情報関数は、セルの内容や書式などさまざまな情報を得るために使用されます。
そのため、ほかの関数、例えばIF関数などと組み合わせて使うことでその力を発揮するものが多くあります。
また、先頭に「IS」(イズ)がついた関数では、セルの内容がその条件を満たしているかどうかを判定してその結果を「TRUE」(真)や「FALSE」(偽)といった形で返します。こうした関数を「IS(イズ)関数」といいます。
(注) これらの関数の中には、ほかの関数と組み合わせて使うことでその力を発揮するものもありますが、このマニュアルでは、基本的な使い方を紹介します。
サンプルデータinformation-function_es.xlsx「情報関数(演習).xlsx」を開きます。
尚、このマニュアルでは特に断らない限り、ショートカットキーで「関数の挿入」ダイアログ ボックスを開き、「関数の分類」から関数名のリストを表示させる手順で説明します。
その他の方法での関数の入力手順については関数の入力方法を参照してください。
情報関数リストの表示
「関数の挿入」ダイアログ ボックスでは、以下の手順で情報関数のリストを表示させることができます。
- 1. 数式を入力するセルに移動します。
- 2. Shift + F3 キーを押して「関数の挿入」ダイアログ ボックスを開きます。
- 3. Tab キーを押して「関数の分類」のコンボ ボックスに移動します。
- 4. 上下方向 キーを押して「情報」に移動してTab キーを押します。関数名のリストが表示されます。
(注) 各関数の入力手順の説明は、関数名のリストが表示された状態から行います。
セル情報を求めるCELL関数
CELL関数は、セルの書式、位置、内容などについての情報を求めます。
この関数は、IF関数などと組み合わせて使うことで、セルの書式や、位置、また内容が条件を満たした場合に処理を実行させるときに便利です。
【書式】 =CELL(検査の種類,[対象範囲])
【説明】 検査の種類: 必ず指定します。返されるセル情報の種類を文字列で指定します。
対象範囲: 省略可能です。対象となるセルまたはセル範囲を指定します。省略すると最後に変更されたセルが対象となります。
対象範囲がセル範囲の場合、その範囲の左上隅のセルに関する情報のみが返されます。
【ワンポイント】 「検査の種類」は「""」(コーテーション)で囲む必要がありますが、関数入力のウィンドウから入力した場合は省略可能です。
(注) 「検査の種類」として指定できる値とその結果を以下に示します。
検査の種類 | 戻り値 |
---|---|
"address" | 対象範囲の左上隅にあるセルの参照を表す文字列。 |
"col" | 対象範囲の左上隅にあるセルの列番号。 |
"color" | 負の数を色で表す書式がセルに設定されている場合は 1。それ以外の場合は 0 (ゼロ)。 |
"contents" | 対象範囲の左上隅にあるセルの値 (数式ではない)。 |
"filename" | 対象範囲を含むファイルのフルパス名 (文字列)。対象範囲を含むワークシートが保存されていなかった場合は、空白文字列 ("")。 |
"format" | セルの表示形式に対応する文字列定数。 |
"parentheses" | 正の値またはすべての値をかっこで囲む書式がセルに設定されている場合は「1」。それ以外の場合は「0」。 |
"prefix" | セルの "文字位置" に対応する文字列定数。セルが左詰めの文字列を含むときは単一引用符 (')、右詰めの文字列を含むときは二重引用符(")、中央揃えの文字列を含むときはキャレット (^)、両揃えの文字列を含むときは円記号(\)、また、セルにそれ以外のデータが入力されているときは空白文字列 ("") になります。 |
"protect" | セルがロックされていない場合は 0、ロックされている場合は 1。 |
"row" | 対象範囲の左上隅にあるセルの行番号。 |
"type" | セルに含まれるデータのタイプに対応する文字列定数。セルが空白の場合は "b" (Blankの頭文字)、セルに文字列定数が入力されている場合は "l" (Label の頭文字)、その他の値が入力されている場合は "v" (Valueの頭文字) になります。 |
"width" | 小数点以下を切り捨てた整数のセル幅。セル幅の単位は、既定のフォント サイズの1文字の幅と等しくなります。 「検査の種類」が「"format"」である場合に返される文字列値については以下を参照してください。 |
