━━━━━━━━<< 視覚障害者PCサポート >>━━━━━━━━   〜 一人でも多くの視覚障害者にPCやICTの恵みを伝えるために 〜           2025年1月号 No.219                       2025年1月24日発行 このメールマガジンは、視覚障害者へのパソコンサポートをする方々の スキルアップと情報交換、また相互の連携を図るためのものです。 どうかみなさんの日々の活動に役立てていただければ幸いです。 ===== も く じ ===================== [1] 教えて!サポートの知恵袋 ● ベーシックコース  ズームコントローラ その1 ● プロフェッショナルコース  テキストファイルなどをバックアップする [2] サポートお役立ちサイト  「触って楽しむ模様」 [3] ここが知りたい!団体運営のヒント  北九州市立介護実習・普及センター 福祉用具プラザ北九州 [4] ソフトウエア・ハードウエア情報  iPhone支援機器、「Rivo3」 [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など  視覚障害者のためのNVDAによるGoogle講習会のご案内 ほか [6] SPANからのご案内 [7] 編集後記 ================================= [1] 教えて!サポートの知恵袋 −−−−−−−−−−−−−−−− ● ベーシックコース  サポートの基本やスクリーンリーダーなどの基礎知識がテーマです。 ◎ズームコントローラ その1 ズーム機能でズームコントローラというのがあります。 ズーム操作の司令塔のようなもので、それが画面にいつも 現れているということです。 アクセシビリティ→ズーム→「ズームコントローラを表示」をオンにすると 画面に現れ、五円玉の上下左右に三角の印が付いているような形状です。 今回は3つだけ操作説明します。 なお、VoiceOverはオフで、見て操作することを前提にします。 まず、拡大するには、ズームコントローラをダブルタップします。 3本指でダブルタップと同じです。 拡大したときにズーム内容をパンするにはドラッグします。 ズームコントローラが邪魔な時は画面の中で移動しますが、 ズームされたときと、そうでない時の移動の仕方がちがいます。 ズームされたときの移動は、長押ししてドラッグ。 ズームされてない時はドラッグします。 更なる機能の説明は、次回でご説明します。 ───────────────────────────────── ● プロフェッショナルコース  PCの設定やサポートのスキルアップ、またトラブル対応などが テーマです。 ◎テキストファイルなどをバックアップする https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2025/01zx/text_bakup.pdf 1.はじめに テキストファイルなどを作成中、誤って内容を消したまま 保存してしまうことがあります。 パソコン起動時に、テキストファイルを改名して、バックアップする バッチプログラムを作製してみました。 2.準備 CドライブのSPANフォルダにあるabc.txt を対象にします。 このフォルダに bak フォルダを作製しておいてください。 3.作成したバッチファイル copy c:\span\bak\abc_001.txt c:\span\bak\abc_002.txt copy c:\span\abc.txt c:\span\bak\abc_001.txt 4.実行結果 実行すると、bakフォルダ中のabc_001.txtはabc_002.txt に改名して コピーされます。 次に abc.txt も bakフォルダ中に abc_001.txt に改名して コピーされます。 5.バックアップの実行 このバッチプログラムを手動で実行しても大丈夫です。 パソコン起動時に実行するには、まずこのバッチプログラムを [Ctrl]キー+[C]キーでコピーしてから、[Windowsロゴ]キー+[R]キーで 「ファイル名を指定して実行」 を開き、 shell:startup を入力し、[Enter]キーを押すと スタートアップフォルダがひらきます。 図1 ファイル名を指定して実行 https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2025/01zx/image2.png 図2 スタートアップフォルダ https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2025/01zx/image3.png このフォルダに張り付けます。できれば、ショートカットで張り付けることが 良いと思います。 6.バッチファイル バッチファイルは、テキストファイルで作成し、拡張子を bat にする 方法があります。 中身は、自分の環境に合わせてください。                         文責 村山 慎二郎 ───────────────────────────────── [2] サポートお役立ちサイト −−−−−−−−−−−−−−−−−  見て役立つお勧めサイトをご紹介。 ◎「触って楽しむ模様」 「模様」はいろいろありますが、耳にしたことはあっても 具体的にどんなものかわかりませんね。 タータンチェック、ペイズリー柄、ボタニカル柄、青海波など、 日常生活の中で 耳にする機会の多い模様を取り上げ、1冊の本に まとめました。 模様は、ドット模様やチェック模様、生き物から生まれた模様など、 八つのテーマに分け、約40種類を掲載しています。 