━━━━━━━━<< 視覚障害者PCサポート >>━━━━━━━━   〜 一人でも多くの視覚障害者にPCやICTの恵みを伝えるために 〜           2014年11月号 No.97                       2014年11月28日発行 このメールマガジンは、視覚障害者へのパソコンサポートをする方々の スキルアップと情報交換、また相互の連携を図るためのものです。 どうかみなさんの日々の活動に役立てていただければ幸いです。 ===== も く じ ===================== [1] 教えて!サポートの知恵袋 ● ベーシックコース  拡大機能は、よく考えて使いたい ● プロフェッショナルコース  Windows8.1へのアップデートについて ● 【コラム】 パソコンよもやま話  パソコンの構成部品 その13 [2] サポートお役立ちサイト  第65回労働政策審議会障害者雇用分科会資料 [3] ここが知りたい!団体運営のヒント  株式会社ラビット [4] ソフトウエア・ハードウエア情報  お札の種類を声でお知らせ!、「言う吉くん(ポケット) QN-20」 [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など  「ロービジョンサポートフェア in 姫路」 開催のお知らせ ほか [6] 編集後記 ================================= [1] 教えて!サポートの知恵袋 −−−−−−−−−−−−−−−− ● ベーシックコース  サポートの基本やスクリーンリーダーなどの基礎知識がテーマです。 ◎拡大機能は、よく考えて使いたい 先日弱視の方がiPadを購入しましたが、教えてくれる人が いないのでということで、少しサポートをしました。 その方は視野が狭いというので、ルーペも4倍程度の倍率の低いものを 使っています。 弱視の方には、すぐに「ズーム機能」を勧める方がいますが、 「ズーム機能」は全体把握が難しくなるために、常時使うのは 避けたほうが良いのです。 アイコンの位置やイメージをつかむためにズームしてみることは大切ですが、 なるべく低い倍率で広く見ていくことが大切です。 細かなところは見えていなくても、全体イメージが分かるようになることは 重要です。 「ズーム機能」は動きが大変良くないので、私などもなるべく 使用を避けたいところです。 弱視の人の場合、「ホームボタンのトリプルクリック」の機能をうまく 活用して、ズームしたいときにズーム機能を使うようにしたり、 ここは音声で読ませるということでVoiceOverを起動させたり、 ここは色を反転させて見るというように、臨機応変に機能を使い分けたほうが 良いと思います。 パソコンも同じですが、自分の使いたい機能を選んだり、 組み合わせたりしていくことが大切だと思います。 ───────────────────────────────── ● プロフェッショナルコース  PCの設定やサポートのスキルアップ、またトラブル対応などが テーマです。 ◎Windows8.1へのアップデートについて 風邪のため予定していた内容の原稿が不十分なので、今月は Windows8.1へのアップデートについていくつか報告します。 今回は予告した内容でないことをお詫びいたします。 1.Windows8からWindows8.1へのアップデート まず、Windows8でWindows Updateを実行して最新の状態にします。 これは、「スタート」→「ストア」の目立つ場所に「無料でWindows 8.1に 更新」を出すためです。 下記のURLが参考になります。 http://www.microsoft.com/ja-jp/security/pc-security/j_musteps_win8.aspx 2.さて、Windows8.1への更新ですが、マイクロソフトから 示されている手順では「スタート画面」からタイルの「ストア」で 更新プログラムを入手する必要がありますのでご注意ください。 手順は以下のURLを参考にしてください。 ※URLが長いため、途中で改行しています。 http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows-8/update-from-windows-8-tutorial #update WinDows8.1導入後さらにWindows Updateをすると、 Windows8.1 Updateになります。 WindOws7からWindows8.1 Updateまでの作業ですが、非常に長時間が必要です。 できれば、丸一日そのために用意する覚悟があれば、 イライラすることはないでしょう。 3.その他 Windows8.1にアップデートしたところ、いろいろな画面に 電源を操作できるアイコンが表示されます。 さて、面白いショートカットを1つ紹介します。 スタート画面で[Ctrl]キー+[-]キーを押すと、スタート画面が 縮小表示されます。 左右の方向キーを押すと、ブロック移動します。 視野が狭い人には、便利な機能です。 利用可能なアプリケーションもいくつかあります。 GooGleCromeやマイクロソフトのホームページ閲覧用IEなどです。 次回は、予告した ページ番号についてです。                          