ここではサンプルデータのシート「CELL」のセルC6からC12までに、セルB6からB12までのセル情報を、セルA6からA12までの検査の種類に従って表示します。
シート「CELL」を選択します。
- 1. セルC6に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、情報関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「CELL」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「検査の種類」が選択されています。
- 4. 「検査の種類」に『a6』と入力します。
- 5. Tab キーを押して「参照」に移動します。
- 6. 「参照」に『b6』と入力してEnter キーを押します。セルC6に「$B$6」と表示されます。セルA6での指定が「address」だったため、セルB6のセル番地が絶対参照で表示されました。
【入力された数式】 =CELL(A6,B6)
- 7. Ctrl + C キーを押してセルC6の数式をコピーします。
- 8. 下方向 キーを押してセルC7に移動します。
- 9. Shift + 下方向 キーを押してセルC12までを範囲選択します。
- 10. コピーした数式を「数式の貼り付け」で貼り付けます。
- 11. セルC7に「2」と表示されます。セルA7の指定が「col」だったため、セルB7の列番号「B」を数値で表示した「2」が表示されました。
【入力された数式】 =CELL(A7,B7)
- 12. セルC8に「20」と表示されます。セルA8の指定が「contents」だったため、セルB8の値「20」が表示されました。
【入力された数式】 =CELL(A8,B8)
- 13. セルC9に「G」と表示されます。セルA9の指定が「format」だったため、セルB9の表示形式「標準」を表す「G」が表示されました。
【入力された数式】 =CELL(A9,B9)
- 14. セルC10に「10」と表示されます。セルA10の指定が「raw」だったため、セルB10の行番号が「10」が表示されました。
【入力された数式】 =CELL(A10,B10)
- 15. セルC11に「v」と表示されます。セルA11の指定が「type」だったため、セルB11の値のタイプ「数値」を表す「v」が表示されました。
【入力された数式】 =CELL(A11,B11)
- 16. セルC12に「5」と表示されます。セルA12の指定が「width」だったため、セルB12の列幅「4.63」が切りあがって「5」が表示されました。
【入力された数式】 =CELL(A12,B12)
空白セルをチェックするISBLANK関数
ISBLANK関数は、対象が空白セルの場合「TRUE」を返し、そうでなければ「FALSE」を返します。
例えば、空白セルだけに対して処理を行いたい場合などに使用すると便利です。
【書式】 =ISBLANK(テストの対象)
【説明】 テストの対象: 必ず指定します。空白セルかどうかを判定する対象です。
ここではサンプルデータのシート「ISBLANK」のセルB4とB5に、セルA4とA5が空白かどうかを判定した結果を表示します。
シート「ISBLANK」を選択します。
- 1. セルB4に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、情報関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「ISBLANK」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「テストの対象」が選択されています。
- 4. 「テストの対象」に『a4』と入力してEnter キーを押します。セルB4に「TRUE」が表示されます。これは、セルA4が空白だったためです。
【入力された数式】 =ISBLANK(A4)
- 5. Ctrl + C キーを押してセルB4の数式をコピーします。
- 6. 下方向 キーを押してセルB5に移動します。
- 7. コピーした数式を「数式の貼り付け」で貼り付けます。セルB5に「FALSE」と表示されます。これは、セルA5が空白でなかったためです。
【入力された数式】 =ISBLANK(A5)
エラーをチェックするISERROR関数
ISERROR関数は、対象が以下のエラー値となる場合「TRUE」を返し、そうでなければ「FALSE」を返します。
#N/A、#VALUE!、#REF!、#DIV/0!、#NUM!、#NAME?、#NULL!
