統計関数を使うと、平均値や最大値・最小値、またセルの個数や順位などを求めることができます。
サンプルデータstatistics-function_es.xlsx「統計関数(演習)」を開きます。
尚、このマニュアルでは特に断らない限り、ショートカットキーで「関数の挿入」ダイアログ ボックスを開き、「関数の分類」から関数名のリストを表示させる手順で説明します。
その他の方法での関数の入力手順については関数の入力方法を参照してください。
統計関数リストの表示
「関数の挿入」ダイアログ ボックスでは、以下の手順で統計関数のリストを表示させることができます。
- 1. 数式を入力するセルに移動します。
- 2. Shift + F3 キーで「関数の挿入」ダイアログ ボックスを開きます。
- 3. Tab キーを押して「関数の分類」のコンボ ボックスに移動します。
- 4. 上下方向 キーを押して「統計」に移動してTab キーを押します。関数名のリストが表示されます。
(注) 各関数の入力手順の説明は、関数名のリストが表示された状態から行います。
引数の平均値を求めるAVERAGE関数
AVERAGE関数は、引数の算術平均値を返します。
【書式】 =AVERAGE(数値1,[数値2],...)
【説明】 数値1: 必ず指定します。平均を求める1つ目の数値やセル範囲などです。数値2,...: 省略可能です。平均を求めるその他の数値、セル範囲などです。引数は最大255個まで指定できます。
AVERAGE関数については、「関数の挿入」ダイアログ ボックスを利用する方法と、「合計」のメニューを利用する方法の2つの手順を説明します。
(1) 「関数の挿入」ダイアログ ボックスの利用
ここでは、「社員別売上高」のセルI8からI22までの平均値を求めます。
シート「AVERAGE(1)」を選択します。
- 1. セルI8に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「AVERAGE」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「数値1」が選択されています。
- 4. 「数値1」に「B8:H8」と入力されていることを確認します。
- 5. Enter キーを押します。セルI8にセルB8からH8の平均値が表示されます。
【入力された数式】 =AVERAGE(B8:H8) - 6. セルI8をコピーして、セルI9からI22までに数式の貼り付けで貼り付けます。
(2) 「合計」のメニューの利用
「数式」タブの「合計」のメニューを利用することで、複数の平均値を一度に求めることができます。
ここでは、「社員別売上高」のセルI6からI20、セルB21からI21までの平均値を一度に求めます。
シート「AVERAGE(2)」を選択します。
- 1. セルB6からI21までを範囲選択します。
- 2. Alt キーを押してリボンに移動します。
- 3. 左右方向 キーを押して「数式」タブに移動します。
- 4. Tab キーを押して「合計」に移動してEnter キーを押します。「合計」のメニューが開き「合計」が選択されています。
- 5. 下方向 キーを押して「平均」に移動してEnter キーを押します。セルI6からI20、セルB21からI21までに結果が表示されます。
(注) セルI21にはセルB21からH21までの平均が表示されます。
文字列を含む引数の平均値を求めるAVERAGEA関数
引数リストに含まれる値の平均値を計算します。
【書式】 =AVERAGEA(数値1,[数値2 ], ...)
