━━━━━━━━<< 視覚障害者PCサポート >>━━━━━━━━   〜 一人でも多くの視覚障害者にPCやICTの恵みを伝えるために 〜           2019年5月号 No.151                       2019年5月24日発行 このメールマガジンは、視覚障害者へのパソコンサポートをする方々の スキルアップと情報交換、また相互の連携を図るためのものです。 どうかみなさんの日々の活動に役立てていただければ幸いです。 ===== も く じ ===================== [1] 教えて!サポートの知恵袋 ● ベーシックコース  二つの「センター」を使う ● プロフェッショナルコース  Excel スクリーンリーダなしで読み上げる ● 【コラム】 ICT よもやま話  iOSアプリ「Smilingual - スマイリンガル」 [2] サポートお役立ちサイト  NPO&施設のためのビジネス基礎講座 [3] ここが知りたい!団体運営のヒント  NPO法人向け会計ソフトの紹介 [4] ソフトウエア・ハードウエア情報  Neoシリーズ4本がお得なパックで新登場!、「MyNewsパック」 [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など  第1回 平成31年度視覚障害・就労支援者講習会 応用編 ほか [6] SPANからのご案内 [7] 編集後記 ================================= [1] 教えて!サポートの知恵袋 −−−−−−−−−−−−−−−− ● ベーシックコース  サポートの基本やスクリーンリーダーなどの基礎知識がテーマです。 ◎二つの「センター」を使う iPhoneやiPadに慣れていくと、「通知センター」や 「コントロールセンター」の便利さに気づきます。 VoiceOverで使っている場合も同じです。 VoiceOverでのこれらセンターの開き方と閉じ方を説明します。 通知センターを開く iPhoneやiPadの画面上部をタップします。時間とか、バッテリーなどの ステータスバーというところをタップするわけです。 VoiceOverのフォーカスをステータスバーに移動したということになります。 続いて、3本指で画面の上から下にスワイプします。 コントロールセンターを開く iPhoneやiPadの画面上部をタップし、3本の指で画面の下から上に スワイプします。 これらを閉じるとき ホームボタンを押せばこれらが閉じますが、2本指でスクラブします。 (2本指で素早くZの文字を描くようにしてもよいです。) ───────────────────────────────── ● プロフェッショナルコース  PCの設定やサポートのスキルアップ、またトラブル対応などが テーマです。 ◎Excel スクリーンリーダなしで読み上げる この資料は Windows8.1UpdateとWindows10 1809 OSビルド 17763.503 で 確認しています。 pdf版のURLは下記です。 http://smuramura.web.fc2.com/SPAN/201905C/Excel_read.pdf 1.はじめに Excelには昔から読み上げ機能がありますが、設定をしないと利用できません。 今回は「クイックアクセスツールバー」にそれらのアイコンを 追加してみます。 実験データや金額、名簿の読み合わせが一人でできるので、晴眼者にとっても 大変便利な機能です。 スクリーンリーダを使用している場合でも、表の内容を自動的に 読み上げてくれるので便利です。 2.クイックアクセスツールバー タイトル部の左端には、いくつかのアイコンがあります。 左端は「システムアイコン」でクリックするまたは[Alt]キー+[Space]キーで 開くことができます。 初期状態では、その右に3個のアイコンがあります。これが 「クイックアクセスツールバー」に所属するアイコンです。 [Alt]キーを押すと 1,2,3がそのアイコンの上に表示されます。 [Alt]キーを押した後、1 を押すと 1つのアイコンつまり「上書き保存」が 実行されます。 3.使用するアイコン (1)[Enter]キーを押したときにセルを読み上げ (2)セルを読み上げ (3)セルを読み上げ-セルの読み上げ停止 4.設定 リストには多くの項目があることをご了承ください。 まず[Esc]キーを押して通常の状態にします。 (1)Enterキーを押したときにセルを読み上げ を追加します。 手順1 Excelを起動後、[Alt]キー[F]キー[T]キーの順番にキーを押します。 すると、「Excelのオプション」が開きます。 手順2 [下方向]キーを7回押すと「クイックアクセスツールバー」に 移動します。 [Tab]キーを押して右側の画面に移動すると、「コマンドの選択(C)」に 移動します。 手順3 「基本的なコマンド」が表示されますので[下方向]キーを2回押して 「リボンにないコマンド」に移動します。 手順4 [Enter]キーを押して確定します。 手順5 [Tab]キーを押してリストに移動します。 