例えば、エラーとなっているセルだけに対して処理を行いたい場合などに使用すると便利です。
【書式】 =ISERROR(テストの対象)
【説明】 テストの対象: 必ず指定します。エラーかどうかを判定する対象です。
ここではサンプルデータのシート「ISERROR」のセルB4とB5に、セルA4とA5がエラーかどうかを判定した結果を表示します。
シート「ISERROR」を選択します。
- 1. セルB4に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、情報関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「ISERROR」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「テストの対象」が選択されています。
- 4. 「テストの対象」に『a4』と入力してEnter キーを押します。セルB4に「TRUE」が表示されます。これは、セルA4がエラー「#DIV/0!」、つまり「0による割り算を行ったためのエラー」だったためです。
【入力された数式】 =ISERROR(A4)
- 5. Ctrl + C キーを押してセルB4の数式をコピーします。
- 6. 下方向 キーを押してセルB5に移動します。
- 7. コピーした数式を「数式の貼り付け」で貼り付けます。セルB5に「FALSE」と表示されます。これは、セルA5がエラーでなかったためです。
【入力された数式】 =ISERROR(A5)
偶数かどうかをチェックするISEVEN関数
ISEVEN関数は、数値が偶数の場合「TRUE」を返し、奇数の場合「FALSE」を返します。
例えば、偶数のセルだけに対して処理を行いたい場合などに使用すると便利です。
【書式】 =ISEVEN(数値)
【説明】 数値: 必ず指定します。偶数かどうかを判定する対象です。整数以外の値を指定すると、小数点以下が切り捨てられます。
ここではサンプルデータのシート「ISEVEN」のセルB4からB6に、セルA4からA6が偶数かどうかを判定した結果を表示します。
シート「ISEVEN」を選択します。
- 1. セルB4に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、情報関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「ISEVEN」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「数値」が選択されています。
- 4. 「数値」に『a4』と入力してEnter キーを押します。セルB4に「TRUE」が表示されます。これは、セルA4の値「10」が偶数だったためです。
【入力された数式】 =ISEVEN(A4)
- 5. Ctrl + C キーを押してセルB4の数式をコピーします。
- 6. 下方向 キーを押してセルB5に移動します。
- 7. Shift + 下方向 キーを押してセルB6までを範囲選択します。
- 8. コピーした数式を「数式の貼り付け」で貼り付けます。
- 9. セルB5に「FALSE」と表示されます。これは、セルA5の値「15」が偶数でなかったためです。
【入力された数式】 =ISEVEN(A5)
- 10. セルB6に「TRUE」と表示されます。これは、セルA6の値「20」が偶数だったためです。
【入力された数式】 =ISEVEN(A6)
文字列以外かどうかをチェックするISNONTEXT関数
ISNONTEXT関数は、対象が文字列でない場合、または空白の場合「TRUE」を返し、それ以外の場合「FALSE」を返します。
例えば、文字列以外のセルだけに対して処理を行いたい場合などに使用すると便利です。
【書式】 =ISNONTEXT(テストの対象)
【説明】 テストの対象: 必ず指定します。文字列以外かどうかを判定する対象です。
ここではサンプルデータのシート「ISNONTEXT」のセルB4からB6に、セルA4からA6が文字
列以外かどうかを判定した結果を表示します。
シート「ISNONTEXT」を選択します。
- 1. セルB4に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、情報関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「ISNONTEXT」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「テストの対象」が選択されています。
- 4. 「テストの対象」に『a4』と入力してEnter キーを押します。セルB4に「TRUE」が表示されます。これは、セルA4の値「5」が文字列以外だったためです。
【入力された数式】 =ISNONTEXT(A4)
- 5. Ctrl + C キーを押してセルB4の数式をコピーします。
- 6. 下方向 キーを押してセルB5に移動します。
- 7. Shift + 下方向 キーを押してセルB6までを範囲選択します。
- 8. コピーした数式を「数式の貼り付け」で貼り付けます。
- 9. セルB5に「FALSE」と表示されます。これは、セルA5の値「abc」が文字列だったためです。
【入力された数式】 =ISNONTEXT(A5)
- 10. セルB6に「TRUE」と表示されます。これは、セルA6の値「2010/7/20」が文字列以外だったためです。
【入力された数式】 =ISNONTEXT(A6)
数値かどうかをチェックするISNUMBER関数
ISNUMBER関数は、対象が数値の場合「TRUE」を返し、それ以外の場合「FALSE」を返します。
例えば、数値のセルだけに対して処理を行いたい場合などに使用すると便利です。
【書式】 =ISNUMBER(テストの対象)
【説明】 テストの対象: 必ず指定します。数値かどうかを判定する対象です。
ここではサンプルデータのシート「ISNUMBER」のセルB4からB6に、セルA4からA6が数値かどうかを判定した結果を表示します。
シート「ISNUMBER」を選択します。