【説明】 数値1: 必ず指定します。数値2,...: 省略可能です。平均を求めるセル、セル範囲、または数値データを1〜255個まで指定します。
引数には、数値のほか、セル参照やセル範囲、また数値を表す文字列(TRUE、FALSEなど)の論理値を指定できます。
TRUE は「1」、FALSEは「0」とみなされます。また文字列または空白セルは「0」となります。
例えば、売上高のような数値の表の中に文字列が入っている場合、それらを含めた平均値を求める場合に使用します。
ここでは、「社員別売上高」のセルI6からI10までの平均値を求めます。
セルB6からH10の表の中で、セルC6とD6には「出向」、セルE9には「休暇」という文字列が入っています。
シート「AVERAGEA」を選択します。
- 1. セルI6に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「AVERAGEA」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「数値1」が選択されています。
- 4. 「数値1」に『b6:h6』と入力します。
- 5. Enter キーを押します。セルI6にセルB6からH6の平均値が表示されます。
【入力された数式】 =AVERAGEA(B6:H6)
(注) セルC6とD6は「0」として計算されています。 - 6. セルI6をコピーして、セルI7からI10までに数式の貼り付けで貼り付けます。
(注) セルI6の結果は、セルC6とD6の値を「0」として6ヶ月の平均を算出しています。もし、ここにAVERAGE関数を使用した場合、文字列が入力されたセルC6とD6を除いた4ヶ月の平均が算出されるので結果が異なります。
条件に一致する数値の平均値を求めるAVERAGEIF関数
AVERAGEIF関数は、範囲内の条件に一致するすべてのセルの平均値を返します。
【書式】 =AVERAGEIF(範囲,条件,[平均範囲])
【説明】 範囲: 必ず指定します。平均対象となる1つまたは複数のセルやセル範囲を指定します。条件: 必ず指定します。平均の対象となるセルを定義する条件を指定します。平均範囲: 省略可能です。平均する実際のセルを指定します。何も指定しなければ「範囲」になります。
範囲内の「TRUE」または「FALSE」を含むセルは無視されます。また、平均範囲内の空白のセルは無視されます。条件内の空白のセルは「0」と見なされます。
ここでは、「社員名簿」の男女別の平均年齢を求めます。
シート「AVERAGEIF」を選択します。
- 1. セルE57に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「AVERAGEIF」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「範囲」が選択されています。
- 4. 「範囲」に『c6:c55』と入力します。ここが性別を判断する範囲です。
- 5. Tab キーを押して「条件」のエディット ボックスに移動し『男』と入力します。
- 6. Tab キーを押して「平均対象範囲」のエディット ボックスに移動し『e6:e55』と入力します。ここが平均年齢を算出する範囲です。
- 7. Enter キーを押します。セルE57にセルE6からE55までの間で性別が「男」の平均年齢が表示されます。
【入力された数式】 =AVERAGEIF(C6:C55,"男",E6:E55)
(注) 数式内の「"男"」には自動的に「""(クォーテーション)」が付加されます。 - 8. 同じ要領で、セルE58に女性の平均年齢を求めます。
複数の条件に一致する数値の平均値を求めるAVERAGEIFS関数
AVERAGEIFS関数は、複数の検索条件に一致するすべてのセルの平均値を返します。
【書式】 =AVERAGEIFS(平均範囲,条件範囲1,条件1,[ 条件範囲2,条件2],...)
【説明】 平均範囲: 必ず指定します。平均する1つまたは複数のセルまたはセル範囲を指定します。
条件範囲1,条件範囲2,...: 条件範囲1: 必須ですが、その後に続く条件範囲は省略可能です。対応する条件による評価の対象となる1〜127個の範囲を指定します。
条件1,条件2,...: 条件1は必須ですが、その後に続く条件は省略可能です。平均の対象となるセルを定義する1〜127個の条件を指定します。
検索条件範囲内の空白のセルは「0」と見なされます。範囲内の「TRUE」を含むセルは「1」と見なされます。範囲内の「FALSE」を含むセルは「0」と見なされます。
ここでは、「社員名簿」の40歳以下の男女別の平均勤続年数を求めます。
シート「AVERAGEIFS」を選択します。
- 1. セルG57に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 下方向 キーを押して「AVERAGEIFS」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「平均対象範囲」が選択されています。
- 4. 「平均対象範囲」に『g6:g55』と入力します。ここが平均勤続年数を算出する範囲です。
- 5. Tab キーを押して「条件範囲1」のエディット ボックスに移動し『c6:c55』と入力します。ここが性別を判断する範囲です。
- 6. Tab キーを押して「条件1」のエディット ボックスに移動し『男』と入力します。
- 7. Tab キーを押して「条件範囲2」のエディット ボックスに移動し『e6:e55』と入力します。ここが年齢を判断する範囲です。
- 8. Tab キーを押して「条件2」のエディット ボックスに移動し『<=40』と入力します。ここで40歳以下の条件を指定します。
- 9. Enter キーを押します。セルG57にセルG6からG55までの間で性別が「男」で、年齢が「40歳以下」の平均勤続年数が表示されます。
【入力された数式】 =AVERAGEIFS(G6:G55,C6:C55,"男",E6:E55,"<=40") - 10. 同じ要領で、セルG58に、40歳以下の女性の平均勤続年数を求めます。
(注) 数式内の「"男"」には自動的に「""(クォーテーション)」が付加されます。
数値が含まれるセルの個数を求めるCOUNT関数
COUNT関数は、数値を含むセルの個数、および引数リストに含まれる数値の個数を数えます。
【書式】 =COUNT(値1,[値2],...)