手順6 [E]キーを押すと一気に「Enterキーを押したときに セルを読み上げ」まで移動します。 手順7 [Alt]キー+[A]キーを押すと、「クイックアクセスツールバー」に 追加されます。 (2)その他のアイコンの追加 手順8 「セルの読み上げ」まで[下方向]キーを数十回押します。 手順9 [Alt]キー+[A]キーを押すと、「クイックアクセスツールバー」に 追加されます。同時に1個下の項目に移動します。 手順10 「セルの読み上げ-セルの読み上げを停止」まで[下方向]キーを 数回押します。 手順11 [Alt]キー+[A]キーを押すと、「クイックアクセスツールバー」に 追加されます。同時に1個下の項目に移動します。 手順12 「OK」ボタンが有効になっているので、[Enter]キーで閉じます。 図1 オプションの画面 http://smuramura.web.fc2.com/SPAN/201905C/img1.png 5.確認 図2 追加した後のクイックアクセスツールバー http://smuramura.web.fc2.com/SPAN/201905C/img2.png 図3 [Alt]キーを押した後のクイックアクセスツールバー http://smuramura.web.fc2.com/SPAN/201905C/img3.png 「クイックアクセスツールバー」に追加がなかった場合下記の方法で 使用できます。 (1)[Enter]キーを押したときにセルを読み上げ [Alt]キー+[4]キー [Enter]キーを押すと、読み上げた後、下のセルに移動します。 入力後なら[Tab]キーでも読み上げます。 (2)セルを読み上げ [Alt]キー+[5]キー アクティブセルがある表を次々に読み上げます。 (3)セルを読み上げ-セルの読み上げ停止 [Alt]キー+[6]キー 上記の読み上げを強制停止します。 次回は使い方の例について説明します。                          文責 村山慎二郎 ****************************************************************** ● 【コラム】 ICt よもやま話 ◎iOSアプリ「Smilingual - スマイリンガル」 貴方は外国語は得意ですか?最近はいろんな通訳専門器が 販売を始めています。そんな中、スマホでも通訳できるアプリが 登場しました。 BoiceOverにも対応している通訳アプリの紹介です。 「Smilingual - スマイリンガル」をApp Storeで https://itunes.apple.com/jp/app/id1449029353?mt=8 から、一部抜粋して紹介します。 Smilingual - スマイリンガル  4+はかんたん操作の 翻訳アプリです。 説明 お互いの言語を選択して、あとはタップして話すだけ。 発話の終わりを自動的に検出して翻訳結果を表示します。 自動的に読み上げることもできます。 気に入ったフレーズは保存したり共有することもできます。 設定可能な言語数は60言語以上をiOSでサポートしている中から セレクトされています。(他の言語はGoogle音声認識で 実装を予定しているとのことです) おもてなしに、旅行に、会話に、ぜひこの簡単にさっと使える翻訳アプリを ご利用ください! 左右の言語を指定して起動することができます。 再翻訳機能が実装されています。翻訳結果を再翻訳し どういう意味の文章になっているのかを確認できます。 設定で表示のONOFFが可能です。 情報 販売元: Shamrock Records, Inc.  サイズ:6.8MB カテゴリ:ライフスタイル 互換性:iOS 11.0以降。iPhone、iPad、およびiPod touchに対応。 言語:日本語、簡体字中国語、繁体字中国語、英語 価格:無料                           文責:園 順一 ───────────────────────────────── [2] サポートお役立ちサイト −−−−−−−−−−−−−−−−−  見て役立つお勧めサイトをご紹介。 ◎NPO&施設のためのビジネス基礎講座 東京ボランティア・市民活動センターの企画です。 ボランティアというと、企業は関係ないというような考え方は もう古いのかもしれません。 NPOのほうでも企業に近づかねばならないし、企業はそれを 待っているようです。 時代は私たちNPOが考えている以上に進んでいるようです。 NPOや福祉施設等の非営利団体が企業や社員と協働していくために、 企業の社会貢献活動や社員ボランティアについての理解を深めるとともに、 より多くの理解者・支援者を増やすために ビジネスコミュニケーションについて学びます。 このことは以下のテーマを見てもわかります。 第1回 企業の社会貢献について理解しよう! 第2回 インターネットを活用して支援を集めよう! 第3回 相手に伝わる魅力的なプレゼンの仕方を学ぼう! 第4回 企業に会いに行こう!〜相手も自分たちもHappyになるために〜 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://www.tvac.or.jp/kigyo/case/npo/2019.html ───────────────────────────────── [3] ここが知りたい!