- 1. セルB4に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、情報関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「ISNUMBER」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「テストの対象」が選択されています。
- 4. 「テストの対象」に『a4』と入力してEnter キーを押します。セルB4に「TRUE」が表示されます。これは、セルA4の値「5」が数値だったためです。
【入力された数式】 =ISNUMBER(A4)
- 5. Ctrl + C キーを押してセルB4の数式をコピーします。
- 6. 下方向 キーを押してセルB5に移動します。
- 7. Shift + 下方向 キーを押してセルB6までを範囲選択します。
- 8. コピーした数式を「数式の貼り付け」で貼り付けます。
- 9. セルB5に「FALSE」と表示されます。これは、セルA5の値「abc」が数値でなかったためです。
【入力された数式】 =ISNUMBER(A5)
- 10. セルB6に「TRUE」と表示されます。これは、セルA6の値「2010/7/20」が数値だったためです。
【入力された数式】 =ISNUMBER(A6)
(注) Excelでは、日付をシリアル値という数値で管理しているため、「数値」として判定されます。
奇数かどうかをチェックするISODD関数
ISODD関数は、数値が奇数の場合「TRUE」を返し、偶数の場合「FALSE」を返します。
例えば、奇数のセルだけに対して処理を行いたい場合などに使用すると便利です。
【書式】 =ISODD(数値)
【説明】 数値: 必ず指定します。奇数かどうかを判定する対象です。整数以外の値を指定すると、小数点以下が切り捨てられます。
ここではサンプルデータのシート「ISODD」のセルB4からB6に、セルA4からA6が奇数かどうかを判定した結果を表示します。
シート「ISODD」を選択します。
- 1. セルB4に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、情報関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「ISODD」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「数値」が選択されています。
- 4. 「数値」に『a4』と入力してEnter キーを押します。セルB4に「TRUE」が表示されます。これは、セルA4の値「5」が奇数だったためです。
【入力された数式】 =ISODD(A4)
- 5. Ctrl + C キーを押してセルB4の数式をコピーします。
- 6. 下方向 キーを押してセルB5に移動します。
- 7. Shift + 下方向 キーを押してセルB6までを範囲選択します。
- 8. コピーした数式を「数式の貼り付け」で貼り付けます。
- 9. セルB5に「FALSE」と表示されます。これは、セルA5の値「10」が奇数でなかったためです。
【入力された数式】 =ISODD(A5)
- 10. セルB6に「TRUE」と表示されます。これは、セルA6の値「15」が奇数だったためです。
【入力された数式】 =ISODD(A6)
文字列かどうかをチェックするISTEXT関数
ISTEXT関数は、対象が文字列の場合「TRUE」を返し、それ以外の場合「FALSE」を返します。
例えば、文字列のセルだけに対して処理を行いたい場合などに使用すると便利です。
【書式】 =ISTEXT(テストの対象)
【説明】 テストの対象: 必ず指定します。文字列かどうかを判定する対象です。
ここではサンプルデータのシート「ISTEXT」のセルB4からB6に、セルA4からA6が文字列かどうかを判定した結果を表示します。
シート「ISTEXT」を選択します。
- 1. セルB4に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、情報関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「ISTEXT」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「テストの対象」が選択されています。
- 4. 「テストの対象」に『a4』と入力してEnter キーを押します。セルB4に「TRUE」が表示されます。これは、セルA4の値「abc」が文字列だったためです。
【入力された数式】 =ISTEXT(A4)
- 5. Ctrl + C キーを押してセルB4の数式をコピーします。
- 6. 下方向 キーを押してセルB5に移動します。
- 7. Shift + 下方向 キーを押してセルB6までを範囲選択します。
- 8. コピーした数式を「数式の貼り付け」で貼り付けます。
- 9. セルB5に「FALSE」と表示されます。これは、セルA5の値「10」が文字列でなかったためです。
【入力された数式】 =ISTEXT(A5)
- 10. セルB6に「FALSE」と表示されます。これは、セルA6の値「2010/7/20」が文字列でなかったためです。
【入力された数式】 =ISTEXT(A6)
ふりがなを表示するPHONETIC関数
PHONETIC関数は、文字列からフリガナを抽出します。フリガナは全角カタカナで表示されます。
例えば、氏名をフリガナをキーに五十音順で並べ替える場合に使用すると便利です。
【書式】 =PHONETIC(参照)
【説明】 参照: 必ず指定します。フリガナを抽出する対象です。
ここではサンプルデータのシート「PHONETIC」のセルB4からB6に、セルA4からA6までの文字列に対するフリガナを表示します。
シート「PHONETIC」を選択します。
- 1. セルB4に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、情報関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「PHONETIC」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「参照」が選択されています。