【説明】 値1: 必須。数値の個数を調べる1つ目の項目で、セルまたはセル範囲を指定します。値2,...: 省略可能。数値の個数を調べる追加の項目で、セルまたはセル範囲を指定します。引数は最大255個まで指定できます。
計算の対象となるのは数値のみです。
引数が数値、日付、または数値を表す文字列の場合は計算対象となります。空白セル、論理値、文字列、またはエラー値は計算対象にはなりません。
ここでは、「社員名簿」の勤続年数が1年以上の社員の人数を求めます。10行目と20行目の社員の勤続年数が1年未満のため、セルG10とG20が空白になっています。
シート「COUNT」を選択します。
- 1. セルG57に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 『c』と入力します。先頭が「C」で始まる関数にジャンプします。
- 4. 下方向 キーを押して「COUNT」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「値1」が選択されています。
- 5. 「値1」に『g6:g55』と入力してEnter キーを押します。セルG57にセルG6からG55までの間で勤続年数が1年以上の社員の数が表示されます。
【入力された数式】 =COUNT(G6:G55)
【ワンポイント】 上記の結果は、以下の「数式」タブの「合計」のメニューからの手順でも得られます。
- 1. セルG6からG57までを範囲選択します。
- 2. Alt キーを押してリボンに移動します。
- 3. 左右方向 キーを押して「数式」タブに移動します。
- 4. Tab キーを押して「合計」に移動してEnter キーを押します。「合計」のメニューが開き「合計」が選択されています。
- 5. 下方向 キーを押して「数値の個数」に移動してEnter キーを押します。セルG57に結果が表示されます。
(注) 数式は「=COUNT(G6:G56)」となり、セルG56までが含まれます。
空白でないセルの個数を求めるCOUNTA関数
COUNTA関数は、 セル範囲に含まれる空白でないセルの個数を返します。
【書式】 =COUNTA(値1,[値2],...)
