中心に作っていきたいと  考えていますので、サポートや団体運営で疑問を感じていること、また  技術的な質問や「自分のところはこうしている」というようなご意見など  何でも構いませんので、メルマガ末尾に記載のアドレスまでお気軽にお寄せ  ください。 ───────────────────────────────── [6] 編集後記 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 先日、視覚障害者の集まりに行きましたが、PCを使っていない人が8割、 携帯電話も、電話と最低限のメール程度という人が半分以上という事実に、 私たちの活動の道のりが遠いことを改めて思い知らされました。 スマートフォンやPCを使いこなしている人がいる反面、まだICTの恩恵を 受けていない人も数多くいることも忘れてはならないでしょう。  今回の「視覚障害者PCサポート」、いかがでしたか? みなさんと情報を共有することで一人でも多くの視覚障害者がパソコンの 楽しさと有用さを知り、サポートの輪が広がればと願っています。 次号は6月28日配信の予定です。 ───────────────────────────────── ▼配信停止や配信先の変更、またご意見や感想はこちらまでお願いします。 office@span.jp ★尚、迷惑メール対策の一環として、「@」を全角で表示しています。  メールアドレスとしてお使いになるときは、半角に訂正してくださるよう  お願い致します。   編集・発行:NPO法人 視覚障害者パソコンアシストネットワーク                        SPAN(スパン)                       メールマガジン編集部   発行責任者:北神アキラ http://www.span.jp ★本メルマガの内容を許可なく複写、転送、改変することを禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━