- 4. 「参照」に『a4』と入力してEnter キーを押します。セルB4に、セルA4のフリガナ「スズキ イチロウ」が表示されます。
【入力された数式】 =PHONETIC(A4)
- 5. Ctrl + C キーを押してセルB4の数式をコピーします。
- 6. 下方向 キーを押してセルB5に移動します。
- 7. Shift + 下方向 キーを押してセルB6までを範囲選択します。
- 8. コピーした数式を「数式の貼り付け」で貼り付けます。
- 9. セルB5に、セルA5のフリガナ「ワタナベ ジュンコ」が表示されます。
【入力された数式】 =PHONETIC(A5)
(注)正しいフリガナは、セルC5の「ワタベ スミコ」ですが、PHONETIC関数ではフリガナを修正することはできません。
- 10. セルB6に、セルA6のフリガナ「ソト崎 マレ」が表示されます。
【入力された数式】 =PHONETIC(A6)
(注)正しいフリガナは、セルC6の「トノサキ ノゾム」ですが、PHONETIC関数では、フリガナが抽出できない文字はそのまま表示されます。
シート番号を求めるSHEET関数
SHEET関数は、参照シートのシート番号を求めます。
【書式】 =SHEET(値)
【説明】 値: 省略可能です。シート番号を求めるシートまたは参照の名前を指定します。値を省略すると、この関数を含むシートの番号が返されます。
対象は、すべてのワークシート(表示、非表示、または完全な非表示)のほか、マクロ、グラフ、またはダイアログ シートを含みます。
ここではサンプルデータのシート「SHEET」のセルA4に、このシートのシート番号を表示します。
シート「SHEET」を選択します。
- 1. セルA4に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、情報関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「SHEET」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「値」が選択されています。
- 4. 「値」に『SHEET』と入力してEnter キーを押します。セルA4に、このシート「SHEET」のシート番号「10」が表示されます。
【入力された数式】 =SHEET("sheet")
(注) この場合は「値」に何も入力しなくても同じ結果になります。
シート数を求めるSHEETS関数
SHEETS関数は、範囲内のシート数を返します。
【書式】 =SHEETS(範囲)
【説明】 範囲: 省略可能です。その中に含まれているシート数を求める範囲を指定します。範囲を省略すると、この関数を含むブックのシート数が返されます。
対象は、すべてのワークシート(表示、非表示、または完全な非表示)のほか、マクロ、グラフ、またはダイアログ シートを含みます。
ここではサンプルデータのシート「SHEETS」のセルA4に、このシートを含むブック内のシート数を表示します。
シート「SHEETS」を選択します。
- 1. セルA4に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、情報関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「SHEETS」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「値」が選択されています。
- 4. 「範囲」には何も入力せずにEnter キーを押します。セルA4に、このシートを含むブック内のシート数「12」が表示されます。
【入力された数式】 =SHEETS()
値のデータタイプを求めるTYPE関数
TYPE関数は、データ型を表す数値を返します。
例えば、データ型により処理が異なるときに、対象のデータ型を分類する場合に使用すると便利です。
【書式】 =TYPE(データタイプ)
【説明】 データタイプ: 必ず指定します。データ型を調べる対象です。
データタイプで指定する値と戻り値の関係は以下の通りです。
データタイプ | 戻り値 |
---|---|
数値 | 1 |
テキスト | 2 |
論理値 | 4 |
エラー値 | 16 |
配列 | 64 |
ここではサンプルデータのシート「TYPE」のセルB4からB8に、セルA4からA8までのデータ型を表示します。
シート「TYPE」を選択します。
- 1. セルB4に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、情報関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「TYPE」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「データタイプ」が選択されています。
- 4. 「データタイプ」に『a4』と入力してEnter キーを押します。セルB4に「1」が表示されます。これは、セルA4「10」のデータ型が数値だったためです。
【入力された数式】 =TYPE(A4)
- 5. Ctrl + C キーを押してセルB4の数式をコピーします。
- 6. 下方向 キーを押してセルB5に移動します。
- 7. Shift + 下方向 キーを押してセルB8までを範囲選択します。
- 8. コピーした数式を「数式の貼り付け」で貼り付けます。
- 9. セルB5に「2」が表示されます。これは、セルA5「abc」のデータ型が文字列だったためです。
【入力された数式】 =TYPE(A5)
- 10. セルB6に「1」が表示されます。これは、セルA6「2012/7/20」のデータ型が数値だったためです。
【入力された数式】 =TYPE(A6)
- 11. セルB7に「4」が表示されます。これは、セルA7「TRUE」のデータ型が論理型だったためです。
【入力された数式】 =TYPE(A7)
- 12. セルB8に「16」が表示されます。これは、セルA8「#DIV/0!」のデータ型がエラーだったためです。
【入力された数式】 =TYPE(A8)
操作の結果はサンプルデータinformation-function_kk.xlsx「情報関数(結果).xlsx」をご覧ください。