では、実際に図書検索システムを作成してみましょう。前節の前作業で各パーツを作成しました。今度は、そのパーツを組み立てて1つのシステムを作成します。その前に、システムの概要を再度説明しておきます。
図書ファイルのワークシート「図書」を読んで、検索キーとなる書名、著者、出版社をすべてまたは一部入力して、それらをキーに検索して検索できた結果をワークシート「検索結果」に表示します。
ワークシート「図書」・「検索条件」の内容
* ワークシート「図書」の内容
図書レコードは、整理番号、書名、書名読み、発行年月日、著者名、出版社、棚番号、ジャンル、記事・分類の9項目から構成されています。
* ワークシート「検索条件」の内容
検索キー項目となるのは書名、著者名、出版社です。すべての検索キー項目にデータを入力してもかまいませんが、一部の検索キー項目だけに入力してもかまいません。
作成手順
- 前準備
- 検索処理
- 2-1 メイン処理(図書ファイル(Book)を開閉
- 2-2 1つの検索キーで図書レコード検索
- 2-3検索結果をクリア
- 2-4 検索図書レコードをワークシートにコピー
- 2-5 同一検索項目内での複数キー検索
- 2-6 複合キー検索
(1) 前準備
今回使用するbooks-search.xlsm「図書検索.xlsm」とbooks-list.xlsx「図書.xlsx」を任意のフォルダに保存します。
図書検索ファイル(図書検索.xlsm)は、シート名「検索条件」と「検索結果」の2つのワークシートから構成されています。
図書ファイル(図書.xlsx)は、シート名「図書」のワークシートだけです。
(2) 図書検索ファイルのシートとセル内容説明
A. ワークシート「図書検索」は検索キーを入力するシート。
- セルE4に検索したい書名の一部(3つまで)またはフル書名を書きます。
- セルE5に検索したい著者名の一部の語(2つまで)またはフル著者名を書きます。
- セルE6に検索したい出版社の一部(1つ)またはフル出版社を書きます。
B. ワークシート「検索結果」は検索結果を表示するシート
- 1行目に項目見出しがあり、2行目以降に見出しに対応した検索結果が表示されます。
- 表示項目はワークシート「図書」と同じです。
(3) 図書ファイルのシートとセル内容説明
A. ワークシート「図書」は図書館で保管されている蔵書すべてが登録されているシートでワークシート「検索結果」と同じ項目で構成されています。
1行目はタイトル「平成23年度図書一覧」が記入されており、2行目に項目見出しがあり、3行目以降に図書データが491行まで入っており、489件の図書データがあります。
このようなデータをリスト形式といいます。リストとは、「各列に見出しがあり、それぞれの列見出しの下に同じ形式のデータが並んだ表」のことです。
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