【説明】 値1: 必ず指定します。空白でないセルの数を調べる1つ目の項目で、セルまたはセル範囲を指定します。値2,...: 省略可能。空白でないセルの数を調べる追加の項目で、セルまたはセル範囲を指定します。引数は最大255個まで指定できます。
COUNTA関数では、エラー値や空の文字列「""」を含め、すべての種類のデータを含むセルが計算の対象となります。空白セルは計算対象にはなりません。
ここでは、「社員名簿」の社員の人数を求めます。
シート「COUNTA」を選択します。
- 1. セルC57に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 『c』と入力します。先頭が「C」で始まる関数にジャンプします。
- 4. 下方向 キーを押して「COUNTA」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「値1」が選択されています。
- 5. 「値1」に『a6:a55』と入力してEnter キーを押します。セルC57にセルA6からA55までの間で空白でないセルの個数が表示されます。
【入力された数式】 =COUNTA(A6:A55)
空白セルの個数を求めるCOUNTBLANK関数
COUNTBLANK関数は、 指定された範囲に含まれる空白セルの個数を返します。
【書式】 =COUNTBLANK(範囲)
【説明】 範囲: 必ず指定します。空白セルの個数を求めるセル範囲を指定します。
空白文字列「""」を返す数式が入力されているセルも計算の対象となります。ただし、数値の「0」を含むセルは計算対象となりません。
ここでは、「社員名簿」の勤続年数が1年未満の社員の人数を求めます。10行目と20行目の社員の勤続年数が1年未満のため、セルG10とG20が空白になっています。
シート「COUNTBLANK」を選択します。
- 1. セルG57に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 『c』と入力します。先頭が「C」で始まる関数にジャンプします。
- 4. 下方向 キーを押して「COUNTBLANK」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「値」が選択されています。
- 5. 「値」に『g6:g55』と入力してEnter キーを押します。セルG57にセルG6からG55までの間で勤続年数が1年未満の社員の数が表示されます。
【入力された数式】 =COUNTBLANK(G6:G55)
条件に一致するセルの個数を求めるCOUNTIF関数
COUNTIF関数は、ある範囲に含まれるセルのうち、指定された単一の検索条件に一致するセルの個数を返します。
【書式】 =COUNTIF(範囲,検索条件)
【説明】 範囲: 必須。カウントする1つ以上のセルで、空白と文字列は含まれません。検索条件: 必須。計算の対象となるセルを定義する条件を指定します。
ここでは、「社員名簿」の男女別の人数を求めます。
シート「COUNTIF」を選択します。
- 1. セルC57に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 『c』と入力します。先頭が「C」で始まる関数にジャンプします。
- 4. 下方向 キーを押して「COUNTIF」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「範囲」が選択されています。
- 5. 「範囲」に『c6:c55』と入力します。ここが性別を判断する範囲です。
- 6. Tab キーを押して「条件」のエディット ボックスに移動し『男』と入力します。
- 7. Enter キーを押します。セルC57にセルE6からE55までの間で性別が「男」の人数が表示されます。
【入力された数式】 =COUNTIF(C6:C55,"男")
(注) 数式内の「"男"」には自動的に「""(クォーテーション)」が付加されます。 - 8. 同じ要領で、セルC58に女性の人数を求めます。
複数の条件に一致するセルの個数を求めるCOUNTIFS関数
COUNTIFS関数は、複数の範囲のセルに条件を適用し、すべての条件に一致した個数を返します。
【書式】 =COUNTIFS(条件範囲1,検索条件1,[条件範囲2,検索条件2],...)
【説明】 条件範囲1: 必ず指定します。1つ目の条件を評価する範囲です。検索条件1: 必ず指定します。カウントの対象となるセルを定義する条件を指定します。
条件範囲2,検索条件2,...: 省略可能です。追加の範囲とそれに対応する条件です。最大127組の範囲/条件のペアを指定できます。
【重要】 各追加範囲の列数と行数は「条件範囲1」と同じである必要があります。範囲どうしは隣接していなくても構いません。
ここでは、「社員名簿」の40歳以下の男女別の人数を求めます。
シート「COUNTIFS」を選択します。
- 1. セルE57に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 『c』と入力します。先頭が「C」で始まる関数にジャンプします。
- 4. 下方向 キーを押して「COUNTIFS」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「条件範囲1」が選択されています。
- 5. 「条件範囲1」のエディット ボックスに『c6:c55』と入力します。ここが性別を判断する範囲です。
- 6. Tab キーを押して「検索条件1」のエディット ボックスに移動し『男』と入力します。