墨字、点字(デイジー付き)で発売しているようです。 「見えないので、模様は関係ない」というのでなく、自分の表現力を 高めていくのに役立つかもしれないですね。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 http://ounkai.jp/new-release/2807/ ───────────────────────────────── [3] ここが知りたい!団体運営のヒント −−−−−−−−−−−−  課題はありませんか?資金、活動場所や教材、そして会の活性化。 ◎北九州市立介護実習・普及センター 福祉用具プラザ北九州 今回は北九州市にある施設紹介です。 この施設では以下の事業を行っています。 ・福祉用具や介護技術に関する専門相談支援 ・関係機関に対する専門的技術支援 ・福祉用具の展示・体験利用・試用貸出 ・福祉用具に関する情報の収集・提供 ・福祉用具や介護に関する講座や研修、体験学習の実施 ・自立の支援、介護負担の軽減に関する介護知識、技術の普及・啓発 ・北九州市中途視覚障害者緊急生活訓練事業 ・北九州市高齢者排泄総合相談事業 このうち、視覚障害者支援では以下の事業を行っています。 ・中途視覚障害者緊急生活訓練 ・視覚障害者のつどい ・講習会 ・専門相談 ・支援者向け研修会・講師派遣 こうした形でのサービスを提供している施設があることを ぜひ知っていただければと思います。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://www.kati.gr.jp/ ───────────────────────────────── [4] ソフトウエア・ハードウエア情報 −−−−−−−−−−−−−  チェックしておきたい最新のソフト、ハード。 ◎iPhone支援機器、「Rivo3」 今回は、昨年6月18日に株式会社ラビットから発売されたiPhone支援機器 「Rivo3(リボスリー)」をご紹介します。 Rivo3は、iPhoneとBluetooth接続で利用する視覚障害者向けの ワイヤレス「テンキーボード」です。 iPhoneに直接触れずに、文字入力や電話の発着信、アプリの操作が行えるよう 設計されています。また、Rivo本体にスピーカーとマイクが内蔵されており、 それらを通じてSiriを操作したり、iPhoneの音声を聞くこともできます。 クイックナビゲーションモードでは、VoiceOverジェスチャの各種コマンド (1〜4本指のタップやスワイプ操作)がRivo3のテンキーボードに 割り当てられており、iPhoneに触れずに、VoiceOverコマンドが実行可能。 文字入力モードでは、Rivo3から日本語、アルファベット、数字、記号の入力、 文字変換、テキスト編集が可能です。 また、メディアモードでは、Rivo3から音楽の再生や ボリュームコントロールなどが可能です。 その他、通話録音、音声録音、電卓、時計(振動)、日時確認(音声)、 アラーム、タイマー、音声ガイドが利用可能。 Rivoアプリからはデバイスの保存と切替ができます。 ■仕様 本体配色:ブラック 寸法・重量:縦98mm、横52mm、厚さ9.5mm、52g 本体インターフェイス:USB C端子、3.5mmステレオミニジャック バッテリー:リチウムイオン 700mAh 充電時間:2時間 使用時間:キーボードのみを使用する場合は約50時間。ただし、音声機能や 電話機能を使用すると時間が短縮されます。 付属品:USB Type-C充電ケーブル、クイックスタートガイド(墨字版)、 取扱説明書(墨字版、デイジーCD版(テキストデータ、音声デイジー版を収録)) 製造元:Rivo Inc. 定価:154,000円(税込)、日常生活用具給付等事業制度候補品 保証期間:1年間 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://www.rabbit-tokyo.co.jp/rivo3 ───────────────────────────────── [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など −−−−−−−−−  みんなで作ろう!サポートの輪 ◎視覚障害者のためのNVDAによるGoogle講習会のご案内 日本視覚障害者職能開発センターでは、下記の通り、NVDAを利用した Googleアプリの講習会を開催します。 *開催日:2月8日(土) 10:00〜16:00 *開催方法:Zoomによるオンライン *対象:就労されている視覚障害者、今後Google Workspaceの  使用が考えられる視覚障害者、支援者 *定員:100名 *参加費:無料 *内容:NVDAを用いたGmail、Google Drive、  スプレッドシートの操作 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://www.jvdcb.jp/?page_id=1384 ◎第285回 仙台ロービジョン勉強会のご案内 仙台ロービジョン勉強会は、視覚障害児・者の支援について さまざまなテーマについて学ぶ定例の勉強会です。 *テーマ:視覚障害児のための科学体験イベント「科学へジャンプ」および  「科学へジャンプ・地域版」の活動について *話題提供:永井 伸幸さん 宮城教育大学 *日時:2月12日(水) 19:00〜20:30 *会場:エル・パーク仙台 5階 セミナーホール1 *参加費:500円 *定員:会場30名 オンライン50名 *参加のお申し込み方法:2月4日(火)までにメール、または  FAXでお申し込みください。 *お申し込み・お問い合わせ先  仙台市視覚障害者支援センター アイサポート仙台  担当:中畑  電話:022-341-1728  FAX:022-341-1729   メール:sisien@sky.plala.or.jp ★このコーナーは読者のみなさんからの投稿を中心に作っていきたいと  考えていますので、サポートや団体運営で疑問を感じていること、また  技術的な質問や「自分のところはこうしている」というようなご意見など  何でも構いませんので、メルマガ末尾に記載のアドレスまでお気軽に  お寄せください。 ───────────────────────────────── [6] SPANからのご案内 SPANが開催する講座などのご案内やご寄付のお願いです。 多くの方に私たちの活動を知っていただければ幸いです。 *講座の開催 SPANでは以下のような講座を開催しています。 ★教室での訓練や講座、またジョブコーチによる支援を再開しています。  ただし、一部はオンラインによる実施となっています。  詳しくはお問合せください。  ・ 個人対象講座   マンツーマンで学んでいただく講座で、内容や日程はご相談の上   決めていきます。初歩から職業スキル向上まで多様なニーズに   対応できます。  ・ グループ講座   グループ(2〜4名)で同じ内容を学んでいただく講座で、内容や日程は   ご相談の上決めていきます。受講料は個人対象講座より割安です。  ・ 遠隔講座   ネット通話アプリZoomミーティングなどを利用して  行う講座で、   教室に来なくても学べます。   内容や日程はご相談の上決めていきます。  ・ 在職者訓練   東京都内に在勤、または在住の就労中の視覚障害者を対象とした   職業訓練で費用負担はありません。   令和6年度下期の募集は終了しました。  ・ジョブコーチ支援   訪問型職場適応援助者(ジョブコーチ)による支援です。視覚障害者が   勤務する職場環境の整備や職業スキルの向上を図ります。   詳しくは、東京障害者職業センター、またはSPANに  お問い合わせください。  東京障害者職業センター   https://www.jeed.go.jp/location/chiiki/tokyo/  ・ 就労支援をお考えの企業・団体の方  SPANでは、企業や行政機関、学校、団体などで就労する視覚障害者の方、 また、ともに働く同僚のみなさんを対象とした就労支援を行っています。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/lesson/jobsupport.html 上記の各講座や訓練、支援は常にお申し込みを受け付けています。  ・ ワンポイント講座   ワンポイント講座は、テーマを絞って2〜4時間で学ぶ講座です。   実施方法は、原則としてZoomによるオンラインです。   内容や日程はその都度Webサイトでお知らせします。   → 現在、募集している口座はありません。  ・ サポーター養成講座   これまで「インストラクター養成講座」として開催してきましたが、   今後は「サポーター養成講座」という名称で開催します。   現在、内容について検討中ですので、詳細が決まったらWebページで   お知らせします。 *資格取得コース  視覚障害者が受験できる資格試験受験のための対策講座を行います。  現在、以下の資格取得コースの募集を行っています。  ・ 日商PC検定2級データ活用  2025年7月期  ・ 日商PC検定3級文書作成 2025年4月期  ・ 日商PC検定3級データ活用  2025年4月期 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/certification/ *ご寄付のお願い SPANは外部からの補助を受けずに自主運営している団体です。そのため、 みなさんからのご寄付が、活動を続けるために不可欠なものとなっています。 どうぞみなさんのお力でSPANを支えていただければうれしいです。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/support/ ───────────────────────────────── [7] 編集後記 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 2025年がスタートしました。みなさんは、どんな気持ちで新しい年を 迎えられましたか? このメールマガジンは2006年8月に創刊号をお送りしてから22年以上に なりますが、一貫して「一人でも多くの視覚障害者にICTを活用してほしい」 というポリシーの基にお送りしてきました。 信念に当たり、もう1度この気持ちに立ち返り、皆様にとって役立つ情報を 提供していきたいと思います。 本年もどうぞよろしくお願いします。  今回の「視覚障害者PCサポート」、いかがでしたか? みなさんと情報を共有することで一人でも多くの視覚障害者がパソコンの 楽しさと有用さを知り、サポートの輪が広がればと願っています。 次号は2月28日配信の予定です。 ───────────────────────────────── ▼メールマガジンのバックナンバーはこちら https://span.jp/useful/magazine/index.html ▼配信停止や配信先の変更、また、ご意見や感想はこちらまでお願いします。 office@span.jp 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