━━━━━━━━<< 視覚障害者PCサポート >>━━━━━━━━   〜 一人でも多くの視覚障害者にPCやICTの恵みを伝えるために 〜           2023年3月号 No.197                       2023年3月24日発行 このメールマガジンは、視覚障害者へのパソコンサポートをする方々の スキルアップと情報交換、また相互の連携を図るためのものです。 どうかみなさんの日々の活動に役立てていただければ幸いです。 ===== も く じ ===================== [1] 教えて!サポートの知恵袋 ● ベーシックコース  余計な設定を自分にあった設定へ ● プロフェッショナルコース  Wordで文字の位置を上下でそろえる ● 【コラム】 ICT よもやま話  ChatGPT とは? その2 [2] サポートお役立ちサイト  「ふうせんバレーボール」 [3] ここが知りたい!団体運営のヒント  消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)について [4] ソフトウエア・ハードウエア情報  手帳を都度見せる煩わしさから解放、「障害者用Suica・PASMO」 [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など  第263回 仙台ロービジョン勉強会のご案内 ほか [6] SPANからのご案内 [7] 編集後記 ================================= [1] 教えて!サポートの知恵袋 −−−−−−−−−−−−−−−− ● ベーシックコース  サポートの基本やスクリーンリーダーなどの基礎知識がテーマです。 ◎余計な設定を自分にあった設定へ LINEのトークで、たとえば「あ」と入力をすると、ひらがなの「あ」、 カタカナの「ア」の漫画の題字のような大きなデザイン化された文字が いくつか出てきました。 これは大変邪魔で、とにかく消したいと思っていました。 LINEで、「ホーム」→「設定」→「トーク」→「サジェスト表示」とすすみ、 それをオフにします。そしたらめでたく消えました。 サジェスト表示とは、「入力したテキストに適したスタンプや絵文字を 変換候補として表示します」というものです。 これが初期設定ではオンになっていました。 ある人には便利でも、他の人には迷惑にもなることもありますね。 「設定」でいろいろ試してみることが大切だと思います。 ───────────────────────────────── ● プロフェッショナルコース  PCの設定やサポートのスキルアップ、またトラブル対応などが テーマです。 ◎Wordで文字の位置を上下でそろえる https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2023/03c/sozoeru.pdf 1.はじめに Wordの悩みとして「空白を入れても文字の上下がそろわない」ということを よく聞きます。 全文を選択後、左寄せにして、フォントをMS 明朝などの文字幅が 等しいフォントに変えて、文字の大きさをすべて10.5にする。 太字は使用しない。 そして半角の空白をいれて調整しても微妙なズレが発生することがあります。 段落のダイアログで体裁のタブにして「日本語と英字の間隔を 自動調整する」と「日本語と数字の間隔を自動調整する」のチェックを外すと ほぼ解決するようです。 編集記号と文字グリッドを表示し、半角分のズレがある場所に 半角空白を挿入すれば、上下の文字はほぼそろいます。 図1 先頭3行の微妙なズレ その後の3行は半角の空白で補正したがズレが    残存 https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2023/03c/img001.png 図2 下記に示す設定を実施して半角で補正した例 https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2023/03c/img002.png 2.解決方法骨子 図3 [Alt]キー,[H]キー,[P]キー,[B]キーで開いた段落で体裁のタブ https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2023/03c/img022.png 3.ズレを確認する [Ctrl]キー+[Shift]キー+[8]キーで 編集記号を表示します。 [Alt]キー,[P]キー,[A]キー,[A]キーでリストを開き[G]キーで グリッドとガイドを開きます。 文字グリッド線の間隔を 1字 行グリッド線の間隔を0.5 行 グリッド線を表示するのチェックを有効 文字グリッド線を表示する間隔を1 行グリッド線を表示する間隔(本) を2 にしてから、[Enter]キーで閉じて 有効にします。 図4 グリッドとガイドのダイアログボックス https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2023/03c/img030.png 4.