- 7. Tab キーを押して「条件範囲2」のエディット ボックスに移動し『e6:e55』と入力します。ここが年齢を判断する範囲です。
- 8. Tab キーを押して「検索条件2」のエディット ボックスに移動し『<=40』と入力します。ここで40歳以下の条件を指定します。
- 9. Enter キーを押します。セルE57に性別が「男」で、年齢が「40歳以下」の人数が表示されます。
【入力された数式】 =COUNTIFS(C6:C55,"男",E6:E55,"<=40")
(注) 数式内の「"男"」には自動的に「""(クォーテーション)」が付加されます。 - 10. 同じ要領で、セルE58に女性の人数を求めます。
指定した順位番目に大きい値を求めるLARGE関数
LARGE関数は、1組のデータの中で指定した順位番目に大きなデータを返します。
【書式】 =LARGE(範囲(配列),順位)
【説明】 範囲(配列): 必ず指定します。抽出の対象となるデータが入力されているセル範囲または配列を指定します。順位: 必ず指定します。抽出する値の中で大きい方から数えた順位を数値で指定します。
ここでは、「社員名簿」の中で、勤続年数が2番目と3番目に長い社員の年数を求めます。
シート「LARGE」を選択します。
- 1. セルG57に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 『l』と入力します。先頭が「L」で始まる関数にジャンプします。
- 4. 下方向 キーを押して「LARGE」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「範囲(配列)」が選択されています。
- 5. 「範囲(配列)」に『g6:g55』と入力します。
- 6. Tab キーを押して「順位」のエディット ボックスに移動し『2』と入力します。
- 7. Enter キーを押します。セルG57にセルG6からG55までの間で、勤続年数が2番目に長い社員の年数が表示されます。
【入力された数式】 =LARGE(G6:G55,2) - 8. 同じ要領で、セルG58に3番目に勤続年数が長い社員の年数を求めます。
最大値を求めるMAX関数
MAX関数は、引数リストに含まれる最大の数値を返します。
【書式】 =MAX(数値1,[数値2],...)
【説明】 数値1: 必ず指定します。数値2,... 省略可能です。最大の数値を見つけるため、1〜255個までの数値を指定することができます。
文字列、空白セルは対象外となります。
ここでは、「社員名簿」の中で、勤続年数が一番長い社員の年数を求めます。
シート「MAX」を選択します。
- 1. セルG57に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 『m』と入力します。先頭が「M」で始まる関数にジャンプします。
- 4. 下方向 キーを押して「MAX」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「数値1」が選択されています。
- 5. 「数値1」に『g6:g55』と入力します。
- 6. Enter キーを押します。セルG57にセルG6からG55までの間で、勤続年数が一番長い社員の年数が表示されます。
【入力された数式】 =MAX(G6:G55)
【ワンポイント】 上記の結果は、以下の「数式」タブの「合計」のメニューからの手順でも得られます。
- 1. セルG6からG57までを範囲選択します。
- 2. Alt キーを押してリボンに移動します。
- 3. 左右方向 キーを押して「数式」タブに移動します。
- 4. Tab キーを押して「合計」に移動してEnter キーを押します。「合計」のメニューが開き「合計」が選択されています。
- 5. 下方向 キーを押して「最大値」に移動してEnter キーを押します。セルG57に結果が表示されます。
(注) 数式は「=MAX(G6:G56)」となり、セルG56までが含まれます。
文字列を含む最大値を求めるMAXA関数
MAXA関数は、引数リストに含まれる最大の数値を返します。
【書式】 =MAXA(数値1,[数値2],...)
【説明】 数値1: 必ず指定します。最大の値を見つけるため、最初の数値引数を指定します。数値2,...: 省略可能です。最大の値を見つけるため、2〜255個までの数値引数を指定します。
引数に「TRUE」が含まれている場合は「1」と見なされ、文字列または「FALSE」が含まれている場合は「0」と見なされます。
引数の中に数値が含まれていない場合、MAXA関数の計算結果は「0」となります。
ここでは、「社員別売上高」の中で1ヶ月の売上高が最も多い金額を求めます。表の中で、セルC6とD6、またセルE9に文字列が入力されています。
シート「MAXA」を選択します。
- 1. セルB12に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 『m』と入力します。先頭が「M」で始まる関数にジャンプします。
- 4. 下方向 キーを押して「MAXA」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「数値1」が選択されています。
- 5. 「数値1」に『b6:h10』と入力します。
- 6. Enter キーを押します。セルB12にセルB6からH10までの間で、売上高が最も多い金額が表示されます。
【入力された数式】 =MAXA(B6:H10)
引数リストの中央値を求めるMEDIAN関数
MEDIAN関数は、範囲の数値を小さいものから順に並べたとき、その中央にくる数値を返します。
【書式】 =MEDIAN(数値1,[数値2],...)
