Excel 2010 入力規則

  1. 日本語入力の制御
  2. 値の範囲を制限する
  3. ドロップダウンリストの設定
  4. メッセージの設定
  5. 入力規則の解除

ワークシートにデータを入力していく中で、より正確に、かつ効率的な作業をするために、例えば以下のようなニーズが出てくると思います。

  1. 特定のセルでは日本語が入力できるようにしたい。
  2. 月を入力する項目では、1から12以外のデータが入力できないようにしたい。
  3. 性別や都道府県など、決まった内容の項目では、リストから選べるようにしたい。

こうしたニーズに対しては「入力規則」を設定することで入力する値を制限することができます。

また、ほかに日付や時刻、長さを指定した文字列などの入力規則を設定することができます。

サンプルデータinputrule_es.xlsx「入力規則(演習)」を開きます。

日本語入力の制御

シート「入力規則の設定」を選択します。

このシートのリストの中で「会員氏名」では自動的に日本語が入力できるようにすると効率的ですが、逆に「入会月」などでは日本語が入力できない状態にしておきたいところです。

こうした場合には「会員氏名」のセルだけに日本語が入力できるように入力規則を設定します。

【ワンポイント】 入力規則の貼り付けは、アプリケーション キーを押してコンテキスト メニューを開き、上下方向 キーを押して「形式を選択して貼り付け」に移動してEnterキーを押しても行えます。 「日本語入力」タブシート

値の範囲を制限する

シート「入力規則の設定」の中の「入会月」では、1から12以外の数字を入力できないようにしたいところです。

こうした場合には、入力できる値を1から12に制限する設定をします。

【ワンポイント】 入力規則の貼り付けは、アプリケーション キーを押してコンテキスト メニューを開き、上下方向 キーを押して「形式を選択して貼り付け」に移動してEnterキーを押しても行えます。 「設定」タブシート

ドロップダウンリストの設定

シート「入力規則の設定」の中では、例えば「性別」や「都道府県」など値が決まっているものについては、いちいち手入力するのではなく、リストから選択したほうが効率的ですし、何より間違いがありません。

こうした場合には、ドロップダウンリストから選択できるように設定します。

リストからの選択の設定は、設定ダイアログ ボックスで値を指定する方法と、選択する値が入っているセル範囲を指定する方法があります。

(1) 値を指定する方法

ここではD列の「性別」を入力する設定をします。

【ワンポイント】 入力規則の貼り付けは、アプリケーション キーを押してコンテキスト メニューを開き、上下方向 キーを押して「形式を選択して貼り付け」に移動してEnterキーを押しても行えます。 「設定」タブシートで値を指定

(2) セル範囲を指定する方法

都道府県名など選択する値が多い場合は、直接値を指定する方法では手間がかかります。その場合は、選択する値が入っているセルを指定する方法で入力規則を設定します。

ここではE列の「都道府県」を入力する設定をします。

この設定を行うためには、あらかじめ選択する値をシートに入力しておく必要があります。

【ワンポイント】 入力規則の貼り付けは、アプリケーション キーを押してコンテキスト メニューを開き、上下方向 キーを押して「形式を選択して貼り付け」に移動してEnterキーを押しても行えます。

(注1) Excel 2007から、別シートでの選択範囲の指定もできるようになりました。

(注2) 「=ドロップダウンリスト!$A$4:$A$50」の「=」(半角のイコール)は数式を表し、「!」(半角の感嘆符)はシートを指定する記号です。

「設定」タブシートでセル範囲を指定

メッセージの設定

ユーザーが入力規則を設定したセルを選択した際に、リストから選択ができることを知らせる入力時メッセージや、規則に合わない値が入力された場合のエラーメッセージを表示させることができます。

(1) 入力時メッセージ

ここでは「性別」と「都道府県」を入力する際にリストからの選択を促すメッセージを表示させます。

【ワンポイント】 入力規則の貼り付けは、アプリケーション キーを押してコンテキスト メニューを開き、上下方向 キーを押して「形式を選択して貼り付け」に移動してEnterキーを押しても行えます。

(注) 入力時メッセージは、PC-Talkerを含めスクリーンリーダーでは読み上げません。

「入力時メッセージ」タブシート

(2) エラーメッセージ

入力規則に合わない値が入力されると、初期設定では「入力した値は正しくありません。」というエラーメッセージが表示されますが、これだとどこに問題があるのかがユーザーにうまく伝わらないことがあります。

そのため、エラーメッセージを分かりやすい表現に訂正しておくと親切です。

ここでは「入会月」に1から12以外の値が入力された場合に、ユーザーにどこに問題があるのかが分かるようなメッセージを表示させるようにします。

【ワンポイント】 入力規則の貼り付けは、アプリケーション キーを押してコンテキスト メニューを開き、上下方向 キーを押して「形式を選択して貼り付け」に移動してEnterキーを押しても行えます。

(注) 「スタイル」には「停止」のほか「注意」と「情報」があります。

「エラー メッセージ」タブシート

入力規則の解除

設定した入力規則は以下の手順で解除できます。

解除の方法には、選択した範囲の設定に対するものと、同じ入力規則が設定されている範囲に対するものがあります。

シート「入力規則の解除」を選択します。

(1) 選択した範囲の解除

ここでは「入会月」のセルC4からC8に設定された入力規則を解除します。

(注) 入力規則が設定されていないセルでは「すべてクリア」のボタンは表示されません。

「設定」タブシートの「すべてクリア」ボタン

(2) 同じ入力規則が設定された範囲の解除

同じ入力規則が設定されている場合は、範囲選択をしなくても解除することができます。

ここでは「性別」のセルD4からD8、「都道府県」のセルE4からE8に設定された入力規則を解除します。

(注) 入力規則が設定されていないセルでは「すべてクリア」のボタンは表示されません。

操作の結果は★サンプルデータ「入力規則(結果).xlsx」をご覧ください。

操作の結果はサンプルデータinputrule_kk.xlsx「入力規則(結果)」をご覧ください。