参考資料 ズレがあるWordの例 https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2023/03c/samplezure.docx ずれが少ないWordの例 https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2023/03c/sampleshusei.docx                         文責 村山 慎二郎 ****************************************************************** ● 【コラム】 ICt よもやま話 ◎ChatGPT とは? その2 先月号でChatGPTを紹介しましたが、すでにアカウントを作成して 利用されていますか? 以下にアカウントの作成方法について説明します。 その前に、アカウントの作成など面倒だと思われる方にとって 便利なサービスが始まりましたので、紹介します。 それは、「電話GPT」です。 電話をかけて、質問などすれば答えてくれます。 もちろん、日本語でも大丈夫です。 電話GPT電話番号 050-1807-3316 質問をすると、分析、調査などのために、少し時間がかかります。 つぎは●ChatGPT を利用する方法です。 それでは、実際にChatGPTを利用してみましょう。 説明の中で画面が表示されるとありますが、詳しくは先月号のURLに アクセスしてください。 まず始めに https://openai.com/blog/chatgpt/ にアクセスします。 左下の「TRY CHATGPT」をクリックします。 チェックを押すと、OpenAIアカウントでログインしてください。と 画面に表示されますので、OpenAIのアカウントを持っていない方は、 アカウントを作成します。 OpenAIのアカウントを作成する ChatGPTを利用するには、OpenAIのアカウントが必要になります。 https://chat.openai.com/auth/login ページにアクセスすると以下のような画面が表示されますので、 「Sign up」 ボタンをクリックし、アカウントを作成します。 OpenAIアカウントが作成していない場合の画面 OpenAIのアカウントをお持ちではない方は、 「Create an OpenAI account」 ボタンを押してアカウントを作成します。 EmailアドレスもしくはGoogleアカウントなどからアカウントを 作成いただけます。 Emailで作成した後に、パスワードを入力し、 「Continue」 ボタンをクリックします。 パスワードを入力し、 「Continue」 ボタンを押すと、以下の画面になり、認証メールが届きます。 メールBoxを確認すると 「OpenAI ? Verify your email」 というタイトル名の以下画像のメールが届きます。 「Verify email address」 をクリック後、ログイン画面に遷移します。 ログインを行い、次の画面で、「First name」と「Last name」を入力を 促されます。入力後、認証のため、電話番号の入力を行います。 SMSに6桁の認証番号(認証コード)が届くので、入力し 「Continue」 をクリックします。 いくつか質問されますので、選択し「Next」と進め、最後の画面にて 「Done」 をクリックすることで、以下の画面になれば、OpenAIのアカウントが 無事作成完了いたします。 アカウントが作成できたら、いろいろと質問をして楽しんでください。                           文責:園 順一 ───────────────────────────────── [2] サポートお役立ちサイト −−−−−−−−−−−−−−−−−  見て役立つお勧めサイトをご紹介。 ◎「ふうせんバレーボール」 皆さんは、「ふうせんバレーボール」を御存じですか。 「これまで病院や施設、障がい者関係の団体などで リハビリやレクレーションとして行われていた『ふうせん』を使った バレーボールをスポーツへと発展させ、誰もが参加できる 『ふうせんバレーボール』を考案しました。 これは、バドミントンコートを使用して、障がいのある人3〜4名と 障がいのない人2〜3名の計6名でチームを組み、チームの全員が 直径40cmのふうせんに触れて10回以内に相手コートに返すという 全員参加型の競技です。 そして、このスポーツを通して次のような目標があるようです。 「私たちは1989年に北九州市において「障がい者の完全参加と平等」を コンセプトとして開発した「ふうせんバレーボール」の普及を通じ、 障がい者の社会参加を進め、ふれあいの和を広げながら 「誰もが支えあって生きる社会の実現」を目指しています。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://nihon-fusen.jimdofree.com/ ───────────────────────────────── [3] ここが知りたい!団体運営のヒント −−−−−−−−−−−−  課題はありませんか?資金、活動場所や教材、そして会の活性化。 ◎消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)について すでにご存じの方もいるかと思いますが、令和5年10月1日から 消費税の適格請求書等保存方式(インボイス制度)が施行されます。 これは、買手として消費税の仕入税額控除を受けるためには、原則として インボイスの保存が必要になり、売手としてインボイスの交付を 行うためには、適格請求書発行事業者としての登録申請が必要となりますが、 これはNPOも例外ではありません。 また、現在は免税事業者であっても、インボイス発行事業者となるかの 選択が必要になります。 