【説明】 数値1: 必ず指定します。中央値を見つけるため、最初の数値引数を指定します。数値2,...: 省略可能です。中央値を見つけるため、2〜255個までの数値引数を指定します。
引数で指定したデータの個数が偶数の場合は、中央に位置する値は2つとなるので、その場合は2つの数値の平均を返します。
文字列、文字列型数字、空白セル、論理値は対象外となります。
ここでは、「社員名簿」の勤続年数の中で中央にあたる年数を求めます。
シート「MEDIAN」を選択します。
- 1. セルG57に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 『m』と入力します。先頭が「M」で始まる関数にジャンプします。
- 4. 下方向 キーを押して「MEDIAN」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「数値1」が選択されています。
- 5. 「数値1」に『g6:g55』と入力します。
- 6. Enter キーを押します。セルG57にセルG6からG55までの間で、勤続年数の中央にあたる年数が表示されます。
【入力された数式】 =MEDIAN(G6:G55)
(注) この場合は、個数が偶数となるため、「15」と「16」の平均値「15.5」が返されます。
最小値を求めるMIN関数
MIN関数は、引数リストに含まれる最小の数値を返します。
【書式】 =MIN(数値1,[数値2],...)
【説明】 数値1: 必ず指定します。数値2,... 省略可能です。最小の数値を見つけるため、1〜255個までの数値を指定することができます。
文字列、空白セルは対象外となります。
ここでは、「社員名簿」の中で、勤続年数が一番短い社員の年数を求めます。
シート「MIN」を選択します。
- 1. セルG57に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 『m』と入力します。先頭が「M」で始まる関数にジャンプします。
- 4. 下方向 キーを押して「MIN」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「数値1」が選択されています。
- 5. 「数値1」に『g6:g55』と入力します。
- 6. Enter キーを押します。セルG57にセルG6からG55までの間で、勤続年数が一番短い社員の年数が表示されます。
【入力された数式】 =MIN(G6:G55)
【ワンポイント】 上記の結果は、以下の「数式」タブの「合計」のメニューからの手順でも得られます。
- 1. セルG6からG57までを範囲選択します。
- 2. Alt キーを押してリボンに移動します。
- 3. 左右方向 キーを押して「数式」タブに移動します。
- 4. Tab キーを押して「合計」に移動してEnter キーを押します。「合計」のメニューが開き「合計」が選択されています。
- 5. 下方向 キーを押して「最小値」に移動してEnter キーを押します。セルG57に結果が表示されます。
(注) 数式は「=MIN(G6:G56)」となり、セルG56までが含まれます。
文字列を含む最小値を求めるMINA関数
MINA関数は、引数リストに含まれる最小の数値を返します。
【書式】 =MINA(数値1,[数値2],...)