団体運営のヒント −−−−−−−−−−−−  課題はありませんか?資金、活動場所や教材、そして会の活性化。 ◎NPO法人向け会計ソフトの紹介 NPO法人関係者の大きな悩みの一つが会計処理です。 会計処理のスキルを持つメンバーの確保や行政機関への報告などで 苦労している団体も多いのではないでしょうか? このWebサイトは、NPO会計基準協議会が運営し、NPO法人向けの 会計ソフトの紹介のほか、以下のような情報を提供しています。 ・NPO法人会計基準とは ・実務担当者のためのガイドライン ・会計基準の導入事例 ・NPO法人会計基準の策定および改正に関する資料 ・みんなで解決!質問掲示板 ・ダウンロード/リンク集 ・イベント情報 会計処理でお困りの方、よりよい会計処理を目指したい方、 ぜひ参考にしていただければと思います。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.npokaikeikijun.jp/software_for_small_npo/ ───────────────────────────────── [4] ソフトウエア・ハードウエア情報 −−−−−−−−−−−−−  チェックしておきたい最新のソフト、ハード。 ◎Neoシリーズ4本がお得なパックで新登場!、「MyNewsパック」  今回は、5月13日に株式会社高知システム開発から発売された 4つのNeoシリーズが1つになった「MyNewsパック」をご紹介します。  MyNewsパックは、これまで別々のソフトだったMyNews、MyDic、MyRoute、 MyDoctorが1つになったお得なパック!Webページのニュース、辞書、 ルート検索、健康情報などを手軽に利用することができます。 これまで通り単体でのご購入も可能です。また、負担の少ない月額または 年間支払いで継続してご利用いただける定額サービスプランも ご用意しました。  MyNews Neoは、Webページのニュースを簡単な操作で読みあげます。 MyDic Neoは、WebページやDVDで提供されているさまざまな辞書を簡単に 検索することができます。 MyRoute Neoは、Webページの情報を活用して、お出かけ先のお店や施設などの 検索、乗り換えが必要な路線の探索ができます。 MyDoctor Neoは、Webページで提供されている「健康や医療」など 生活に役立つ情報を簡単に検索・閲覧できます。  MyNewsパックをご購入の方はご利用期間中、無料の追加機能や バージョンアップ、専門のサービススタッフによる 電話・メールサポートなどが受けられます。 Webページで公開されている内容が大きく変更された場合、 サービスを継続できなくなる場合があります。 サポート期間が終了しますと、一部の機能だけが利用可能な状態となります。 引き続きすべての機能をご利用になる場合は更新パッケージを ご購入ください。 ●製品価格(税別) ・MyNewsパック(利用期間3年) 新規または更新 24,000円、個人ユーザー価格 21,000円 ・定額サービスプラン 月々払い:680円(年間契約) 一括払い:8,000円(利用期間1年) ・Neoシリーズの1製品(利用期間3年) 新規または更新 12,000円、個人ユーザー価格 10,500円 ※DVDが必要な場合は、プラス3,000円が必要です。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.aok-net.com/news/mynewspack.html ───────────────────────────────── [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など −−−−−−−−−  みんなで作ろう!サポートの輪 ◎第1回 平成31年度視覚障害・就労支援者講習会 応用編  「視覚障害者のための仕事に役立つPowerPoint 2016」 *開催日時:2019年6月20日(木)・21日(金) *会場:日本盲人職能開発センター *受講料:無料 ▼詳しくは下記をご覧ください。 ※URLが長いため、途中で改行しています。 https://www.moushoku.or.jp/seminar/supporter/supporter_seminar2018/ advanced/detail_1/ ◎第1回 神戸ライトサロン開催のご案内 *主催:特定非営利活動法人 神戸アイライト協会 *日時:2019年6月22日(土) 13:30〜16:30 *会場:中山記念会館 2階 多目的室 *内容 ・ミニ講座「ロービジョンの息子と ともに成長して」 ・サロン(小グループに分かれての交流会) *参加費:無料 *定員:30名 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://eyelight.eek.jp/ls11.html#main ◎第28回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 第28回視覚障害リハビリテーション研究発表大会が盛岡市で開催されます。 *大会テーマ:視覚リハの最先端と最前線 *会期:2019年7月26日(金)・27日(土)・28日(日) *会場:盛岡市民文化ホール・小ホール     盛岡地域交流センター(マリオス)・18階 会議室 *主催:視覚障害リハビリテーション協会 *事前申し込み:2019年5月31日(金)まで ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://www.sado-ec.com/z28m000_top.html ★このコーナーは読者のみなさんからの投稿を中心に作っていきたいと  考えていますので、サポートや団体運営で疑問を感じていること、また  技術的な質問や「自分のところはこうしている」というようなご意見など  何でも構いませんので、メルマガ末尾に記載のアドレスまでお気軽に  お寄せください。 ───────────────────────────────── [6] SPANからのご案内 SPANが開催する講座などのご案内やご寄付のお願いです。 多くの方に私たちの活動を知っていただければ幸いです。 *講座の開催 SPANでは以下のような講座を開催しています。  ・ 個人対象講座   マンツーマンで学んでいただく講座で、内容や日程はご相談の上   決めていきます。初歩から職業スキル向上まで多様なニーズに   対応できます。  ・ グループ講座   グループ(2〜4名)で同じ内容を学んでいただく講座で、内容や日程は   ご相談の上決めていきます。受講料は個人対象講座より割安です。  ・ 遠隔講座   無料のネット通話Skypeなどを利用して行う講座で、教室に来なくても   学べます。内容や日程はご相談の上決めていきます。  ・ 在職者訓練   就労中の視覚障害者を対象とした職業訓練で費用負担はありません。   → 現在、平成31年度(令和元年)の訓練の受付を行っています。  ・ 企業研修   視覚障害者が在籍する企業からの委託により実施する職業研修です。   内容や日程はご相談の上決めていきます。 上記の各講座や訓練は常にお申し込みを受け付けています。  ・ 土曜講座、夜間講座、ワンポイント講座   土曜日やウイークデーの夜間にテーマを決めて実施する講座です。   また、ワンポイント講座はテーマを絞って半日で学ぶ講座です。   内容や日程はその都度Webサイトでお知らせします。   → 現在、募集している講座はありません。  ・ インストラクター養成講座   視覚障害者に対するパソコンサポートをしていただく方のための講座で、   原則として奇数月の第2日曜日に開催します。   → 現在、7月14日(日)の募集をしています。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://span.jp/offering/index.html *ご寄付のお願い SPANは外部からの補助を受けずに自主運営している団体です。そのため、 みなさんからのご寄付が大切な活動資金になっています。 どうぞみなさんのお力でSPANを支えていただければうれしいです。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://span.jp/support/ ───────────────────────────────── [7] 編集後記 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 令和元年、みなさんはどんな思いで迎えましたか? 平成は、視覚障害者にとって大きな変化の時代でした。 これからも、視覚障害者のICTをめぐる環境はどんどん変わっていくと 思いますが、私たちは、誰も変化から取り残されることのない社会を 目指して進んでいければと願っています。  今回の「視覚障害者PCサポート」、いかがでしたか? みなさんと情報を共有することで一人でも多くの視覚障害者がパソコンの 楽しさと有用さを知り、サポートの輪が広がればと願っています。 次号は6月28日配信の予定です。 ───────────────────────────────── ▼メールマガジンのバックナンバーはこちら http://span.jp/useful/magazine/index.html ▼配信停止や配信先の変更、また、ご意見や感想はこちらまでお願いします。 office@span.jp ★尚、迷惑メール対策の一環として、「@」を全角で表示しています。  メールアドレスとしてお使いになるときは、半角に訂正してくださるよう  お願い致します。   編集・発行:NPO法人 視覚障害者パソコンアシストネットワーク           SPAN(スパン)メールマガジン編集部     発行責任者:北神 あきら http://www.span.jp ★本メルマガの内容を許可なく複写、転送、改変することを禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━