━━━━━━━━<< 視覚障害者PCサポート >>━━━━━━━━   〜 一人でも多くの視覚障害者にPCやICTの恵みを伝えるために 〜           2025年5月号 No.223                       2025年5月23日発行 このメールマガジンは、視覚障害者へのパソコンサポートをする方々の スキルアップと情報交換、また相互の連携を図るためのものです。 どうかみなさんの日々の活動に役立てていただければ幸いです。 ===== も く じ ===================== [1] 教えて!サポートの知恵袋 ● ベーシックコース  ズームコントローラ その3   拡大と普通の大きさ ● プロフェッショナルコース  Excelのセル位置を分かりやすくする「セルにフォーカス」 [2] サポートお役立ちサイト  電子図書館のアクセシビリティ対応ガイドライン2.0 [3] ここが知りたい!団体運営のヒント  視覚障害リハビリテーション協会 [4] ソフトウエア・ハードウエア情報  自分で書いて投票できる、「投票用紙記名補助具」 [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など  第二回サポーター養成講座(iPhone編)(6月1日)のご案内 ほか [6] SPANからのご案内 [7] 編集後記 ================================= [1] 教えて!サポートの知恵袋 −−−−−−−−−−−−−−−− ● ベーシックコース  サポートの基本やスクリーンリーダーなどの基礎知識がテーマです。 ◎ズームコントローラ その3  拡大と普通の大きさ 前回のズームの続きです。 コントローラアクションという項目があります。 シングルタップという項目で拡大/縮小にチェックを入れます。 そうするとコントローラをタップすると拡大、もう一度タップすると 縮小となります。 拡大して画面を移動させて見るわけですから、タップして拡大したら 指を離さずドラッグして移動させます。 そして見たいものまで移動して拡大して見ることができます。 見終わったら指を離せばもとの拡大していない画面に戻ります。 あるポイントだけ確認したい場合、この方法で拡大させて見て、 すぐ通常画面に戻りたい時などには便利です。 ───────────────────────────────── ● プロフェッショナルコース  PCの設定やサポートのスキルアップ、またトラブル対応などが テーマです。 ◎Excelのセル位置を分かりやすくする「セルにフォーカス」 https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2025/05excel/cross.pdf 1.はじめに エクセルを使用している場合、現在入力の対象の見出しを確認したいことが あります。 「セルにフォーカス」の機能を使用すると、フォーカスを持っているセルの 行と列を強調表示することができます。 左端上から、右または下に視線を移動すれば、どの項目かが分かります。 また、現在のセルから、上下左右への視線移動にも、役立つ場合があると 思います。 下記はその例です。 https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2025/05excel/img030.png 2.この機能を使用する この機能は表示のタブの中にあるので、 [Alt]キー,[W]キー,[E]キー, [Enter]キーでこの機能のOnとOff を切り替えることができます。 OnOffのモードは次回Excelを起動した場合も継続されます。 3.設定 [Alt]キー,[W]キー,[C]キーで、使用する色を設定するパレットが 表示されます。指定した色より薄い色になるため、見やすい色を探すことが 必要と思います。 設定した色は、記憶されるため、毎回設定する必要はありません。                         文責 村山 慎二郎 ───────────────────────────────── [2] サポートお役立ちサイト −−−−−−−−−−−−−−−−−  見て役立つお勧めサイトをご紹介。 ◎電子図書館のアクセシビリティ対応ガイドライン2.0 2025年5月12日 「電子図書館のアクセシビリティ対応ガイドライン2.0」が 公開されました。 読書に困難を抱える人の多様なニーズに対応するため、 「電子図書館のアクセシビリティ対応ガイドライン」を更新しました。 今回の更新では、対象とするアクセシビリティ機能に、発達障害等 (発達性ディスレクシアを含む)による読み困難を抱える人たちからの ニーズが高いフォントの変更、色反転、字間・行間の調整、 縦書き・横書きの切替えについてのアクセシビリティ要件を 追加したようです。 なお、本ガイドラインは「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する 基本的な計画(第二期)」に掲げられる施策として更新されたものです。