【説明】 数値1: 必ず指定します。最小の値を見つけるため、最初の数値引数を指定します。数値2,...: 省略可能です。最小の値を見つけるため、2〜255個までの数値引数を指定します。
引数に「TRUE」が含まれている場合は「1」と見なされ、文字列または「FALSE」が含まれている場合は「0」と見なされます。
引数の中に数値が含まれていない場合、MINA関数の計算結果は「0」となります。
ここでは、「社員別売上高」の中で1ヶ月の売上高が最も少ない金額を求めます。表の中で、セルC6とD6、またセルE9に文字列が入力されています。
シート「MINA」を選択します。
- 1. セルB12に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 『m』と入力します。先頭が「M」で始まる関数にジャンプします。
- 4. 下方向 キーを押して「MINA」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「数値1」が選択されています。
- 5. 「数値1」に『b6:h10』と入力します。
- 6. Enter キーを押します。セルB12にセルB6からH10までの間で、売上高が最も少ない金額が表示されます。
【入力された数式】 =MINA(B6:H10)
(注) セルC6とD6の文字列「出向」、またセルE9の文字列「休暇」を「0」とみなしているため、最小値は「0」となります。
数値リストの中で指定した順位を求めるRANK.AVG関数
RANK.AVG関数は、数値のリストの中で、指定した数値の順位を返します。返される順位は、範囲内の他の値との相対的な位置になります。複数の値が同じ順位にあるときは、平均の順位が返されます。
【書式】 =RANK.AVG(数値,参照,[順序])
【説明】 数値: 必ず指定します。範囲内での順位を調べる数値またはセル番地を指定します。参照: 必ず指定します。数値の範囲の配列またはその範囲への参照を指定します。参照に含まれる数値以外の値は無視されます。
順序: 省略可能です。範囲内の数値を並べる方法を指定します。順序に「0」を指定するか、順序を省略すると、範囲内の数値が降順に並べ替えられます。順序に「0」以外の数値を指定すると、範囲内の数値が昇順で並べ替えられます。
ここでは、「社員別売上高」のセルI6からI20までの合計に基づき、セルJ6からJ20に順位を求めます。
シート「RANK.AVG」を選択します。
- 1. セルJ6に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 『r』と入力します。先頭が「R」で始まる関数にジャンプします。
- 4. 下方向 キーを押して「RANK.AVG」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「数値」が選択されています。
- 5. 「数値」に「i6」と入力します。
- 6. Tab キーを押して「参照」に移動し、『i6』と入力してF4 キーを押して絶対参照にします。
- 7. 続けて『:(コロン)』と入力します。
- 8. 続けて『i20』と入力してF4 キーを押して絶対参照にします。
- 9. Enter キーを押します。セルJ6に売上高の合計に基づく順位が表示されます。
【入力された数式】 =RANK.AVG(I6,$I$6:$I$20) - 10. セルJ6をコピーして、セルJ7からJ20までに数式の貼り付けで貼り付けます。
指定した順位番目に小さい値を求めるSMALL関数
SMALL関数は、1組のデータの中で指定した順位番目に小さなデータを返します。
【書式】 =SMALL(範囲(配列),順位)
【説明】 範囲(配列): 必ず指定します。抽出の対象となるデータが入力されているセル範囲または配列を指定します。順位: 必ず指定します。抽出する値の中で小さい方から数えた順位を数値で指定します。
ここでは、「社員名簿」の中で、勤続年数が2番目と3番目に短い社員の年数を求めます。
シート「SMALL」を選択します。
- 1. セルG57に移動します。
- 2. 「関数の挿入」ダイアログ ボックスから、統計関数のリストを表示させます。
- 3. 『s』と入力します。先頭が「S」で始まる関数にジャンプします。
- 4. 下方向 キーを押して「SMALL」に移動してEnter キーを押します。関数入力のウィンドウが開き「範囲(配列)」が選択されています。
- 5. 「範囲(配列)」に『g6:g55』と入力します。
- 6. Tab キーを押して「順位」のエディット ボックスに移動し『2』と入力します。
- 7. Enter キーを押します。セルG57にセルG6からG55までの間で、勤続年数が2番目に短い社員の年数が表示されます。
【入力された数式】 =SMALL(G6:G55,2)
(注) 勤続年数が「0」で入社時期が異なる社員が2名いるため、2番目に短い年数も「0」となります。 - 8. 同じ要領で、セルG58に3番目に勤続年数が短い社員の年数を求めます。
(注) 勤続年数が「0」の社員が2名いるため、3番目に短い年数は「2」となります。
操作の結果はサンプルデータstatistics-function_kk.xlsx「統計関数(結果)」をご覧ください。