制度の施行直前は窓口が込み合うと思われるので、今から準備しておくことが 大切だと思います。 以下のNPOホームページに詳細が掲載されていますので、 参考にしていただければと思います。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://www.npo-homepage.go.jp/news/invoice ───────────────────────────────── [4] ソフトウエア・ハードウエア情報 −−−−−−−−−−−−−  チェックしておきたい最新のソフト、ハード。 ◎手帳を都度見せる煩わしさから解放、「障害者用Suica・PASMO」 今回は、3月18日からJR東日本と株式会社パスモが新たに発行を開始した 「障害者用Suica・PASMO」をご紹介します。 障害者用Suica・PASMOは鉄道やバスなどを利用する際、 改札機にタッチするだけで障害者割引を適用した運賃を自動で精算できる ICカード乗車券です。 これまでは毎回窓口で障害者手帳を提示して 切符を買わなければならなかったので、格段に利便性が向上します。 関西ではすでに多くの鉄道・バス事業者で障害者用ICカードが普及していて、 手帳をその都度見せなくても割り引きが受けられます。 これを関東でも進めてほしいと当事者団体などが普及促進を 国に要望していました。 対象となるのは、第1種身体障害者または第1種知的障害者と、障害者本人を 介護する任意の利用者1名。大人のみが対象となります。 対象者は、手持ちのMy Suicaもしくは記名PASMOを障害者用ICカードに 変更できます。 障害者本人用のSuica・PASMOの表面右下部分には「障」、 介護者用には「介」の文字がそれぞれ印刷されています。 利用する際は、障害者と介護者の2人で移動しなければならず、 単独で利用することはできません。 また、Apple PayやモバイルSuica/PASMOは、障害者用ICカードとしては 利用できません。 障害者用Suica・PASMOは、JR東日本のSuicaエリア内のみどりの窓口 (Suica)とりんかい線の定期券発売窓口(りんかいSuica)、 PASMO鉄道事業者の窓口(PASMO)で購入可能。 障害者用Suicaの場合、Suica時差通勤定期券(オフピーク定期券)の搭載も 可能ですが、介護者用のSuicaはJREポイントの付与対象外で オートチャージも利用できません。 購入時には障害者と介護者が窓口で障害者手帳などを提示する必要が あります。 有効期限は購入日から1年後の同月末日まで。障害者手帳などを提示すれば、 さらに1年間延長できます。 利用可能エリアは、首都圏のSuica・PASMOエリアと仙台のSuicaエリア、 青森・盛岡・秋田のSuicaエリアですが、開始時期は地域ごとに異なります。 なお、Suica割引定期券の発売およびSuicaで自動改札機にタッチして入場し、 出場時に改札窓口にて障害者手帳などを呈示して割引運賃を 精算するサービスは、継続されます。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://www.jreast.co.jp/suica/whats/pwd_suica.html ───────────────────────────────── [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など −−−−−−−−−  みんなで作ろう!サポートの輪 ◎第263回 仙台ロービジョン勉強会のご案内 仙台ロービジョン勉強会は、視覚障害児・者の支援について さまざまなテーマについて学ぶ定例の勉強会です。 *テーマ:ミズノケーンSTの現状と課題、そして今後の展望について *講師:長谷川 知也さま ミズノ株式会社 *日時:4月12日(水) 19:00〜20:30 *会場:仙台市福祉プラザ 11階 第1研修室 *参加費:500円 *定員:30名 *参加申し込み期限:4月6日(木) *お申し込み・お問い合わせ先  仙台市視覚障害者支援センター アイサポート仙台  担当:善積  電話 022-341-1728  メール sisien@sky.plala.or.jp ◎インストラクター養成講座「Excel指導のポイント」【遠隔】  (4月9日)のご案内 SPANでは、インストラクター養成講座の応用編として、 Excelの指導法をテーマとした講座を実施します。 *日時:4月9日(日) 13:00〜17:00 *実施方法:通信アプリZoomミーティングによる遠隔  講師の画面の映像と音声を受講するみなさんと共有しながら実施 *募集定員:6名 *お申込み期限*4月7日(金) *テキスト:テキストは事前にメールに添付してお送りします。 *講師:北神 あきら(SPAN) *受講料:8,800円(テキスト代を含む)事前にお振込でお支払いください。 *お申込先:office(@)span.jp  件名に「インストラクター養成講座参加希望」とお書きのうえ、お名前、  電話番号をお知らせください。  折り返し、受講料の振込先をお知らせします。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/activity/#future20230409 ★このコーナーは読者のみなさんからの投稿を中心に作っていきたいと  考えていますので、サポートや団体運営で疑問を感じていること、また  技術的な質問や「自分のところはこうしている」というようなご意見など  何でも構いませんので、メルマガ末尾に記載のアドレスまでお気軽に  お寄せください。 ───────────────────────────────── [6] SPANからのご案内 SPANが開催する講座などのご案内やご寄付のお願いです。 多くの方に私たちの活動を知っていただければ幸いです。 *講座の開催 SPANでは以下のような講座を開催しています。 ★教室での訓練や講座、またジョブコーチによる支援を再開しています。  ただし、一部はオンラインによる実施となっています。  詳しくはお問合せください。  ・ 個人対象講座   マンツーマンで学んでいただく講座で、内容や日程はご相談の上   決めていきます。初歩から職業スキル向上まで多様なニーズに   対応できます。  ・ グループ講座   グループ(2〜4名)で同じ内容を学んでいただく講座で、内容や日程は   ご相談の上決めていきます。受講料は個人対象講座より割安です。  ・ 遠隔講座   ネット通話アプリZoomミーティングなどを利用して  行う講座で、   教室に来なくても学べます。   内容や日程はご相談の上決めていきます。  ・ 在職者訓練   東京都内に在勤、または在住の就労中の視覚障害者を対象とした   職業訓練で費用負担はありません。   → 現在、令和5年度上期の訓練の受付を行っています。  ・ジョブコーチ支援   訪問型職場適応援助者(ジョブコーチ)による支援です。視覚障害者が   勤務する職場環境の整備や職業スキルの向上を図ります。   詳しくは、東京障害者職業センター、またはSPANに  お問い合わせください。  東京障害者職業センター   https://www.jeed.go.jp/location/chiiki/tokyo/  ・ 企業研修   視覚障害者が在籍する企業からの委託により実施する職業研修です。   内容や日程はご相談の上決めていきます。 上記の各講座や訓練は常にお申し込みを受け付けています。  ・ 土曜講座、ワンポイント講座   原則として土曜日にテーマを決めて実施する講座です。   また、ワンポイント講座はテーマを絞って1〜4時間で学ぶ講座です。   いずれも遠隔で実施する場合があります。   内容や日程はその都度Webサイトでお知らせします。   → 現在、募集している講座はありません。  ・ インストラクター養成講座   視覚障害者に対するパソコンサポートをしていただく方のための講座で、   原則として奇数月の第2日曜日に開催します。   → 現在、5月14日の講座の募集を行っています。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/activity/#future20221211 *資格取得コース  視覚障害者が受験できる資格試験受験のための対策講座を行います。  現在、以下の資格取得コースの募集を行っています。  ・ 日商PC検定2級データ活用  2023年7月期  ・ 日商PC検定3級文書作成 2023年4月期  ・ 日商PC検定3級データ活用  2023年4月期 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/certification/ *ご寄付のお願い SPANは外部からの補助を受けずに自主運営している団体です。そのため、 みなさんからのご寄付が、活動を続けるために不可欠なものとなっています。 どうぞみなさんのお力でSPANを支えていただければうれしいです。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/support/ ───────────────────────────────── [7] 編集後記 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− コロナへの国の対応も変わり、日常が戻りつつあります。 それに合わせるように、対面でのイベントなども増えてきました。 一方で、オンラインでの実施もすっかり定着し、全国どこからでも 参加できる環境も整ってきました。 ただ、そうした恩恵が受けられない視覚障害者も少なくなく、 そうした人たちへの対応が課題で、支援する私たちにとって、 まだまだ工夫と学びの日々が続くことでしょう。  今回の「視覚障害者PCサポート」、いかがでしたか? みなさんと情報を共有することで一人でも多くの視覚障害者がパソコンの 楽しさと有用さを知り、サポートの輪が広がればと願っています。 次号は4月28日配信の予定です。 ───────────────────────────────── ▼メールマガジンのバックナンバーはこちら https://span.jp/useful/magazine/index.html ▼配信停止や配信先の変更、また、ご意見や感想はこちらまでお願いします。 office@span.jp ★尚、迷惑メール対策の一環として、「@」を全角で表示しています。  メールアドレスとしてお使いになるときは、半角に訂正してくださるよう  お願い致します。   編集・発行:NPO法人 視覚障害者パソコンアシストネットワーク           SPAN(スパン)メールマガジン編集部     発行責任者:北神 あきら https://span.jp ★本メルマガの内容を許可なく複写、転送、改変することを禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━