文責 村山慎二郎 ****************************************************************** ● 【コラム】 パソコンよもやま話 ◎パソコンの構成部品 その13 先月号につづき、USBインターフェースについて説明します。 USBはホスト機器と周辺機器を接続する規格です。 ホスト同士・周辺機器同士の直接接続には非対応で、電力供給能力が 低いといった限界や柔軟性に欠ける部分はあるものの、 現在のパーソナルコンピュータ環境では利便性に優れ、周辺機器との接続に 最も使用される規格です。 特に外部記憶デバイスとして扱えるUSB接続のUSBメモリは可搬性の高さから よく利用されています。 当初はインテル、マイクロソフト、 コンパック(現 : ヒューレット・パッカード)、 ディジタル・イクイップメント・コーポレーション (現 : ヒューレット・パッカード)、IBM、日本電気、 ノーザンテレコム(現 : ノーテルネットワークス)が仕様を策定しましたが、 2009年3月現在では、NPOである"USB Implementers Forum, Inc." (USB-IF)が 仕様の策定や管理などを行なっています。 USB-IFは、インテル、ヒューレット・パッカード、マイクロソフト、 日本電気、NXPセミコンダクターズ、テキサス・インスツルメンツの6社が 主導企業であり、合計180社で構成されています。 多くの他のバス規格では、特許料の支払いの関係で個別での契約が 必要であるなど、中小法人の参入が難しかったのに対し、USB規格では ルールさえ守れば事実上誰でも参入可能なことが 普及を促進したと言われており、玩具など幅広い機器が発売されています。 参考URL(URLを1行にしてからご覧ください。) ユニバーサル・シリアル・バス - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%8B%E3%83%90%E3%83%BC%E3% 82%B5%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%BB% E3%83%90%E3%82%B9 つづく                           文責:園 順一 ───────────────────────────────── [2] サポートお役立ちサイト −−−−−−−−−−−−−−−−−  見て役立つお勧めサイトをご紹介。 ◎第65回労働政策審議会障害者雇用分科会資料 今いろいろな分野で、「合理的配慮」についての議論が進められています。 雇用における問題も大変大切なことです。 この資料は平成26年11月18日に行われた、障害者雇用分科会の資料です。 資料―1が合理的配慮指針に関する修正文です。 団体からの要望書なども掲載されています。 今後パブリックコメントなども求められます。知らないところで どんどん決まっていくということがないように、注目していきたいものです。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000065759.html ───────────────────────────────── [3] ここが知りたい!団体運営のヒント −−−−−−−−−−−−  課題はありませんか?資金、活動場所や教材、そして会の活性化。 ◎株式会社ラビット 〜視覚障害者用支援機器販売・サポート〜 視覚障害者向けの機器、日用品、ソフトウェアの販売、 また教育やユーザーへのサポート、さらに情報提供などを中心に 事業展開している企業です。 *事業内容 1.パーソナルコンピュータならびにその周辺機器の販売。 2.パーソナルコンピュータの操作方法の指導、教育業務。 3.パーソナルコンピュータ教室の経営。 4.視覚障害者向け日用品の販売。 5.上記に付随する一切の業務。 ITを中心に視覚障害者に対するさまざまなサービスを提供しているので、 視覚障害者のサポートにたずさわるみなさんには 知っておいていただきたい企業です。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://rabbit-tokyo.co.jp/ ───────────────────────────────── [4] ソフトウエア・ハードウエア情報 −−−−−−−−−−−−−  チェックしておきたい最新のソフト、ハード。 ◎お札の種類を声でお知らせ!、「言う吉くん(ポケット) QN-20」  今回は、10月にグローリー株式会社から発売された 視覚障害者向けポータブル紙幣読み取り機「言う吉くん(ポケット) QN-20」を ご紹介します。  現在発行されている紙幣にはざらつき感のある識別マークや印刷面と触感が 異なるホログラムシールがありますが、紙幣が流通する過程で、その触感が 分かりにくくなったり、また、加齢や病気などで視力が衰えた方にとっては 判別しづらいものです。  「言う吉くん」は紙幣の角(表裏4方向どこでも可)を装置のガイドに沿って あてがいボタンを押すと、装置内のカメラで紙幣の画像を瞬時に読み取り、 その金種を音声などで知らせます。振動の回数で金種を知らせるマナーモードも あります。  現在発行されている紙幣は、2004年に発行された3券種(一万円、五千円、 千円)と2000年に発行された二千円の4種類です。言う吉くんは、この4種類の 紙幣を読み取ることができます。