Excel 2013 集計・アウトライン・統合

  1. グループごとに値を集計して挿入する集計
  2. 集計の解除
  3. グループごとに値を集計してまとめるアウトライン
  4. 詳細データの再表示とアウトラインの解除
  5. 複数のシートの値を1つのシートに集計する統合

Excelでは、列方向のセルに見出しをつけ、行方向のセルにその見出しに相当するデータを入力したリストを扱うのが基本です。その場合、各列を「フィールド」といい、その見出しを「フィールド名」といいます。
このフィールドを利用してさまざまな集計を行うことができます。

サンプルデータtotal_es.xlsx「集計・アウトライン・統合(演習).xlsx」を開きます。

グループごとに値を集計して挿入する集計

指定したフィールドごとに小計や平均、またデータの個数などを表示させることができます。
ここではサンプルデータのシート「データの集計」の商品コード別の販売台数と売上金額の合計を求めます。
シート「データの集計」を選択します。

(1) 集計を行う項目での並べ替え

集計を行う場合は集計する項目でデータを昇順に並べ替えておく必要があります。
ここでは「商品CD」をキーに昇順で並べ替えます。

* アクセスキー: Alt A S A

【ワンポイント】 選択するセルは「商品CD」の列、F5からF152のどこでも構いません。

(2) 集計の実行

次に「商品CD」を基準に「販売台数」と「売上金額」の合計を求めます。

* アクセスキー: Alt A B

【ワンポイント】 「販売台数」にSpace キーを押しただけではチェックがつかない場合は、Ctrl + Space キーを押すことでチェックをつけることができます。

(注1) 小計行には、F列に「C1020150 集計」などの見出しが、I列に「=SUBTOTAL(9,I6:I17)」、J列に「=SUBTOTAL(9,J6:J17)」などの数式が表示されます。

(注2) 総計行には、F列に「総計」の見出しが、I列に「=SUBTOTAL(9,I6:I163)」、J列に「=SUBTOTAL(9,J6:J163)」の数式が自動的に入力されます。

「集計の設定」ダイアログ ボックス     

「集計」実行前のリスト     

「集計」実行後のリスト

集計の解除

データの集計は以下の手順で解除することができます。
ここではサンプルデータのシート「データの集計の解除」に設定された集計を解除します。
シート「データの集計の解除」を選択します。

【ワンポイント】 選択するセルはA3からJ163のどこでも構いません。

集計を解除する前のリスト     

集計を解除した後のリスト

グループごとに値を集計してまとめるアウトライン

アウトライン機能とは、リスト上のデータをグループごとにまとめて必要な項目だけを表示する機能です。
例えば、4月から9月のデータは表示せず「上期計」だけを表示させたり、明細は省略して「合計」だけを表示させたりする場合に利用します。
アウトラインは表示レベルを8段階まで作成でき、作成方法には「自動作成」と「手動作成」がありますが、通常は「自動作成」を使用します。
シート「アウトラインの設定」を選択します。

(1) アウトラインの自動作成

アウトラインの自動作成を行うと、リスト内のデータを集計した行と列とその参照データが自動的にグループ化されます。
アウトラインの自動作成は以下の手順で行います。
ここではサンプルデータのシート「アウトラインの設定」のセルA3からP29までのリストにアウトラインを自動作成します。

*アクセスキー: Alt A G A

【重要】 アウトラインを作成する際は、結合されたセルは選択しないようにします。また、セルはすべて表示させておきます。

【ワンポイント】 選択するセルはセルA3からP29までのリスト内のどこでも構いません。

(注1) アウトラインを設定したリストには、各グループを1レベルとして、最大8段階のレベルのアウトラインが作成されます。レベルはもっとも上位のものが1で、数字が大きくなるほど下位になります。サンプルデータのリストでは、「合計」がレベル1で、「上期計」「下期計」がレベル2、各月の明細がレベル3になります。

(注2) アウトライン記号は、アウトラインを作成したワークシートの詳細データの表示/非表示を切り替える際に使用する記号です。+(プラス)や-(マイナス)のアイコン、また、1、2、3などのレベルを表す数字で表示されます。

「グループ化」のメニュー

(2) 詳細列の非表示

アウトラインを作成したリストでは、月別や商品別などの詳細データを表示せず、合計だけを表示させることができます。
ここではサンプルデータのシート「アウトラインの設定」で「上期計」「下期計」「合計」だけを表示させます。

* アクセスキー: Alt A H

【ワンポイント1】 選択するセルはセルB3からG3までのリスト内のどこでも構いません。

【ワンポイント2】 この後、セルA3からP3までを範囲選択して上記2〜4の操作をさらに実行すると、P列の「合計」だけが表示されます。

(3) 詳細行の非表示

アウトラインを作成したリストでは、列だけでなく行単位で詳細データの非表示を行うことができます。
ここではサンプルデータのシート「アウトラインの設定」で商品別の詳細データは表示せず、品種別の合計だけを表示させます。

* アクセスキー: Alt A H

【ワンポイント】 この後、上記1〜4の操作をさらに実行すると、19行目の「書籍合計」と29行目の「ビデオ合計」だけが表示されます。

詳細列と行が表示されたリスト     

詳細列と行が非表示にされたリスト

詳細データの再表示とアウトラインの解除

(1) 詳細データの再表示

非表示にした詳細データは以下の手順で再度表示させることができます。
ここではサンプルデータのシート「アウトラインの解除」の4月から9月のデータを再表示させます。

* アクセスキー: Alt A J

(2) アウトラインの解除

設定したアウトラインは以下の手順で解除できます。
ここではサンプルデータのシート「アウトラインの解除」に設定されたアウトラインを解除します。

【ワンポイント】 選択するセルはセルA3からP29までのリスト内のどこでも構いません。

「アウトラインの解除」のメニュー     

アウトラインが設定され、詳細データが非表示になっているリスト     

アウトラインが解除され、詳細データが表示されたリスト

複数のシートの値を1つのシートに集計する統合

統合機能を使うと、複数のブックやワークシートに作成されている項目の数や並びが一致しないリストを集計できます。
ここではサンプルデータの4枚のシート「統合(本社)」「統合(大阪支社)」「統合(名古屋営業所)」「統合(広島出張所)」に入っているそれぞれフォーマットの異なる経費一覧表のリストを「統合(全国集計)」にまとめます。
まず、シートを切り替えながら各シートの内容を確認します。
その際、各シートのデータ範囲、つまり見出しから合計までのセル範囲を記録しておきます。それぞれのシートのデータ範囲は以下の通りです。

内容を確認したら、以下の手順でデータを集計するための統合の設定を行います。
シート「統合(全国集計)」を選択します。このシートが集計先になります。

* アクセスキー: Alt A N

【重要】 この処理を行うためには、各リストの見出しの順序は異なっていても構いませんが、見出しの名称は一致していることが必要です。例えば、本社では「旅費交通費」となっているのに大阪支社では「交通費」となっている場合は一つのデータとしては集計されません。

「統合の設定」ダイアログ ボックス     

「統合」実行前のシート「統合(全国集計)」     

「統合」による集計結果が表示されたシート「統合(全国集計)」

操作の結果はサンプルデータtotal_kk.xlsx「集計・アウトライン・統合(結果).xlsx」をご覧ください。