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2025/250512_01.html ───────────────────────────────── [3] ここが知りたい!団体運営のヒント −−−−−−−−−−−−  課題はありませんか?資金、活動場所や教材、そして会の活性化。 ◎視覚障害リハビリテーション協会 今回は団体紹介です。 この団体は、視覚障碍者の日常生活から、医療、福祉、就労、教育など、 さまざまな形で視覚障害者を支援しています。 会員は、医療、教育、福祉、就労支援などの専門家から、視覚障害当事者、 企業など多種多様で、こうした会員からの情報提供のほか、 毎年、視覚障害リハビリテーション研究発表大会を開催しており、 2025年も第33回を東京で開催予定です。 視覚障害者の支援をしているみなさんには、ぜひ知っておいていただきたい 団体です。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://www.jarvi.org/ ───────────────────────────────── [4] ソフトウエア・ハードウエア情報 −−−−−−−−−−−−−  チェックしておきたい最新のソフト、ハード。 ◎自分で書いて投票できる、「投票用紙記名補助具」 今回は2024年4月から日本点字図書館で販売している「投票用紙記名補助具」を ご紹介します。 見えにくさがあると、投票所へ行っても用紙のどこに記名したらいいかが わからない場合があります。点字投票や代理投票という仕組みはありますが、 「そもそも点字を使わない」「誰に投票するか知られたくない」という 視覚障害者にとって、自筆で投票できる意義は大きいでしょう。 本製品は、見えない、見えにくい方が選挙の際に安心して枠の中に 候補者名が書けるようサポートする投票用紙専用の記名補助具です。 本体はシンプルなケースタイプで、記名スペースがくり抜かれています。 投票用紙をケースにセットすると用紙がずれないようになっています。 投票用紙を入れる部分も、どこに書けばいいかも、触ってわかるように なっています。 色は挿入した投票用紙を目で確認できる透明と、記名スペースのみがくっきり と際立つ黒の2種類です。 透明補助具のくり抜き部分には5mm幅の黒枠を印刷し、記名スペースが 見やすくなっています。 記入する枠が触ってわかりやすいよう、一般的なクリアファイルより 厚い生地を使用しています。 本製品は個人でもご購入いただけますが、ご使用の際はお住いの地域の 選挙管理委員会へご相談ください。 ■ 仕様 大きさ・重さ:(縦)135mm×(横)91mm、5.5g 厚さ:透明0.3mm、黒0.4mm 材質:ポリプロピレン 価格:429円(税込) ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://yougu.nittento.or.jp/product1986_131.html ───────────────────────────────── [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など −−−−−−−−−  みんなで作ろう!サポートの輪 ◎第二回サポーター養成講座(iPhone編)(6月1日)のご案内 SPANでは、iPhoneの使い方を視覚障害者に伝えいていただく サポーターを養成するための講座を開催します。 *日時:6月1日(日) 10:00〜17:00(昼食と途中休憩を入れます) *会場:特定非営利活動法人 視覚障害者パソコンアシストネットワーク     (SPAN) *募集人数:4名 *受講料:5,000円(テキスト代を含む)当日会場でお支払いください。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/activity/#future20250601 ◎2025年通常総会記念講演会 認定NPO法人視覚障害者の就労を支援する会(タートル)では、 通常総会に併せて以下のとおり講演会を開催します。 *日時:6月21日(土) 13:30〜16:30 *開催形式:オンラインのみの開催となります。 *内容:タートル設立30周年によせて 設立メンバーの思い *講師:新井 愛一郎 氏  社会福祉法人国際視覚障害者援護協会 理事  視覚障害者の就労を支援する会(タートル)  元副理事長 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://www.turtle.gr.jp/news/54/ ★このコーナーは読者のみなさんからの投稿を中心に作っていきたいと  考えていますので、サポートや団体運営で疑問を感じていること、また  技術的な質問や「自分のところはこうしている」というようなご意見など  何でも構いませんので、メルマガ末尾に記載のアドレスまでお気軽に  お寄せください。 ───────────────────────────────── [6] SPANからのご案内 SPANが開催する講座などのご案内やご寄付のお願いです。 多くの方に私たちの活動を知っていただければ幸いです。 *講座の開催 SPANでは以下のような講座を開催しています。 ★教室での訓練や講座、またジョブコーチによる支援を再開しています。  ただし、一部はオンラインによる実施となっています。  詳しくはお問合せください。  ・ 個人対象講座   マンツーマンで学んでいただく講座で、内容や日程はご相談の上   決めていきます。初歩から職業スキル向上まで多様なニーズに   対応できます。  ・ グループ講座   グループ(2〜4名)で同じ内容を学んでいただく講座で、内容や日程は   ご相談の上決めていきます。受講料は個人対象講座より割安です。  ・ 遠隔講座   ネット通話アプリZoomミーティングなどを利用して  行う講座で、   教室に来なくても学べます。   内容や日程はご相談の上決めていきます。  ・ 在職者訓練   東京都内に在勤、または在住の就労中の視覚障害者を対象とした   職業訓練で費用負担はありません。   現在、令和7年度上期の募集を行っています。  ・ジョブコーチ支援   訪問型職場適応援助者(ジョブコーチ)による支援です。視覚障害者が   勤務する職場環境の整備や職業スキルの向上を図ります。   詳しくは、東京障害者職業センター、またはSPANに  お問い合わせください。  東京障害者職業センター   https://www.jeed.go.jp/location/chiiki/tokyo/  ・ 就労支援をお考えの企業・団体の方  SPANでは、企業や行政機関、学校、団体などで就労する視覚障害者の方、 また、ともに働く同僚のみなさんを対象とした就労支援を行っています。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/lesson/jobsupport.html 上記の各講座や訓練、支援は常にお申し込みを受け付けています。  ・ ワンポイント講座   ワンポイント講座は、テーマを絞って2〜4時間で学ぶ講座です。   実施方法は、原則としてZoomによるオンラインです。   内容や日程はその都度Webサイトでお知らせします。   → 現在、募集している口座はありません。  ・ サポーター養成講座   これまで「インストラクター養成講座」として開催してきましたが、   今後は「サポーター養成講座」という名称で開催します。   なお、iPhoneを対象としたサポーター養成講座を開始しました。   現在、6月1日(日)の講座の募集を行っています。 *資格取得コース  視覚障害者が受験できる資格試験受験のための対策講座を行います。  現在、以下の資格取得コースの募集を行っています。  ・ 日商PC検定2級データ活用  2025年7月期  ・ 日商PC検定3級文書作成 2025年7月期  ・ 日商PC検定3級データ活用  2025年7月期 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/certification/ *ご寄付のお願い SPANは外部からの補助を受けずに自主運営している団体です。そのため、 みなさんからのご寄付が、活動を続けるために不可欠なものとなっています。 どうぞみなさんのお力でSPANを支えていただければうれしいです。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/support/ ───────────────────────────────── [7] 編集後記 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 今回のメルマガも、無事に皆さんの元へお届けすることができました。 私たちの活動は、「一人でも多くの視覚障害者に PCやICTの恵みを伝える」というシンプルな、しかし強い想いから 始まっています。 その想いを共有し、日々サポート活動に尽力されている 読者の皆さんとともに、これからもこの輪を広げていきたいと願っています。 次号も皆さんの活動に役立つ情報満載でお届けできるよう 準備を進めて参りますので、どうぞご期待ください。  今回の「視覚障害者PCサポート」、いかがでしたか? みなさんと情報を共有することで一人でも多くの視覚障害者がパソコンの 楽しさと有用さを知り、サポートの輪が広がればと願っています。 次号は6月27日配信の予定です。 ───────────────────────────────── ▼メールマガジンのバックナンバーはこちら https://span.jp/useful/magazine/index.html ▼配信停止や配信先の変更、また、ご意見や感想はこちらまでお願いします。 office@span.jp ★尚、迷惑メール対策の一環として、「@」を全角で表示しています。  メールアドレスとしてお使いになるときは、半角に訂正してくださるよう  お願い致します。   編集・発行:NPO法人 視覚障害者パソコンアシストネットワーク           SPAN(スパン)メールマガジン編集部     発行責任者:富岡 宜喜 https://span.jp ★本メルマガの内容を許可なく複写、転送、改変することを禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━