また、2011年に記番号が黒色から褐色に 変更されたものや、2014年5月に発行されたホログラムシールを改良した 五千円紙幣にも対応済みです。  コンパクトサイズでポケットなどに入れて携帯が可能。 乾電池式で電池残量が低下すると「電池を交換してください」と 音声でお知らせします。 ※この製品は、紙幣の金種を確認するための補助的な役割を果たすもので、 紙幣の真偽判別機能はありません。 ●製品仕様 サイズ:W65mm×D65mm×H30mm 質量:110g(電池込) 電源:単4電池2本、外部電源(コードは別途ご購入) 希望小売価格:96984円(税込) *将来非課税または日常生活用具給付制度対象予定です。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.glory.co.jp/company/news/2014/0728.html ───────────────────────────────── [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など −−−−−−−−−  みんなで作ろう!サポートの輪 ◎「ロービジョンサポートフェア in 姫路」 開催のお知らせ 神戸アイライト協会では、姫路にて見えない・見えにくい方のための 相談会を開催します。日ごろ見えない、見えにくいことで お困りのことがあれば専門相談員に相談できます。 また、ルーペ・拡大読書器・音声パソコンなど実際に触って試せます。 別階でミニ講座も開催されます。 *日時:2014年12月7日(日) 12:00〜16:00 *会場:姫路市市民会館 2階、5階 *内容:見えない、見えにくいことでお困りのことについての相談、  拡大読書器・ルーペ・便利グッズの紹介と体験、  音声パソコン体験、  個別障害年金相談等。 *参加費:無料 *お問い合わせ:特定非営利活動法人 神戸アイライト協会  Tel:078-221-6019  E-Mail:kela2009eyelight@ac.auone-net.jp  事務局 和田 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://eyelight.eek.jp/h26lvh.html#readstart ◎第168回仙台ロービジョン勉強会開催のご案内 アイサポート仙台(仙台市中途視覚障害者支援センター)では、 第168回仙台ロービジョン勉強会を開催します。 *日時:2014年12月10日(水) 19:00〜20:30 *会場:仙台市福祉プラザ 10階 第2研修室 *内容:文字読み上げカメラの開発経緯と試作状況、今後の展開について *参加費:300円 *お申し込み・お問い合わせ先:アイサポート仙台 仙台市中途視覚障害者  支援センター  Tel:022−212−1131  E-Mail:sisien@sky.plala.or.jp 詳しくは上記お電話かメールにてお問い合わせください。 ◎「第25回アメディアフェア」開催のお知らせ アメディアフェアは、株式会社アメディアが毎年行っている視覚障害者の 祭典です。 *日時:2014年12月23日(祝・火) 10:30〜16:30 *会場:東商センター3階 *内容:視覚障害者向け最新機器の展示会及び講演、商品抽選会等 *入場料:無料 *主催:株式会社アメディア ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.amedia.co.jp/event/amediafair/ ★このコーナーは読者のみなさんからの投稿を中心に作っていきたいと  考えていますので、サポートや団体運営で疑問を感じていること、また  技術的な質問や「自分のところはこうしている」というようなご意見など  何でも構いませんので、メルマガ末尾に記載のアドレスまでお気軽にお寄せ  ください。 ───────────────────────────────── [6] 編集後記 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− サイトワールドも終わり、またさまざまな新しい技術が社会に向けて 発信されていきました。 今度はユーザーやサポートをする立場の人がそれらをどう使いこなすかが 課題だと思います。 これからも学びの日々はずっと続くことでしょう。  今回の「視覚障害者PCサポート」、いかがでしたか? みなさんと情報を共有することで一人でも多くの視覚障害者がパソコンの 楽しさと有用さを知り、サポートの輪が広がればと願っています。 次号は12月26日配信の予定です。 ───────────────────────────────── ▼配信停止や配信先の変更、また、ご意見や感想はこちらまでお願いします。 office@span.jp ★尚、迷惑メール対策の一環として、「@」を全角で表示しています。  メールアドレスとしてお使いになるときは、半角に訂正してくださるよう  お願い致します。   編集・発行:NPO法人 視覚障害者パソコンアシストネットワーク           SPAN(スパン)メールマガジン編集部     発行責任者:北神 あきら http://www.span.jp ★本メルマガの内容を許可なく複写、転送、改変することを禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━